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ロンドンで4年ぶり「ジャパン祭り」 北海道ブース初出店 とにかく明るい安村さんも登場

2023-10-03 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2023年10月2日 11:49(10月2日 18:04更新)

 【ロンドン内本智子】ロンドンで日本文化や食を紹介する「ジャパン祭り」(実行委主催)が1日、中心部のトラファルガー広場で4年ぶりに開かれた。今回初めて英国在住の道産子が北海道ブースを出し、食品や観光をPR。舞台に英国のテレビ番組で人気を集めた旭川市出身のお笑い芸人とにかく明るい安村さんも登場し、会場を盛り上げた。

 北海道ブースはロンドンで道産食品の輸入卸「ホッカイドウ ファイン フーズ」を営む宮後(みやご)真弓さん=渡島管内七飯町出身=が英国北海道人会の協力を得て実現。道産のトウモロコシやジャガイモ、ジンギスカンのたれなどを販売し、来場者が次々と買い求めた。

 宮後さんは「多くの人に来てもらい、やって良かった。食を通じ英国にもっと北海道をPRしたい」と意気込む。道人会の津村由紀子会長=札幌市出身=は会場内で道内観光の冊子などを配布。「北海道へのインバウンド(訪日客)(訪日外国人客)を増やす活動につなげることができれば」と話した。

 また、日本貿易振興機構(ジェトロ)などは道産ホタテ約20キロ分を試食で提供。中国による禁輸措置を受け、欧州での販路拡大を目指す一環として、おいしさをアピールした。日系企業に勤めるマルタさん(32)は「おいしかった。また食べたい」と笑顔を見せた。

アイヌ民族の歌を披露する平取町の男女ユニット「アンケシ」

 ・・・・・

日高管内平取町の男女ユニット「ankes(アンケシ)」はアイヌ民族の歌と踊りを披露。小樽市生まれで英国が拠点の音楽家廣田丈自(じょうじ)さんらの力強い和太鼓演奏がフィナーレを飾った。

 祭りは2009年に始まり、今年はオンライン開催と中止を挟み19年以来の対面開催。主催者によると約5万人が訪れた。

◇「アンケシ」の「シ」は小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/918239/


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ネルソン提督もびっくり ロンドン中心部で「はいてますよ」 4年ぶり「ジャパン祭り」

2023-10-03 | アイヌ民族関連

産経新聞10/2(月) 8:14配信

【ロンドン=黒瀬悦成】ロンドン中心部のトラファルガー広場で1日、新型コロナウイルス禍の影響で中断されていた日本文化を紹介する大規模イベント「ジャパン祭り」が4年ぶりに開かれた。

広場一帯にはカレーやたこ焼き、ラーメンなど英国でも人気の日本食の屋台が軒を連ねた。1805年、トラファルガー沖の海戦でフランス・スペイン連合艦隊を破ったネルソン提督の記念碑の下につくられた特設ステージでは、合気道などの伝統武術や、アイヌ音楽など日本各地の伝統芸能が披露された。

東京電力福島第1原発処理水の海洋放出後、中国が輸入を停止する日本産のホタテの安全性についても紹介された。

また、英人気テレビ番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」に出演し、英国人の間でも一気に有名人となったお笑い芸人、とにかく明るい安村さんも登場。パンツ一丁で得意のパフォーマンスを披露し、英語で「安心してください。はいてますよ」の決めぜりふを放つと、安村さん目当てに詰めかけた観客から喝采を浴びていた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0b76627ad399c8c8427ca218750208c072037093


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大雪の自然やカルチャーを次代へとつなぐ、「ツーリズム×ショートフィルム」が公開

2023-10-03 | アイヌ民族関連

層雲峡温泉ホテル大雪ONSEN&CANYON RESORTがプロデュース、大自然を舞台にしたショートムービー

西野目産業株式会社 ホテル大雪グループ2023年10月2日 10時00分

西野目産業株式会社(代表取締役 西野目智弘)が運営する北海道層雲峡温泉ホテル大雪ONSEN&CANYON RESORTは、 紅葉シーズンの観光向けプロモーションとして、北海道最高峰・旭岳を中心に、国内最大の面積 を誇る広大な国立公園「大雪山」の地を舞台とした10分間のショートフィルムを制作し、自社の YouTubeチャンネルやWEBサイトにて公開しました。

本作は、次代のツーリズムを考え、地域の自然環境や文化を伝えるためにホテル大雪ONSEN&CANYON RESORTがプロデュースし、館内のベーカリーカフェや客室、層雲峡をはじめとした大雪山周辺の名勝やカルチャースポット等のロケーションで撮影されました。

監督は、北海道の様々な自然環境をカルチャーやサイエンスの視点から描いてきた映像作家・ 北川陽稔(株式会社haptics)が担当し、大雪山の自然への畏敬を込めて、晩夏から初冠雪までの大雪山系の自然をダイナミックかつ詩的に描きます。

大雪の自然やカルチャーを次代へとつなぐ、「ツーリズム×ショートフィルム」のニュー・スタンダード

物語は、大雪山を訪れたカナダ人の旅人が、ホテルのカフェで言葉を話さない不思議な少女に 出会うところから始まります。 ストーリーが進行する中で、層雲峡をはじめとした大雪山周辺の名勝やカルチャースポット、長年大雪の自然を撮影し続けてきた写真家や、アイヌの木彫作家も紹介されており、映画を通して夏の終わりから冬のはじまりを一気に駆け抜ける大自然のスケールだけでなく、 この地で生み出される文化に触れ、実際に体験に来ていただく事を目的としています。

The Garden Where the Gods Play 神々の遊ぶ庭

撮影を繰り返し丁寧に引き出された風景描写に、魅力的なキャスト&ストーリーを乗せて、 大雪の地域の魅力を10分の「短編映画」に詰め込んだ本作をぜひご覧ください。 ランディングページからも各種動画をご覧頂けます。

【ランディングページ】

https://daisetsuzan-movie.com/

【本編 / Full Version 10min.】

https://www.youtube.com/watch?v=poPRmEUO-rI&t=224s

ホテル大雪ONSEN and CANYON RESORT

チャンネル登録者数 3人

The Garden Where the Gods Play :10min ver.

