「語源」というのは、はっきりわからないことも多いんですが、だからこそでしょうか。人の興味をひきつけます。今日の話題は、「おいてけぼり」です。
「おいてけぼり」は、後に残るものを置き去りにすることです。
「彼氏ったら、怒って先に帰っちゃって・・・。私、おいてけぼりにされたの」
と、いうように遣います。割と、日常的にも遣う言葉だと思うのですが、語源は何でしょう。いつものように『日本国語大辞典』(第2版)をひいてみると・・
実はこれは、江戸本所(墨田区石原4丁目)にあった池の名前で、この池で釣をすると、水中から
「置いてけ(置いていけ)、置いてけ」
と呼ぶ声がして、魚を全部返すまでこの声がやまないという本所七不思議の一つだどそうです。
おそらく、置き去りにするという意味は、ここから来ているのだと思われます。「おいてけ」が「置いていけ」、「ぼり」は「ほり(堀)」が有声化したものです。なるほど・・・・。