西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

「住まいづくりは人づくり」

2008-12-11 | 地域居住学
本日『2008 京大建築会報』が送られてきた。同窓会誌で卒業年次別に住所・氏名・職業などが掲載されている。年賀状書き用に毎年今頃送られてくる。

「会員寄稿」に、大先輩の山中 孔さん(NPO法人 これからの住まいを考える会理事長、昭和23年卒、私より16年先輩、83歳か)が、「住まいづくりは人づくり」と書いておられる。

最後に「人づくりに役立ち、まちの活性化を果たす働き盛りの住まいとして、これからの住まい3原則を設定している。
1.明るく 風通しのよい 緑の中の広い住まい
2.戸建てに限りなく近く ときに戸建ての性能をこえる共同住宅
3.地域コミュニティの再生のため 老中青少の「語らいのしつらえ」

ねらいは一つ、「礼節の国」に近づけるべく、挨拶が自然に生まれる動線、住まいが動物の巣とちがうところの「接客のしつらえ」、狭い可住国土を活かす「緑のコンパクトシティ」などを課題としている。

西山卯三先生は何とみるか、ききたい所である。」と。

やはり昭和20年代卒業で、西山卯三先生が壮年の頃に先生から習った先輩達の心意気だな、と思った。「戸建てではなく共同住宅」「緑のコンパクトシティ」などにそれが現れている。

私の言葉で言うと「人々とのつながり」追求、「環境とのつながり」追求だな、と思う。もう一つ「歴史・伝統とのつながり」もあるのでは、と思った。