【Director 北川 陽稔(haptics Inc.代表)】

札幌生まれ。東京にて映像作家として活動し、短編映画の制作等を行う。 作品はアンディ・ウォーホルやガス・ヴァン・サントを輩出したアメリカの映画祭 Ann-Arbor Film Festival において選考上映され、国内映画祭にて入賞。

近年は植物などの知覚を引用して、人間存在や社会について考察する写真や映像作品を制作。 札幌・東京の2拠点で活動し、haptics Inc. 及びsprawl Inc.の代表として広告映像の演出・撮影を手がける。

URL:https://www.akiyoshikitagawa.com

【Cast & Staff】

Director / Cinematographer : Akiyoshi Kitagawa
Cast : Aru Kaeriyama, Matt, Shuichi Izawa, Koetsu Ichinei, Yoshihiro Kaizawa, Asuka Mizoguchi
Staff : Mai Fujiwara, Nanaho Yada, Yutaka Hirouchi, Ritsuko Yahagi, Atsuko Jin

Production : haptics Inc. (haptics.co.jp)
Produced by HOTEL TAISETSU ONSEN&CANYON RESORT (hotel-taisetsu.com)

Special Thanks : Oezo Inc., torici (torici.jp)

【Produced by ホテル大雪 ONSEN&CANYON RESORT】

大雪山系の名勝「層雲峡」に位置する大型リゾートホテル。 温泉・宿泊だけでなくカフェやライブラリーラウンジも併設し、地域のカルチャースポットとして地域 の内外から多数の人々が訪れる。次代のツーリズムを考え、本作を自社のためのプロモーションムービーではなく、地域の自然環 境や文化を伝えるためのショートフィルム作品としてプロデュース。

URL:https://www.hotel-taisetsu.com/

【会社概要】

名称:ホテル大雪 ONSEN&CANYON RESORT

住所:〒078-1708 北海道上川郡上川町層雲峡

電話:01658-5-3211(代表)

FAX:01658-5-3420(代表)

社名:西野目産業株式会社

開業:1965年
客室:西館(全室禁煙) / 62室 東館(全室禁煙) / 126室
交通:旭川空港より車で2時間25分 JR旭川駅より車で1時間50分

※旭川~層雲峡間の路線バスの運行もございます。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000054627.html


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バンクーバーでクリエーティブテック展 AI、XR作品やビデオゲームなど展示

2023-10-03 | 先住民族関連

バンクーバー経済新聞2023.10.03

 バンクーバーのダウンタウン、ベントールセンター(555 Burrard St. Vancouver)で10月1日、クリエーティブテクノロジーのショーケース「Signals」が始まった。

ヘッドセット着用した参加者二人の脳波からAIが画像を描きだす展示

プロジェクションで先住民長老のスピリットを表現する作品

 国内クリエーターによるXRやAIを使用したインタラクティブな作品や映像作品など35のプロジェクトを展示する。バンクーバー国際映画祭とDigiBCによる共催。

 作品は鑑賞者がインプットする言葉をAIが使用し映像に変換する「reCollection」、先住民族メイティの文化を題材にしたストップモーションアニメーション「MENEATH」、アニメーションとARを併用しチャイナタウンの歴史をストーリー仕立てで紹介する「ECHOES OF CHINATOWN : A WALK WITH GOONG GOONG」、巨大プロジェクションを用い3D映像で先住民の文化を投影したキャラクターを映す「Tadoetla: WALK IN A CIRCLE」など。会場には2024年発売予定のPC用ゲーム「Homeworld 3」をはじめ、「1000xRESIST」、Nintendo Switch用の「Fae Farm (フェイファーム)」など州内のスタジオが制作するゲーム作品を試せるエリアも設ける。

 DigiBCディレクターのLoc Daoさんは「BC州、先住民、カナダ国内のクリエーターが集まりさまざまなプロジェクトを紹介している。AIとクリエーティブテクノロジーが社会、文化、考え方などわれわれの将来に与える可能性を見にきてもらえれば」と呼びかける。「開催中、地元のスタートアップ、クリエーター、学生らのプロジェクトを紹介し、ビジネスネットワークとつながる機会を設けるラウンジも企画し、バンクーバーに集まる若い才能も支援する」とも。

 入場料は15カナダドル。10月7日まで。

https://vancouver.keizai.biz/headline/2810/


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折坂悠太、乃木坂46遠藤さくら、北川景子、葬送のフリーレン、The Street Slidersなど10月に買いたい音楽/カルチャー関連書籍(抜粋)

2023-10-03 | 先住民族関連

Mikiki2023.10.02

デイヴィッド・グラン, 倉田真木

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン オセージ族連続怪死事件とFBIの誕生』

早川書房(2023)

巨匠マーティン・スコセッシ監督の最新作として10月20日(金)から劇場公開される映画「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」の原作が文庫となって発売。1920年代の米オクラホマ州の先住民、オセージ族とその関係者が犠牲となる連続怪死事件が発生、特別捜査官のトム・ホワイトが調査を開始すると石油利権と人種差別が複雑に絡み合う大がかりな陰謀が明らかになってきて――米国史の最暗部に迫り、アメリカ探偵作家クラブ賞をはじめとする数多くのメディアで絶賛された犯罪ノンフィクションです。

映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』ファイナル予告

https://www.youtube.com/watch?v=l6avV51YWts&t=1s

https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/35417

 


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人権、女性、環境分野が有力か 平和賞、ゼレンスキー氏も候補 2日からノーベル各賞発表

2023-10-03 | 先住民族関連

時事通信10/2(月) 7:03配信

ウクライナのゼレンスキー大統領=9月28日、キーウ(EPA時事)

 【ロンドン時事】今年のノーベル各賞の受賞者が、2日から順次発表される。

 平和賞は6日で、ロシアのウクライナ侵攻など安全保障を巡る懸念が強まる中、平和構築を象徴する受賞者が誰になるかに注目が集まる。昨年に続きウクライナのゼレンスキー大統領が取り沙汰される一方、人権や女性、環境分野の受賞も有力視されている。

【写真特集】日本のノーベル賞受賞者

 平和賞の候補は351人・団体。各種ブックメーカー(公認賭け屋)の予想では、ゼレンスキー大統領やロシア反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏、中国新疆ウイグル自治区出身のウイグル族経済学者イリハム・トフティ氏、ロシアの同盟国ベラルーシの反政権派スベトラーナ・チハノフスカヤ氏らが上位に挙がっている。スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ氏やブラジル先住民指導者の受賞を予測する声もある。

 一方、受賞者を毎年予想するオスロ国際平和研究所(PRIO)のウーダル所長によれば、イランの女性人権活動家ナルゲス・モハマディ氏と、アフガニスタンの女性ジャーナリスト、マブバ・サラジャ氏が有力。気候変動問題や環境保全、先住民の権利保護に取り組む活動家のほか、国際司法裁判所(ICJ)や国際刑事裁判所(ICC)も可能性が高いという。

 昨年の平和賞はウクライナ人権団体「市民自由センター(CCL)」、ロシア人権団体「メモリアル」、ベラルーシ人権活動家アレシ・ビャリャツキ氏が共同受賞した。

 日本人関係では文学賞の村上春樹氏に加え、自然科学分野での受賞に期待が高まる。ノーベル賞受賞者予測で定評のある情報会社クラリベイトの「引用栄誉賞」には今年、医学生理学分野で筑波大国際統合睡眠医科学研究機構長の柳沢正史氏、化学分野で川崎市産業振興財団ナノ医療イノベーションセンター長の片岡一則氏が選ばれた。

 各賞の発表は医学生理学賞が2日、物理学賞が3日、化学賞が4日、文学賞が5日、経済学賞が9日。授賞式は12月10日、平和賞はオスロ、それ以外の賞はストックホルムで催される。 

https://news.yahoo.co.jp/articles/aa460457851c8287d0f59669bdf34206c91e2cc2


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来客に妻を差し出すアフリカの部族が存在する? 夫は外で野宿、妊娠しても問題なし!?

