西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

耐震強度偽装問題

2005-12-17 | 時論、雑感
今日で、姉歯・元建築士の構造設計によるホテル、マンションの耐震強度偽装問題が発覚して一ヶ月になる。発覚当時、「時論」で書こうかな、と思って止めたのは、この問題の広がり、それこそ全体構造がある程度見えてからにしようと思ったからだ。国会で証人喚問もあり、一定「構造」が見えてきた。
建築が出来るためには、先ず発注者(施主、クライアント)がいて、建築家(建築技術者、建築士)に相談して、設計(計画設計・デザイン、構造設計、設備設計等)してもらい、行政・指定業者にチェックしてもらい、施工業者を選んで施工する、というのが一つの流れであるが、実際は色々のバリエーションがあり、今回のように、ホテルやマンションを造ると儲かるよ、とする「コンサルタント」がいて、その儲けの「仕組み」として「構造を徹底的に削る」ということに狙いをつけて、その安全を無視するまでの「指導」までやってしまう、という場合があることが分かったのだ。
確かに建築技術者に限らず、技術者には安全を徹底して追及し守るという技術者倫理が必要で、研究し教育もしないといけないが、それを強力に崩す「力」の存在もリアルに考えていく必要がある。もう少し見守っていきたい。今年は、建築関係では、この他にも「リフォーム詐欺事件(高齢者が主なターゲット)」があった。これらを忘れずに追求心を保持していきたい。

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