日本語おもしろ発見

日々の生活から

スピーディな≪ノック式≫

2008-09-03 14:15:58 | おもしろ広告
 語彙調査をしているはずなのに、広告を見て、その会社の歴史を調べたり、面白い小説に出会って、単行本を買って読んだり、あるいは、古いけど、私には新しい情報を得て、感動したり・・・。なかなか楽しい毎日です。

 今日、ご紹介するのは、『中央公論』(1966.10月号)掲載の広告です。語彙調査のメンバーとしきりに感動した内容です。

   ――― ビジネスに活きる―――
         スピーディな≪ノック式≫

           予定を組む!電話片手のメモ、契約書や
           小切手のサイン…多様化するビジネスの
           中で、ノック式キャップレスをスマート
           にスピーティにお使いください。

          パイロット(※)
        
          キャップレス

 キャップがなく、ノック式のペンが、これほど新しい発明だったとは!確かに、いちいちキャップをとらなくてもいいというのは、スピーディですね。今では当たり前で気がつかなかったけれども、1966年当時は、画期的なペンだったんでしょう。

 
(※)パイロットは創立1918年(大正7年)で、 株式会社並木製作所から出発。万年筆の製造、販売を開始した。現在の商号は、株式会社パイロットコーポレーションである。     

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マツダランプ 尖端除かれる!

2008-09-02 12:33:27 | おもしろ広告
 『中央公論』(1926.4月号)掲載の「マツダランプ」の広告が面白いので紹介します。「マツダランプ」は今でも、地方の看板などで見かけますし、知っている人も多いかもしれません。

 改良せるマツダランプに就てのお知らせ!

   (中略)製造方法の進歩によりまして今回左の如き(※1)二大改良を加へました

   一、凡てのマツダランプ(真空電球)の尖端が除かれました
   二、硝子球の寸法形状は万国的標準寸法に致しました

 其の為め電球の体裁は従来より頗る好くなりました計りでなく電球の尖端で頭に怪我をする心配もなくなりました(以下略)

                           東京電気株式会社(※2)

 尖端が除かれたことを強調しているということは、前は尖っていたのね。それでけがをする人が多かったのね。ということで、東芝のHPを見てみました。すると、やはり尖端がありました。これはちょっと恐い。裸電球で使っていただろうに、その先端が尖っているなんて・・・。空間認識能力が乏しい私は、この時代に生きていたら、絶対に、毎回毎回、頭をけがしていただろうなあと思いました。


 ※1 縦書きのため
 ※2 東京電気株式会社は、「東芝」の前身の「東京芝浦電気株式会社」のさらに前にあった会社です。1939年 (昭和14年) 東京電気と芝浦製作所が合併し、東京芝浦電気株式会社ができました。そして1984年 (昭和59年) 東芝と改称されました。 

東芝のHPより

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ビールのつまみにパン!

2008-08-31 14:39:03 | おもしろ広告
 今日は久しぶりにいい天気です。洗濯機を2回まわし、布団を干し、をぐっと飲みたいところですが、我慢我慢。

 さて、広告シリーズ第2弾。『中央公論』(1926.8月号)に掲載です。引用します。(ルビは削除)

  そゝるよ
     そゝるよ
        食慾を!

  生のセロリと
    よきパンと              
  グラスに光るよきビール 

 良き
ビールサクラ      
                  の名に選べ!


 そうかあ。昔のビールのあては、パンと生のセロリだったのかあ。

 現在だったら、どうでしょう。まずは枝豆、それから・・・・

 が飲みたくなってくるので、今日はこのへんで・・・
            
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「クラブ練歯磨」

2008-08-30 14:44:25 | おもしろ広告
 語彙調査をしていると、面白い広告に出会えます。今では当たり前のものでも、発売当時は新しく、珍しいものなので、そのあたりを強調します。

 今日、紹介するのは、1926年1月号の『中央公論』の広告ページ。

   便利で徳用で衛生的な

   クラブ練歯磨

  舶来品以上に歯の為に一番よいクラブ歯磨


 粉歯磨よりも練歯磨のほうが、使いやすくて好評だったそうです。そら、そうでしょうね。粉は飛び散りやすいですから。また、容器も、缶、陶器、袋、箱などいろいろあったようです。このクラブ練歯磨はチューブに入っています。女の子が左手にチューブを持って、右手には何でしょう、歯ブラシか何かを持っている、レトロな絵が書かれています。

 現在では、チューブが当たり前で、缶や箱に入っていたらびっくりしますね。

 しかし、前にも書いたことがありますが、なぜ、現在では、練歯磨なのに、

   「歯磨き

って言うんでしょう。ってこういうことを調べるのが、我々の仕事じゃんって思いながら、そのうち・・・・調べます。
コメント (1)
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