2023-10-03 | 先住民族関連

トカナ2023.10.02 07:00 文=仲田しんじ

 少なくとも日本では婚外性交渉は“不貞”であり“不倫”であるが、この広い世界には客人に自分の妻を差し出して一晩を過ごさせる風習を持つ部族があるという――。

客人に妻を差し出して“おもてなし”する部族

 動物園のサル山などを見ていると、群れをつくって暮らす動物は一夫多妻制のほうが自然だとも思えてくるのだが、伝統文化を継承して暮らす人々の中には今も一夫多妻制のコミュニティを築いて暮らす民族グループがある。

 アフリカ南西部のナミビアに居住する人口約5万人の先住民族「ヒンバ族」は一夫多妻制をはじめ、伝統的な部族の独特なルールを今も厳格に守って暮らしている。

画像は「Pixabay」より

 ウシとヤギを育てながら生活しているヒンバ族はナミビアの神「ムクル」を崇拝し、食べ物から宗教、文化に至るまであらゆるものを自分たちでまかなうことで生き残ってきた。

 ムクル崇拝によれば死者は神のメッセージを生者に伝えるメッセンジャーであり、人々はムクルと共に先祖の霊魂を崇拝している。

 彼らの独特のルールの中には入浴の禁止があり、その代わりにお香のようなものを焚いた部屋の中に入る「煙風呂」が行われている。さらに皮膚には香りの良い樹脂とバターを塗り、虫除けを施すと共に体臭を消しているということだ。

 ヒンバ族が暮らすエリアは水が乏しく、1年に1度も雨が降らない年もあるという。入浴禁止のルールはこのような土地の事情も影響しているようである。

 そして最も奇妙な風習が、訪れた客人に主人が妻を差し出して一夜を共にさせるというなんとも過激な(!?)“おもてなし”だ。

 このおもてなしは客人がやって来たことの喜びを示すために主人が行うもので、客人と妻が過ごす空き部屋が無い場合は主人は外に出て野宿さえするという。

 もしこの客人が妻を妊娠させたとしてもまったく問題なく、産まれた子供はコミュニティの一員として育てられるという。

 一夫多妻制という以前に、そもそもが大家族のような緊密なコミュニティの中で暮らしているヒンバ族の人々は、性に関しても訪問者に対してもきわめてオープンであるようだ。

https://www.youtube.com/watch?v=mz-2bFe18x4

参考:「Daily Star」ほか

https://tocana.jp/2023/10/post_256714_entry.html


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カナダ先住民 SMRプロジェクトに出資

2023-10-03 | 先住民族関連

原子力産業新聞02 Oct 2023

「ARC-100」発電所の完成予想図 
©ARC Clean Technology

カナダなど北米大陸の東部に居住する先住民の「北岸ミクマク部族協議会(NSMTC)」は9月25日、小型モジュール炉(SMR)を開発中の英モルテックス・エナジー社と米ARCクリーン・テクノロジー社の双方のカナダ法人に出資することで、両社それぞれと合意したと発表した。

カナダでは東部ニューブランズウィック(NB)州の州営電力であるNBパワー社が、州内のポイントルプロー原子力発電所内で、両社の商業規模のSMR実証炉を2030年頃までに建設することを計画している。NSMTCとこれに所属する7地区のミクマク部族コミュニティは、今回の合意に基づきモルテックス社に総額200万カナダドル(約2億2,000万円)、ARC社には総額100万加ドル(約1億1,000万円)相当の出資を行い、両社がNB州やその他の国で建設するSMRプロジェクトを支援する。

モルテックス社とARC社はすでにNB州内に事務所を設置しており、州内でのSMR建設に向けて先住民を含む州民コミュニティとの協議を進めてきた。NSMTCに対しては資本出資するよう提案したのに加えて、州内の先住民に雇用や職業訓練等の機会を提供できるよう追加の手段を講じる方針である。NSMTCも、世界中の経済・社会活動に先住民が参加できるよう働きかけているサー・ディーン(Saa Dene)社の支援を受けながら、「地球とその資源に対する畏敬」という先住民の教えが2社のSMR概念に合致すると判断したことを明らかにしている。

モルテックス社のSMRは電気出力30万kWの「燃料ピン型熔融塩炉(Stable Salt Reactor-Wasteburner: SSR-W)」で、既存炉の使用済燃料を燃料として使用することが可能だという。同炉は2021年5月、カナダ原子力安全委員会(CNSC)が提供する「許認可申請前設計審査(ベンダー設計審査:VDR)」の第1段階を完了した。

一方、ARC社が開発中の「ARC-100」(電気出力10万~15万kW)はナトリウム冷却・プール型の高速中性子炉。同炉では現在、ベンダー設計審査の第2段階が行われており、NBパワー社は今年6月、ポイントルプロー発電所内での「ARC-100」建設に向けて、ARC社のカナダ法人と協同で「サイト準備許可(LTPS)」の申請書をCNSCに提出した。

NSMTCのG.ギニッシュCEOは、「両社はともにSMRでクリーン・エネルギーの開発と廃棄物の削減に取り組んでおり、これは来るべき世代に継承すべき遺産という我々の価値観にも合致する」と強調している。

(参照資料:NSMTCモルテックス社ARCクリーン・テクノロジー社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの9月26日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)

https://www.jaif.or.jp/journal/oversea/19800.html


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改憲巡り期日前投票開始 先住民地位、反対が優勢 豪

2023-10-03 | 先住民族関連

時事通信10/2(月) 15:10配信

オーストラリアのアルバニージー首相=9月8日、マニラ(EPA時事)

 【シドニー時事】オーストラリアで2日、先住民の地位確立に向けた憲法改正の是非を問う国民投票の期日前投票が一部地域で始まった。

 14日に投開票が迫る中、世論調査では反対が優勢となっている。

 改憲案は、アボリジニなど先住民を「最初の豪州人」と明記し、議会や政府に意見具申できる代表機関を創設するという内容。期日前投票はビクトリアなど3州と北部準州で2日に始まり、ニューサウスウェールズなど残る3州と首都キャンベラでも3日から行われる。 

https://news.yahoo.co.jp/articles/1c294d37169ae06ff55a771c3b07a46b3d9b48d9


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米国立博物館に無数の人体部位を保管 先住民や黒人の脳を摘出して「人種別コレクション」にした人類学者の闇

2023-10-03 | 先住民族関連

クーリエ2023.10.3

ワシントン・ポスト(米国)

