AFPBB News 2024年8月5日
首都上流に核廃棄物処分場を建設、先住民らが抗議 カナダ © Dave Chan / AFP
【AFP=時事】カナダで13日、首都を流れるオタワ川上流に核廃棄物処分場を建設する計画について、規制当局による許可を取り消すよう政府に求め、野党の支援を受ける反対派がデモを行った。
カナダ原子力安全委員会は先月、オタワ北方約180キロに位置する町チョークリバーへの核廃棄物処分場の建設を認可している。これについて先住民の首長や長老、ブロック・ケベコワ党と緑の党の指導者、複数の環境保護団体は、首都圏の飲料水汚染が懸念されるとして反対している。
オタワ川は首都の住民100万人以上と140の近隣地域に飲料水を供給している。抗議デモの参加者の一人はAFPに「処分場はオタワ川から1キロしか離れておらず、漏出が心配だ」と語った。
処分場はチョークリバー研究所の核廃棄物、最大100万立方メートルを貯蔵する計画となっている。1944年に開設された同研究所では、1952年12月に世界で初めて原子炉のメルトダウンが発生し、1958年にもメルトダウンが起きている。
カナダ原子力安全委員会は、2018年の廃炉と環境修復や、過去の核研究活動から排出された汚染物質、病院や大学から出た核廃棄物などを保管すると説明している。
規制当局は「環境に重大な影響を及ぼす可能性はない」と強調。ジャスティン・トルドー首相は14日の下院で、「これは政治的な決定事項ではなく」専門家に任せるべきだと述べ、介入しない考えを示した。(c)AFP
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