西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

池田有隣先生の思い出

2010-04-17 | 諸先生・諸先輩・同輩・諸後輩の思い出
最近、池田有隣(いけだ・ゆうりん)先生より、公職を退き「在宅中心の生活に入ります」との挨拶葉書をいただいた。

葉書によると、大阪市立大学(工学部建築学科)に5年9ヶ月、京都工芸繊維大学に33年3ヶ月、宝塚造形芸術大学に14年、計53年勤められた。77歳の喜寿で「引退」である。

先輩に、ではあるが「本当におめでとう」と言いたい。

池田さんは、大学の9年先輩である。お父上は池田総一郎先生と言って、京大教養部の図学の教授をしておられ、私も習った。黒板に○を描く場合でもフリーハンドで見事に描かれた。服装も髪型も「イギリス紳士」の風であった。京阪電車の車両のデザインをされたと伺った。断面の下、扉の下方がふっくらとカーブしているあれである。

息子さんの有隣先生も、親譲りの紳士であった。名前は、音で「ゆうりん」と読むのが本当、と伺った。京大建築の計画系では珍しく「病院建築の研究」で学位を得られた。当時、公共建築の計画学は、東大建築(吉武泰水研究室)の「おはこ」だったからである。

一番長く勤められた京都工芸繊維大学の名誉教授でもあられるが、現在の京都府精華町の庁舎建築の計画の審議会長もされた。私は一住民として、色々と意見を提出した記憶がある。

今のように中層にし、図書館を併設して住民に親しみやすくしたのには、有隣さんの「思い」も入っているのでは、と推量している。

今後とも、「地域人間」として末永く付き合って下さいね。

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1 コメント

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御陰様で京阪特急の謎が解けました。 (栗生弘太郎)
2013-01-22 08:57:45
実は、池田総一郎氏が発案されたデザインというのは、昭和25年に登場した京阪特急のカラーリングでした。それが連綿と使い続けられて、この3月で終焉を迎えることとなります。ここに書いていただいたことから、有隣先生と連絡が取れて、種々伺うことが出来ました。そして、この2013年1月23日発行のエリエイ刊「レイル85」という雑誌に仔細を披露させていただいています。遅くなりましたが、厚く御礼を申し上げます。
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