Text by Nicole Dungca, Claire Healy and Andrew Ba Tran

スミソニアンに保管されているハードリチカについて報じる新聞記事  Photo by Salwan Georges / Washington Post

米国立スミソニアン博物館に255の脳を含む3万を超える人体部位が保管されていることが、米紙「ワシントン・ポスト」の調査報道で明らかになった。その多くが、世界各地の先住民や黒人から残忍な手法で摘出されたものだ。

非白人の「劣等性」を証明するために「人種別の脳コレクション」をつくった人類学者の知られざる蛮行を暴く──。

「食屍鬼」と呼ばれた男

アラスカ州ラーセン湾に暮らす先住民族アルティークの子供たちの間で、ある噂が広まった。ワシントンDCから来た人類学者が、人骨を見つけたら10セントくれるという。

米国立スミソニアン博物館の人類学者、アレス・ハードリチカは1930年代、先住民の墓を発掘するため、コディアック島にあるこの小さなコミュニティを繰り返し訪れた。大規模な略奪同然に、ハードリチカは少人数のチームとともに約1000人の遺骨を掘り起こし、スミソニアンに持ち帰った。

「彼は、ここではグール(食屍鬼)のようなものと考えられています」と、ラーセン湾で育ったアルティーク族の祖父を持つエイプリル・ラクトネン・カウンセラーは言う。

彼女は、ハードリチカの発掘作業や、10セントで人骨を募っていた話をしてくれた。「彼は当時、『骨博士』と呼ばれていました」

しかし、この小さなコミュニティ以外の場所では、ハードリチカは名声を轟かせていた。

ハードリチカは世界有数の人類学者で、スミソニアンの自然人類学部門を約40年間率いた。膨大な人体部位を収集し、アラスカでの研究から、北米に最初に居住した人類はベーリング海峡の陸橋(大陸間をつなぐ陸地)を渡ったという説を広めた。人類が最初に太平洋を横断した時期をめぐる、いまなお続く熱い論争をハードリチカは長年支配していた。

本人の著作やスピーチによれば、ハードリチカは非白人を劣等人種とみなし、身体的特徴から人種を判別できると確信して、非白人の脳や体の一部を収集した。彼は当時、議会で証言し、法廷で専門家証人を務めるなどして名を馳せ、FBIからは捜査への協力を求められることもあった。

1943年に74歳で死去して以来、ハードリチカの名前も、彼が40年以上かけてアラスカやその他の地域から周到に集めた人体部位も、世間の目に触れることはなくなった。しかし、彼のぞっとするような「遺産」は残っている。

スミソニアン博物館には、255の脳を含む少なくとも3万700の人体部位が保管されており、そのほとんどはハードリチカ本人によって、あるいは彼の指示で収集されたものだ。

万博でフィリピン先住民の脳を…

白人が最も優れた人種だと信じていたハードリチカは、現在では否定されている人種間の解剖学的差異についての理論を推進するために人体部位を収集した。

彼は先住民を餌食にし、遺体を手に入れるためには過激な、時には残忍な手段もいとわなかった。メキシコでは、政府に虐殺された先住民の遺体の首を切り落とした。ペルーでは2000以上の頭蓋骨を収集した。

1904年、ミズーリ州セントルイスで万国博覧会が開催された際には、「展示」されるフィリピンの先住民から会期中に死者が出ると予想し、彼らの脳を摘出する計画を立てた。

米政府は当時、植民地化したばかりのフィリピンの先住民約1200人をアローヘッド湖畔の約20万平方メートルの土地で7ヵ月間生活させ、白人を中心とした観客が「原始的な」彼らを見物したのだ。

スミソニアンの記録によれば、その夏にセントルイスに向かったハードリチカは、イゴロット族2人の検死をおこない、彼らの脳をワシントンへ持ち帰っている。

さらにハードリチカは、自ら出向かずとも世界中から脳を収集するネットワークを築いていた。スミソニアンで彼は、世界各地の人類学者や医師に人体部位の収集に協力するよう呼びかけ、人目を引かずにおこなう方法を助言した。

病院や死体安置所、墓地から集められた人体部位が、フィリピン、南アフリカ、マレーシア、ドイツ、そして米国全土からハードリチカに送られた。彼自身、米国内で死亡した黒人少なくとも57人の脳を採取した。

ハードリチカが集めた人体部位の一部は、スミソニアンの「人種別脳コレクション」や「人種別骨盤コレクション」に加えられ、彼はそれを人種比較に利用しようとした。そのように当時、人種の差異に関する専門家と見なされていたハードリチカは新聞にもたびたび取り上げられ、彼の考えは人種に関する米政府の政策にまで影響を与えた。

「彼は神格化されていました」

ハードリチカの人種差別主義的な考えと手法に対して世論が変わりはじめたのは、彼の死後数十年が経ってからだった。

1991年までに、ラーセン湾の住民らは博物館に対し、ハードリチカが発掘した約1000人分の遺骨を返還させた。だが当時のスミソニアン内部には、コレクションの喪失を嘆き、まだ彼のレガシーを称える者もいた。

2000年代初頭にスミソニアン国立自然史博物館で働いていた生物文化人類学者のレイチェル・ワトキンスは、ハードリチカの死後50年以上経った後も、彼の誕生日を祝って博物館職員がケーキを囲んでいたことを覚えている。

「彼は神格化されていました」と、現在アメリカン大学で人類学の准教授兼学科長を務めるワトキンスは話す。

本紙ワシントン・ポストは過去1年にわたり、ハードリチカの私信、出版物、フィールドノートなど数千の文書を分析したほか、スミソニアン関係者、専門家、人体部位が収集されたコミュニティの人々らに取材。ハードリチカの「人種コレクション」についてかつてない規模の広範な調査を実施した。

この調査報道を受け、スミソニアン協会のロニー・バンチ事務局長は、博物館が過去に多くの人体部位を収集した方法について公式に謝罪し、協会はハードリチカによる人種差別を認識しなければならないと語る。

「これは容認できるものではなく、償う方法を見つけなくてはなりません。彼がどんな人間だったかを明らかにするだけでなく、科学の分野における人種差別と、その影響を解明していく必要があります」

白人と黒人の子供の性器を比較

ハードリチカの人種への執着は、キャリアの初期に始まった。

幼い頃に両親とともに現在のチェコ共和国から米国に移住したハードリチカは、19歳の時に腸チフスにかかったことがきっかけで、1890年代にニューヨークの大学で医学を学んだ。

マンハッタンの病院での研修期間中、彼は人体の計測が人間の差異について重要な科学的発見をもたらすと確信し、それに夢中になった。当時は他の人類学者や科学者、医師が人類の起源を研究し、人種を比較することに熱心で、人体部位を世界中で探し求めていた。

