先住民族関連ニュース

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パネルやクイズで学んで 元陣屋資料館、アイヌ文化情報発信-白老

2018-05-13 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2018/5/12配信

 白老町の仙台藩白老元陣屋資料館でパネル展「ポロトコタンの生き物たち」が開かれている。3月末で閉館したアイヌ民族博物館が作成したものを譲り受けたパネル15点を展示。アイヌ民族と深い関わりのあるハマナスやイチイ、オオウバユリについて紹介するとともに、パネルを見て答えるクイズも合わせて実施中だ。
 同資料館では2017年度から町民の入館料を無料とし、利用拡大を図るための記念事業を実施。今回のパネル展もその事業の一環で、合わせて旧アイヌ民族博物館に代わって、アイヌ文化の情報発信を行うこととしている。
 今回は、旧アイヌ民族博物館が作成し、展示していたパネルを展示。ハマナス、イチイ、オオウバユリを取り上げ、それぞれの生態やアイヌ民族がどういった活用をしていたか、白老での群生地などを写真や絵、地図などを使って分かりやすく解説している。中でもハマナスの花びらを香料として使用するために、町内に取り次ぎ所が設けられていた歴史などの話題も紹介されている。
 パネル展の開催に合わせ、同資料館ではパネルからキーワードを探して答えるクイズも実施中。ハマナスやイチイのアイヌ語名などの問題に答え、キーワードを並べ替えると人の名前になり、正解した人には抽選でアイヌ文様ネックストラップなどの特典が当たる。
 展示は6月30日まで。
https://www.tomamin.co.jp/news/area2/13797/

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松浦武四郎ランチ」登場 札幌のホテル

2018-05-13 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/12 17:00
 センチュリーロイヤルホテル(札幌市中央区北5西5)は12日から6月末まで、ホテル内の日本料理店「北乃路」で、北海道博物館(同市厚別区)と協力した特別メニュー「松浦武四郎ランチ」を提供する。
 同博物館で6月30日から8月26日まで開かれる特別展「幕末維新を生きた旅の巨人 松浦武四郎」をPRする狙い。武四郎の文献をヒントに、アイヌ民族の伝統的な汁物「オハウ」やサケとばのうにみそあえ、シカ肉ロースのみそ漬けなどを出す。1人前3150円。
残り:79文字/全文:297文字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/188897

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<第4部 幌別かいわい>4 民族の誇り 魂の衣装 五輪の舞台で

2018-05-13 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/12 09:26
 民族が背負ってきた悲しみ、そして希望を伝統の衣装に込め、五輪の舞台へ。

 「これは登別のアイヌにとって魂の衣装なの」
 登別アイヌ協会(幌別町3)の生活相談員、芳賀美津枝(はがみつえ)さん(64)の声は少しうわずっていた。手にしていたのは登別が誇るアイヌ語学者の知里真志保(ちりましほ)と幸恵(ゆきえ)の母ナミが100年以上前に着ていた木綿衣「ルウンペ」だ。
 2020年東京五輪・パラリンピックに向け、このルウンペを60着作り、開会式で民族舞踊を披露する構想が進んでいる。
 芳賀さんは登別アイヌではない。生まれは静内。日高アイヌとしての生活は、差別の連続だった。
 小学4年生の時、同級生に「あ、犬(アイヌ)が来た」とからかわれた。筆箱の中をぶちまけ、上履きのまま走って帰った。「この血は、消しゴムじゃ消せないんだ」。父親の言葉が、いまも耳から離れない。
 21歳で結婚。まもなく長女が生まれた。義父は「メノコ(アイヌ民族の女性)の子なんて抱けるか」と冷たく言い放った。
 「自分のことはいい。でも、わが子が差別されると、もう、頑張れないの」
 芳賀さんの夫の我慢も限界を超え、家族で幌別に移った。23歳の時だった。
 幌別の人たちは温かかった。保険の外交員になり家々を回ると「知里さんの娘さんかい」と、気さくに家に上げてくれた。ただ、心に刻まれた傷は深かった。アイヌ民族の衣装は何十年も見ることさえ嫌だった。
 62歳の時、木綿文化の講演が市民会館であり、何げなく聞きに行った。豊臣秀吉の朝鮮出兵で木綿文化が日本に伝わり、和人との交易地があったとされる幌別にもたらされ、全道のアイヌ民族の中でも早い時期から木綿衣が作られるようになったことを知った。
 「私たちの先祖はすごい。ナミさんが着ていた本物のルウンペも残っている。私も縫いたいと思った」
 「ただね」と、横で聞いていた登別アイヌ協会の上武和臣(うえたけかずとみ)会長(56)は言う。「幌別のアイヌ文化って、あまり残ってないんだ」
 1741年、松前西方の渡島大島の大噴火で津波が押し寄せ、幌別のアイヌ民族は壊滅。以後20年間は誰も住まなくなり、後に平取のアイヌ民族が入ってきた。和人との同化も進み、差別を恐れて儀式などの伝承は途絶えていった。
 協会が行っているサケの豊漁を祈る儀式「ペッカムイノミ」も、わずかな資料を手がかりに、30年ほど前に再現したものだ。
 上武さんは元来、儀式や舞踊を人に見せたくないと思っている。神への祈りは見せ物ではない。でも、協会員や地域住民が東京五輪を目指し、協力しながらルウンペを縫い上げている姿を見て、ただ見せるための参加ではないとも感じる。
 「この衣装で踊るからこそ意味がある」。世界が注目する舞台で民族の存在を知らしめるため、芳賀さんはルウンペを縫い続ける。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/188851

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