日本語おもしろ発見

日々の生活から

直木賞受賞作品におけるタイトルについて―文字の組み合わせの調査―

2010-06-29 11:21:03 | 研究演習2010
要旨

 1935年~2009年までの直木賞受賞作品総182作品のタイトルの表記に注目し、それを①タイトルの文字構成、②年代別の文字構成の割合、③タイトルの長さ・文字数、④年代別のタイトルの文字数の変化を調査した。

 ①では、「漢字+ひらがな」の構成が一番多く、また、直木賞受賞作品中に見られる文字構成11のうち、5つは漢字を含む構成であるという結果が出た。また、それらを年代別にみた②では、1935年から徐徐に「漢字」表記が減少し、それに対して「漢字+ひらがな」表記が増加しており、③については、直木賞受賞作品では4・5・6文字の作品が一般的であること、またそれを年代別に見た④では、長文化傾向が戦前より、現代の方にあるという結果が出た。


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日本の名作童話におけるオノマトペ

2010-06-29 11:19:33 | 研究演習2010
要旨

 本稿では雑誌『赤い鳥』に掲載された童話を数編取り上げ、その文中に用いられているオノマトペに的を絞った語彙調査を行い、どのような特徴があるかを考察した。結果としては、畳語の出現率が最も高いという結果が得られた。

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W杯に関する新聞記事に出現する語の意味分類の比較―1997年と2005年の『朝日新聞』を資料として―

2010-06-29 11:19:01 | 研究演習2010
要旨
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国語教育におけるオノマトペの考察―小学1学年から高校3学年までの教科書を資料として―

2010-06-29 11:15:26 | 研究演習2010
要旨

 小学校、中学校、高校にわたる国語の教科書において、オノマトペの出現頻度を調査した。日本の国語教育においてオノマトペがどのように扱われているか、またどのように影響を与えているかを考察することを目的とする。調査対象は文節数で統一し、オノマトペの種類を約10の型に分類した。教科書に出現したオノマトペをすべて一覧表にまとめ、教科書別出現回数、小中高別出現割合、種別出現回数をそれぞれグラフに示した。

 やはり小学低学年を対象とした教科書にはオノマトペが多く用いられていた。オノマトペが日本語の基礎に位置し、世代に関係なく同じ感覚を共有できるものであるといえる研究結果となった。
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合唱曲の歌詞の語種比率

2010-06-29 11:14:17 | 研究演習2010
要旨

世代を超えて歌い続けられている合唱曲は多々存在する。このような曲の歌詞の語種や使われている語彙は、作られた年代によって変化するのだろうか。これを明らかにするため、NHK全国合唱コンクール・小学生の部の課題曲の1950年代と2000年代の計20曲を調査対象とし、歌詞の語種比率と頻出語彙について調査した。年代別に語種の割合を出し、頻出語彙を12位まで挙げて、それらを比較した。

 語種については、両年代とも和語の使用率が非常に多く、その割合は8割を超えた。頻出語も和語が大半を占め、「する」「くる」の動詞や自然を表す名詞(「花」「空」「山」など)が多かった。この結果より、作られた時代が異なっても語種比率が大きく変わることは無いということが分かった。
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泉鏡花作品における助詞「が」と「の」

2010-06-29 11:13:44 | 研究演習2010
要旨

 現代日本語の書き言葉は,19世紀末から20世紀初め,文語文から口語文に移行することを機に,ほぼ確立したと見ることができる。本研究ではその時代(1895年から1925年)に焦点をあて、文学作品における助詞「が」、「の」の変遷を調査した。しいては、研究対象とする文学作品を、泉鏡花に選んだ。主な理由は、この時代に活躍した作家であることと、多くの作品が青空文庫で公開されていることである。

 具体的な調査方法としては、青空文庫に公開されている泉鏡花作品の中で、初出が1895年から1925年であるものを、5年ごとに集めた。1915年に関しては、有意義な資料が見つけられなかったので、比較的その周辺の年代の作品から抽出した。そして、それらをそれぞれ形態素ごとに分け、年代別に2万語ずつ抽出した。その際に、 形態素解析システム「茶筌」を利用した。また、異なり語数を調べる際には、KH Coderを利用した。