1898年、ハードリチカはニューヨークの少年保護施設と黒人孤児院で暮らしていた白人の子供908人と黒人の子供192人を対象にした研究を発表した。彼は、性器を含む子供たちの体の部位を計測して比較し、子供たちの「劣等性」は遺伝によるものではなく、ネグレクトや栄養失調の結果と考えられると記している。

だがその一方で、人種による「顕著な」身体的差異も指摘した。

ニューヨーク州立病院の病理学研究所の人類学者だったハードリチカは、人体部位を収集するため、貧しく弱い立場の人々が死ぬ場所を探した。また、政策立案者に対して、人類学者が引き取り手のない遺体(親族によって身元が確認されていない遺体や、家族が埋葬できない遺体)を病院や墓地から引き取ることを許可する法律を採択するよう公に働きかけた。

1902年、マンハッタンのアメリカ自然史博物館に勤務していたハードリチカは、軍がヤキ族の子供を含む男女124人を虐殺したメキシコのソノラ州を訪れた。人類学者らの調査によると、ハードリチカは虐殺されたヤキ族の男性たちの首を切り落とし、12の頭蓋骨を博物館に持ち帰って人種の研究に利用したという。

議会記録に記されたある新聞記事によると、科学者のための人体部位のコレクションの作成に関するハードリチカの出版物をきっかけに、スミソニアンは国立自然史博物館に自然人類学部門を設立した。

人体収集の世界的ネットワーク

ハードリチカは、1903年にスミソニアン博物館の自然人類学部門の初代学芸員に就任してほどなく、人体部位を収集するための世界的なネットワークを築いた。南アフリカやフィリピンの研究者、米国各地の大学で働く医師や学者などの協力者には、収集費用はのちにスミソニアンから支払われると説明していた(実際に送料などが支払われていた)。

サンフランシスコ万国博覧会が1915年に開催されることが決まると、出展準備のために人類学者アダルベルト・シュックをアフリカに派遣し、子供の身体測定や、人体部位の収集にあたらせた。万博後、スミソニアンは1000点を超える人体部位を受け入れている。そこには、ズールー人(南アフリカからジンバブエ一帯で暮らすアフリカ最大の民族のひとつ)の脳2つも含まれていた。

シュックがインド洋に浮かぶタンザニアの島ザンジバル滞在中の1914年に受けった手紙には、「可能な限り多くの人骨を収集するまで、その島を離れないでください」と書かれていた。署名はないが、ハードリチカが書いた手紙だと思われる。

「言うまでもありませんが、人骨収集については先住民に何も明かさないでください。実際には、何も知らせるべきではありません。手助けが必要な場合は、然るべき白人男性の力を借りてください」

異人種間の結婚は「白人の進化を妨げる」

ハードリチカは、白人はどの人種よりも優れており、アジア人、米先住民がそれに続くと固く信じていた。最後は黒人で、彼らの存在が米国にとっての問題だと言ってはばからなかった。

1930年、メソジスト監督教会がハードリチカに手紙を送り、異人種間の結婚について意見を求めると、彼はこんな返事を書いた。

「人種が入り混じった人間は、決して優位に立ったり支配者になったりするべきではありません。そのために必要な知能と資質を兼ね備えていないからです」

「米国の白人が他人種と入り混じることで憂慮すべき唯一の懸念は、白人の進化が妨げられることです。そうなれば、この国の未来の世代は、ニグロ(黒人の蔑称)をこの地に持ち込んだ祖先の罪を償うことになるでしょう」

ハードリチカはまた、1926年にバーモント大学の教授に宛てた手紙のなかで次のように述べている。

「ニグロとヨーロッパ民族の脳には重大な違いがあり、一般的には前者が劣っています。個々のニグロの脳は、一部の白人の脳と同等か、その標準と肩を並べる程度である可能性はあります。しかし、一般的な白人にはみられないほど原始的な脳を持つニグロもいるのです」

日本人の「同化政策」に助言

ハードリチカは長年、優生学を支持していた。優生学は現在は否定されている思想だが、かつては有色人種や障がい者を標的にするために利用され、ナチス・ドイツも優性思想を信奉した。1926年に発行された米優生学協会のパンフレットをみると、ハードリチカが同協会の諮問委員だったことがわかる。

ハードリチカは1930年に書いた手紙で、強制不妊手術について医師から協力を得る方法を、優生学協会の職員に助言している。精神疾患の患者を指して、「精神状態の回復が望めない」人の不妊手術に重点を置くようにとある。

「そういった種類の個々人に厳正な不妊処置を施すことは、人類にとって確実かつ否定しがたい恩恵をもたらすでしょう。これが達成されれば、正しい方向へと大きく一歩を踏み出せるのです」

同年の新聞記事では、ハードリチカの発言が引用されている。人類はすべて共通の起源を有しており、人種の生理学的な違いは「表面上」に限られている、というものだ。しかし続けて、人類が進化したことで「人種間に差が生じ」、特定の人種は「追いつく」ことができないだろうと断言している。

ハードリチカは、第26代大統領セオドア・ルーズベルトならびに第32代大統領フランクリン・ルーズベルトと手紙をやり取りしていた。その内容によれば、両大統領とも戦争や移民政策に関するハードリチカの理論を受け入れていたようだ。

1922年、米議会の属領に関する下院委員会の委員長はハードリチカに電話をかけ、ハワイ(当時はまだ米国の属領)住民の半数近くを占める日本人の「同化性」について証言を依頼。ハードリチカはこれを受け、日本人は同化させるのが「難しく」、白人ほど知能が高くないと、委員会で証言した。

返還されないままの人体部位

ハードリチカが1943年にこの世を去ると、新聞はその死を悼む記事を掲載し、米国における自然人類学の第一人者だったと賞賛した。そのようにハードリチカは自然人類学という分野の地位向上に一役買ったと評価する声は少なくなかった。

実際、米自然人類学会はその業績を称えた「アレス・ハードリチカ賞」を設立・授与していた。その名を冠した賞がようやく廃止されたのは2019年になってからだ。

さらにスミソニアンの公式ウェブサイトでは、ハードリチカの業績に言及した記述がいまも散見される。「世界有数の著名な人類学者のひとり」と位置付けられているほか、同博物館で法医人類学に初めて取り組み、40年にわたって自然人類学局を率いてきた人物として評価されている。

冒頭のアルティーク族の女性、エイプリル・ラクトネン・カウンセラーは現在、アラスカ州コディアック島にあるアルティーク博物館の事務局長を務めている。「骨博士」と呼ばれていたハードリチカについて祖父から話を聞いて以来、何十年という月日が経過した。

カウンセラーに言わせれば、スミソニアン協会がハードリチカの過去の行いについて責任をとるためにできることは、きわめて単純だ。

「遺骨をそれぞれの故郷に返還し、改めて埋葬するのであれ、地元特有の方法で弔うのであれ、その手助けをすればいいのです。スミソニアンにできることはそれだけです」

スミソニアン側は、保管されている人体部位について個人的または法的権利をもつ人は返還を申請するよう求めている。しかし、当事者であろう人々の多くは、申請することが実質的に不可能だ。そもそも、そんなコレクションが存在することさえ知らないからである。

