西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

2005年の私の詩歌より…この道や 旅人一人 春の朝  市路

2013-06-03 | 生活・空間・芸術と俳句・川柳・短歌・詩
もう8年ほど前になるが、2005年(平成17年)3月に奈良女子大学を定年(63歳)退職したが、その際『学園便り』に800字で「現役最後の言葉」を書け、とのこと。
ならば、と短詩形の俳句、短歌らしきもので書くことにした。思いを短く書くことで余韻を持たせ、それらをオーバーラップさせて全体像を示唆できればいいな、と考えたからだが、うまくいったかどうかは別問題である。

(まちづくり575)アスファルト、車、超高層の四季

・アスファルト 切れ目に芽吹く 命かな /・真夏日に ミミズ哀れや アスファルト /・アスファルト 落ち葉の行き場 悲しけり /・初雪や 玄き(くろき)足跡 アスファルト

・新車乗り 新入社員の クラクション /・置き去られ 赤子無念や 夏シート /・車屋根 落ち葉右手で さっと掃き /・冬の朝 アイドリングで 目を覚まし

・超高層 春の香りも 知らざりき /・エアコンで 超高層に 夏はなし /・ニューヨーク 超高層の 秋悲し /・超高層 下り立ち吹雪に 驚きぬ

(川柳)・水炊きや 向こうに沈む 炊いた肉  (注:炊いた肉=タイタニック号)

(まちづくり57577)

・仲や良し 向こう三軒 両隣 心通わせ まちづくりする /・町衆に 力の源 貰いける 家造る人 まち造る人 /・世代前 ニュータウンの 核家族 今老夫婦にて 孫を待つなり

・苦も楽も 涙も笑いも 皆ありて 出来上がりゆく コーポラティブのまち /・いにしえの 奈良・長安の まち行き来 思い起こしつ 今また盛ん /

・壊されし 震災のまち なお癒えず としあらたむる毎 心痛めり

(狂歌)・町人(まちびと)に 待ち人ありと 御籤(みくじ)言う いそいそ出かけ 鮑(あわび)なりけり  (注:磯の鮑の片想い)


どうでしょうか。


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