 結果をグラフと表でまとめた。まず一番最初の表が年代別の異なり語数。 次の表が抽出対象にした作品と初出。次のグラフが助詞ごとの数のグラフで、2つ目のグラフは、その数を元に割合を出したグラフである。

 まず、格助詞が、「の」、「が」の順で、すべての時代でほとんどの割合を占めていることがわかる。また、その他の割合も全ての時代でほとんど似通っている。「の」格助詞、「が」格助詞、「の」準体助詞、「が」接続助詞、というランキングにほとんど変動はない。特筆すべき変化の様子を見つけることが出来ないため、この時代において助詞「が」、「の」 における変化はそれほど無かったと思われる。
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漫画『名探偵コナン』に使われる関西弁と口語表現の比較―アンケート調査を通して―

2010-06-29 11:13:08 | 研究演習2010
要旨

 最近は以前に比べてずいぶん方言が親近感を持たれるようになった。本稿では、特に“関西弁”に焦点を当て、マンガ「名探偵コナン」に使用されている関西弁と私たちが一般的に使っている関西弁の特徴が一致するのかどうかを関西在住の男女24名にアンケート調査を行い、その結果を考察した。

 結果的に、そんな大きな差は見つけられなかったが、多少大げさに使われている場面もあった。それは普段関西弁を話さない非関西出身者に対して、伝わりやく分かりやすい関西弁を使ったのではないかと考えられる。これは関西弁を話す人にとっては不自然で合っても、関西弁を話さない人にとってはいかにも“関西弁らしい関西弁”で描かれていると言えるのかもしれない。

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『徒然草』と『吉原徒然草』における字種比較

2010-06-29 11:12:02 | 研究演習2010
要旨

 今回の研究では「徒然草」とパロディ本「吉原徒然草」について字種の違いを調査した。

 これを調査することで、「徒然草」と後に作られた「吉原徒然草」の時代の違いによる比較、また、共通点を探した。

 結果、どちらの作品も字種については似通っており、濁点の使用についても差異は見られなかった。ただ、「吉原徒然草」はその名の通り、遊郭の内容であるので、使用されている名詞が特殊であり(「女郎」「道中」等)、その点に関して字種の差異が見受けられた。また、「吉原徒然草」では「徒然草」よりも形容詞の使用頻度が高く、それに伴って「あらじ」「いみじ」等「じ」の使用頻度に違いが出ていた。
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性別や社会的立場、年代による一人称代名詞、二人称代名詞の使われ方

2010-06-29 11:09:28 | 研究演習2010
要旨

 本研究では、男性60名女性60名へのアンケートによる調査に、年代ごとのヒットチャートの調査も交え、性別や社会的立場や世代による一人称代名詞・二人称代名詞の使われ方に傾向や変化があるのかを探った。結果としては男女の性差や学生か社会人かにより、一人称・二人称の使われ方には顕著な違いを確認することができた。しかし、女子学生の15%が二人称に「おまえ」を使用しているなど、世代と共に一人称・二人称の使われ方が徐々に移り変わっているということも読み取ることができた。また、女性の方が男性よりも一人称と二人称の組み合わせのバリエーションが豊富であるという印象を受けた。

 今後の課題は全体の調査対象を更に増やし、特に男女ともに30代・40代以上の対象を増やして改めて調査を行うことである。調査対象者の出身都道府県も考慮に入れ、研究を進めていきたい。


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新聞社説における外来語―2009年『朝日新聞』を資料として

2010-06-29 11:08:41 | 研究演習2010
要旨


 新聞、雑誌、テレビ、インターネットなど、近年の情報化社会において私たちは様々なメディアから情報を得ている。その中で外来語は、和語や漢語に並んで欠かせない存在となってきている。本調査では、2009年朝日新聞を素材として、近年の新聞社説における外来語の高頻度語彙はどのようなものがあるか、また使用頻度はどれくらいでどのように増加してきているのかを明らかにしていった。

 その結果、高頻度語彙にはその年を象徴するような語が多いということ、「システム」や「センター」などの語が時代や記事の内容に関わらず頻繁に使用されているということが分かった。また、外来語の使用頻度については、2009年はおよそ1万字あたり82.66の外来語が使用されているという結果となった。そして先行研究と合わせて考察すると、出現率は増加と減少を繰り返しながら徐々に数値が上がってきているということが分かった。

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