ワシントン郊外のスミソニアン協会の施設には、いまだ無数の人体部位が保管されている。

© 2023, Washington Post

https://courrier.jp/news/archives/339925/


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土地の所有権放棄

2023-10-03 | 先住民族関連

佐賀新聞2023/10/03 06:03

 「シェーン、カムバック」。少年の声が響くラストシーンは映画を見ていなくても多くの人が知っている。西部劇『シェーン』(1953年)は、悪役の牧畜業者と開拓農民との土地争いを描いている◆牧畜業者は先住民と戦って手に入れた自分たちの土地だと主張し、開拓農民を追い払おうとしていた。そこに流れ着いたシェーンが農民の味方につき、早撃ちのガンさばきで倒す。人殺しとなったシェーンは土地を去る◆映画の背景には1862年に発令された「ホームステッド法」があると、思想家の内田樹さんのコラムに教わった。公有地に定住して農業を続ければ無償で土地を与えるという政策で、移民の流入によって西部開拓は加速した。生きていく上で土地がいかに重要だったかが分かる◆日本も土地の大切さは同様だが、人口減少、少子高齢化が進む現在は相続件数が増える一方、利用価値の低い土地は所有意識が希薄になっている。相続登記をしないため、所有者が分からなかったり、連絡がつかなかったりするケースは多く、所有者不明の土地は九州の面積を上回るとの推計もある◆対策として、国は所有権を放棄して国庫に帰属させる制度を設け、来年度からは相続登記を義務化する。10月は「土地月間」。悩みの種にもなっているが、有効活用や適正管理について考えたい。(知)

https://www.saga-s.co.jp/articles/-/1119856


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悲劇の歴史たどる日 及川彩子さんのMLBリポート

2023-10-03 | 先住民族関連

 岩手日報2023.10.02

 「今日は『真実と和解の日(通称オレンジシャツデー)』という祝日で、虐殺から生き残った人たちが始球式に参加します」

 9月30日、ブルージェイズの広報、ブレマーさんがそう教えてくれた。

 虐殺という言葉に驚いていると、カナダの凄惨(せいさん)な歴史を教えてくれた。

 カナダ政府は、1830年から1990年にかけて15万人以上の先住民の子どもたちを強制的に寄宿学校に入れ、判明しているだけでも6千人以上の子どもが迫害や虐待で命を落としたという。

 2008年にカナダ政府はこの歴史的出来事について謝罪し、2021年に同日を祝日に制定した。

 被害に遭った女性の「寄宿学校で、着ていたオレンジのシャツも取り上げられた」という証言から、オレンジのシャツは人権問題や差別問題について考える象徴になっている。

 今日の試合では球団スタッフもオレンジのTシャツを身に着け、球場の大画面で生き残った人のインタビュー動画が流され、観客への啓蒙(けいもう)活動が行われた。

 ブレマーさんは「プレーオフ進出が懸かる大事な時期だが、二度と同じ悲劇を起こさないために、このような活動をするのも球団の務め」とまとめた。

及川 彩子(おいかわ・あやこ)さんPROFILE

 米ニューヨーク在住。陸上、サッカー、ゴルフなどを幅広く取材するフリーライター。北上市出身。

https://www.iwate-np.co.jp/article/2023/10/2/151046


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ホロコーストの起源としての植民地主義 スヴェン・リンドクヴィスト「すべての野蛮人を根絶やしにせよ」~『闇の奥』とヨーロッパの大虐殺(ヘレンハルメ美穂訳、青土社、2023)/評者:菊池恵介

2023-10-03 | 先住民族関連

週刊 本の発見(2023/10/2)

 戦後ヨーロッパでは、長らくホロコーストを「歴史上、類例のない出来事」として絶対化した上で、その原因をヒトラーの狂気や全体主義などに求めてきた。だが、本書によれば、特定の人間集団を「劣等人種」とみなし、「進歩」のためなら犠牲にしても構わないとする思想は、特にナチズムの発明ではない。むしろ、コロンブスの「発見」以来、500年にわたって西洋列強が南北アメリカ大陸やアフリカ、オセアニアなどで繰り広げてきたことである。かつて『植民地主義論』でエメ・セゼールが告発したように、ナチスのユダヤ人大虐殺は、ある意味で、ヨーロッパの「外」で行われてきた蛮行を「内」に向けて炸裂させたにすぎない。

 それでは、近代社会はいかにして人種イデオロギーや優生思想などを編み出し、ヨーロッパへと逆輸入するにいたったのか。ジョゼフ・コンラードの『闇の奥』の一文を表題とする本書は、「文明化の使命」を掲げて「新世界」に入植したヨーロッパ人が、先住民の征服と略奪を通じて新たな野蛮状態へと転落していくプロセスを、当時の探検家や宣教師、政治家や科学者たちの手記を手がかりに壮大なスケールで描き出していく。

 著者のスヴェン・リンドクヴィスト(1932-2019)は、ストックホルム生まれのノンフィクション作家である。オセアニアの征服を描いた『無主の地(Terra Nullius)』や、飛行船の発明を原点とする『空爆の歴史(A History of Bombing)』など、30冊以上の著作がある。その代表作として知られる本書は、1992年にスウェーデンで刊行されて以来、15か国語に翻訳され、世界的ベストセラーとなってきた。私自身、二十年前にブリュッセルの書店で平積みにされた本書を手にして以来、何度となく読み返し、多くのインスピレーションを与えられてきた。以下では、「キュビエの発見」から「生存圏、死滅圏」にいたる後半部分の要旨を紹介して行こう。

天地創造説から進化論へ

 近代以前のキリスト教の世界観では、神が創造した世界は完璧なものであり、その創造物が死滅し、消えてなくなることはありえないと信じられてきた。だが、地質学的調査によって巨大な動物の化石が発見され、絶滅した世界の存在が明らかになると、天地創造説に代わる新たな説明原理が求められるようになった。その役割を担ったのが、当時の地質学者や生物学者たちであった。「フランス科学界のナポレオン」と呼ばれたジョルジュ・キュビエは、シベリアや北米で発見されたマンモスなどの化石を分析し、それらが「絶滅した世界」のものであることを証明した。また、その原因として、フランス革命のテロルに匹敵する、巨大な天変地異が発生し、地球上に存在した大部分の種族を絶滅させた可能性があることを示唆した。フランス革命のテロルを経験したばかりの同時代人にとって、キュビエの発見は強烈な印象を残した。一方、イギリスの産業革命を経験したチャールズ・ライエルは、地質学的な変化は天変地異などの突然の出来事ではなく、浸食や体積、隆起、沈殿といった緩やかな変化の産物であることを主張した。新式機械の発明によって古い生産様式が淘汰されたように、自然界においても、変化する環境に適応できない種族は滅び行く運命にあるというのである。さらに、その弟子にあたるダーウィンは、動植物が環境に適応し、進化を遂げるプロセスを描き出した。

 こうして、進化論に基づく新しい世界観が形成されたが、それはヨーロッパ人の入植活動を背景に、新世界の先住民が急速に絶滅していく時期とも重なっていた。実際、コロンブスが到達した当時の南北アメリカ大陸の総人口は約7千万人と推定されているが、三百年後には、その90から95パーセントが死滅している。とりわけ、人口密度が高かったカリブ海やラテンアメリカ地域では、先住民の90%以上が百年のうちに死に絶えたのである。その大半は入植者が持ち込んだ病原菌で死亡しており、必ずしも暴力的な死を遂げたわけではない。だが、白人入植者の到来とともに、いたるところで「人口学的カタストローフ」が起きたことから、これを合理化し、正当化する多様な言説が生み出されていった。

 まず、最初に登場したのは「神の介入」という言説である。初期の北米入植者のダニエル・デントンは、「英語人の移住先では神が介入して、部族間の抗争や死に至る病などによってインディアンを取り除き、英国人のため道を整えてくださる」と1670年に記している。だが、19世紀に入ると、宗教的説明に代わり、生物学的説明が主流となり、「人種に関する何らかの自然法則があって、非ヨーロッパ人の絶滅は自然な発展の一環なのだろう」と考えられるようになった。この一連の「絶滅説」に科学のお墨付きを与えたのが、ライエルやダーウィンらの学説だった。

 若き日のダーウィンは、ビーグル号に乗って世界を周遊した際、南米パタゴニアに上陸し、ロサス将軍による先住民狩りを目撃し、驚愕した(『ビーグル号航海記(1839)』)。だが、二十年後、『種の起源』(1859)によって一世を風靡し、さらに晩年になって『人間の由来』(1871)を刊行する頃には、新世界での出来事を「自然選択」のプロセスとして達観できる境地に到達していった。

ダーウィンからヒトラーへ

 こうして植民地支配を背景に人種理論や優生学、社会ダーウィニズムが定着したが、それらがヨーロッパに逆輸入される上で重要な役割を果たしたのが、ドイツの生物学者や地理学者であった。19世紀中葉まで、ドイツは植民地を持たず、いかなる未開民族も絶滅させたことがなかった。ところが、1870年代以降、国家統一を背景に急速に工業化し、商品の販路や原料供給地を求めて「西南アフリカ」(現在のナミビア)への入植を開始する頃には、独自の人種理論を構築し始めていた。その中心的な担い手の一人が、『地政学』(1897)や『生存圏』(1901)の著者として知られるフリードリッヒ・ラッツエルである。

 植民地帝国の構築を目指す「パン・ゲルマン主義連盟」の創設メンバーでもあったラッツエルにとって、領土の拡張こそ、ドイツ民族の生存の条件であった。だが、すでに植民地の大半は英仏に領有され、「無主の地」は消滅しつつある。そこで、ドイツ民族が生き延びるためには、実力で新たな領土を獲得する必要があるというのである。こうして、ラッツエルの「生存圏(Lebensraum)」の理論は、ドイツ帝国の対外膨張を正当化する論拠として世紀転換期に浸透していった。

 だが、第一次世界大戦に敗れたドイツは、ベルサイユ講和条約で巨額の賠償金を課されると同時に、1878年のベルリン会議以降、獲得したすべての海外領土を戦勝国に奪われた。そこでリベンジを誓って登場したヒトラーが目を付けたのが、ヨーロッパ大陸だった。「ヒトラーは『わが闘争』ですでに、ドイツとイギリスがどのように世界を二分すべきかを説明している。イギリスはすでに西アメリカへ、南のインドやアフリカへ進出したのだから、ドイツは東へ拡大するべきだ、と」。こうして、ズデーデン併合やポーランド侵攻を経て、1941年8月にソ連侵攻に踏み切った。ヒトラーの「植民地戦争」とホロコーストの始まりである。

 本書によれば、ナチスの東方拡大の目的は、ユダヤ人の大量殺戮ではなく、ドイツ民族の「生存圏」を拡大することであった。また、強制収容所での絶滅政策は、キリスト教文化圏における反ユダヤ主義の伝統の直接的な帰結ではなく、むしろ、ヨーロッパが新世界で領土を拡大する過程で生み出されたジェノサイドの思想に由来するものだった。その至上命題こそ、「すべての野蛮人を根絶やしにせよ」だった。「ユダヤ人は、生存圏の理論に照らすと、アフリカの奥地で暮らす矮小の狩猟民族と同様、土地を持たない民族だった。ロシア人やポーランド人よりもさらに劣った人種、生きる権利を主張することもできない人種とみなされた。そんな劣等人種が邪魔なところにいるなら、根絶やしにしてやるのは当然」だとされた。こうして、ヨーロッパにおける千年来の反ユダヤ主義の伝統と、近代の植民地主義を背景とする「ジェノサイドの思想」が融合することで、ホロコーストの悲劇がもたらされたというのである。

 第二次大戦後の連合国は、ナチスの戦犯や対独協力者の責任を追求する一方、西洋列強による奴隷制や植民地支配などの歴史的不正を不問に付してきた。その暗黙の合意を揺るがす契機となったのが、2001年に南アフリカのダーバンで開催された「世界人種差別撤廃会議」である。ダーバン会議では、カリブ・アフリカ諸国がはじめて国連の舞台で奴隷制や植民支配の「補償(reparation)」を求め、日本を含む旧宗主国の激しい反発を呼び起こした。カリブ・アフリカ諸国の代表は「法の不遡及原則」を唱える旧宗主国側の主張を崩せず、具体的な補償の方法をめぐる議論にはいたらなかった。だがその後も世界各地で補償請求運動が繰り広げられ、オセアニア先住民の遺骨の返還やアフリカへの文化財返還が実現するなど、少しずつ実を結び始めている。「過去の克服」のグローバル化は可能か。ホロコーストの歴史的起源をたどる本書は、21世紀の植民地責任論を検討する上で、強力な手がかりを与えてくれる。

*「社会ダーウィニズムと戦争」に関するドキュメンタリーとしては、『第二帝政の生物学』という短編(14分)がある。https://vimeo.com/470647514/1eb6a442b8?share=copy


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アイヌ巡る人権侵犯投稿 政権、杉田水脈氏を放任 レイシズムに甘い体質【大型サイド】

2023-10-03 | アイヌ民族関連

あなたの静岡新聞2023.10.02

 岸田政権は、差別的投稿が問題化した自民党の杉田水脈衆院議員をとがめない考えだ。アイヌ民族に向けた杉田氏の投稿を、札幌法務局は「人権侵犯」と認定し、発言に注意するよう「啓発」した。だが、杉田氏を批判する声は政権内に広がらない。透けるのは、愛国保守をアピールする杉田氏に好意的な保守層を刺激すれば、選挙でマイナスになるとの計算だ。レイシズムに対する政権の甘い体質が問われる。

杉田氏投稿問題を巡る関係図

 

 ▽反省求めず

 「残念だと思う」。9月26日、自民党の茂木敏充幹事長は記者会見で、投稿への受け止めを聞かれてこう述べた一方、杉田氏に反省や謝罪を求める言葉は出さなかった。3日後の29日に自民は、公の場で説明せず沈黙を保つ杉田氏を党環境部会長代理に起用する人事を決定。不問に付す姿勢を鮮明にした。

 人権侵犯認定について、政府中枢は静観する構えだ。「関係者のプライバシーに関わる事柄であるため、答えは差し控える」(松野博一官房長官)と口を閉ざす。

 政権にはレイシズムへの関心の低さがうかがえる。政府筋は「杉田氏は刑事被告人ではない。大騒ぎする話だろうか」と受け流す。人権侵犯認定が報じられたのは9月20日。翌21日、杉田氏が所属する自民安倍派の定例会合が開かれたが「話題にならなかった」(塩谷立座長)。

 ▽保守離反警戒

 むしろ政権内には、杉田氏に厳しい態度で臨めば保守層の政権離れを誘いかねないとの警戒感が漂う。自民の閣僚経験者は「安倍晋三元首相と比べて保守色が薄い岸田文雄首相に対し、右寄りの支持者は不満を募らせている。杉田氏への対応を間違えれば保守票が逃げていく」と分析する。

 人権侵犯と認定されたのは、杉田氏が落選中だった2016年にブログに書き込んだ、国連女性差別撤廃委員会の参加者に関する投稿。「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」と記した。

 事実が明るみに出たのは、杉田氏が総務政務官だった昨年11月末。首相は当時の参院予算委員会で、投稿を「内閣の一員になる前の言動だ」とかわし、野党の更迭要求を拒否した経緯がある。翌12月、別の閣僚更迭に合わせ政務官を交代させた。

 ▽ヘイトスピーチ

 焦点は、自民が次期衆院選で杉田氏を公認するかどうかだ。杉田氏はこれまでも、性的少数者を「生産性がない」と称するなど、差別的言動を繰り返してきた。それでもなお、杉田氏をかばう声は党内にくすぶる。

 インターネット上には、杉田氏に便乗したヘイトスピーチも目に付く。主に、アイヌ差別に反対する在日コリアンを標的にしている。「人権を騒ぎ立て、日本人からカネをむしり取ろうとしている」などと憎悪をあおり、杉田氏ら保守系議員に声援を送る書き込みが絶えない。危険なレイシズムが国政に影を落とす。

https://www.at-s.com/news/article/national/1328347.html


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先住民の遺骨はふるさとに」 沖縄県民側の求めを退けた高裁判決が付言で示した、全く別の意味とは

2023-10-03 | ウチナー・沖縄

東京新聞2023年10月2日 12時00分

 琉球王家の子孫という沖縄県民らが、昭和初期に旧京都帝国大(京都大)の研究者によって同県の墓から研究目的で持ち去られた遺骨の返還を求めた訴訟の控訴審判決が、大阪高裁(大島真一裁判長)であった。判決は請求を退けた一審京都地裁を支持し、原告側の控訴を棄却する一方、付言として「持ち出された先住民の遺骨は、ふるさとに帰すべきだ」と断じた。請求を退けながら、付言では返還を強く促した意味とは。(安藤恭子)

百按司墓を訪れる原告の玉城さん=2019年11月、沖縄県今帰仁村で

◆琉球民族を先住民族と認めた初の判決

 「棄却は残念だったが、琉球民族が先住民族であると明確にされた。遺骨を持ち去った研究者と私たちは、日本国民として同じ立場とはならない。これからは胸を張って先住民としての権利を主張し、墓へ帰す協議を求めることができる」

 9月22日にあった控訴審判決。「こちら特報部」の取材に、原告の玉城毅

たまぐしくつよし

さん(73)=うるま市=は喜びを表した。弁護団によると、琉球民族を先住民族と認めた判決は初という。

 遺骨が持ち去られたのは今帰仁村

なきじんそん

の「百按司墓

むむじゃなばか

」。第一尚氏の王族ら14~15世紀の有力者がまつられたとされる風葬墓だ。4年前に記者が訪れた際も、苔

こけ

むした森の中、岩壁の暗い奥に青白い骨が散らばっていた。研究のために沖縄各所で骨を持ち出して「白骨累々として充満」「百按司墓を採集し尽くした」と記録した人類学者の姿を想像し、ぞっとした。

◆「返還は世界の潮流になりつつある」

 京都大は26体の遺骨を箱に入れて保管している。原告らは2018年、遺骨返還や慰謝料を求め京都地裁に提訴。一審判決は、研究者らが1930年前後に多数の遺骨を持ち出したとし、玉城さんら2人を第一尚氏の子孫と認めつつ、子孫らは他にも多数いるとして、祭祀

さいし

継承者とは認めず、返還請求権はないとした。

 控訴審判決は一審判決を踏襲しながらも結論の終わりに「付言」として、世界各地で先住民の遺骨返還運動が起きていることに触れ、「返還は世界の潮流になりつつある」「遺骨は単なるモノではない。ふるさとで静かに眠る権利があると信じる」と踏み込んだ。

 訴訟による解決は限界とした上で「関係者が話し合い解決へ向かうことを願う」と促し、将来的な遺骨の保存研究を要望した日本人類学会の書面には「重きを置くことが相当とは思われない」とくぎを刺した。

◆「学知の植民地主義」が続いている

 原告側の丹羽雅雄弁護団長は「アイヌ民族の遺骨を巡る近年の訴訟は、和解で返還の道筋が示されてきた。判決もその流れをくんでいる」と話す。一方で、京都大は「本学の主張が認められたと理解している」とコメントを出した。

 波平恒男・琉球大名誉教授(沖縄近現代史)は「本裁判の問題は、葬制も文化も全く異なる多数派の大和の法に基づき、少数派の琉球人の遺骨返還請求という先住民の権利が裁かれた点にある」とみる。琉球の墳墓は地域の共同体によってまつられ祈りの場とされてきた一方、裁判では本土の家長制を前提とする民法の所有権規定が判断された。

 この矛盾を解消するため、先住民の権利を定める国際人権法に従った国内法の整備が急務だと指摘する。

 「研究者が琉球処分後の沖縄から持ち出した遺骨について、大学は今も所有の正当性を主張し、頑として離さない。『学知の植民地主義』が続いている証左だ。訴訟が求めたのは遺骨の所有権ではなく、元の所に帰して皆でまつるということ。京都大はそのための協議に応じるべきだ」

https://www.tokyo-np.co.jp/article/280993


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