東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

丸〆猫(まるしめのねこ)①

2010-03-15 22:06:47 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010006 今戸焼・今戸の土人形の歴史や招き猫の発祥について、これを抜いては語れない人形のひとつだと思います。古くは戦前の有坂与太郎さんの著作の中で招き猫の最も古い作例だとか、発祥とか元祖として嘉永5年の丸〆猫が採り上げられています。丸〆猫という名前を知ったのは小学生の頃、学校の図書室にあった「保育社カラーブックス」という文庫版サイズのシリーズの中で「日本の郷土玩具」という本の後ろのほうに県別郷土玩具一覧というのがあって、名前だけが記されていたのでした。何のことか全くわからず、今戸焼の人形であることすら知りませんでした。

時は流れて、土をいじるようになってから、実物を持っている人から、お手本を見せてもらうことができ、作ったのが写真の丸〆猫です。今から15年くらい前のことでした。はじめて見たときは、不気味な愛想のない招き猫、人面猫のようだと思いました。TV番組「東京生活」でも採り上げていただきました。その頃から戦前に発行された文献などにも目を通すようになりました。有坂与太郎さんによる著述がそのひとつです。

丸〆猫についての記事は、現在いろいろな本で紹介されているわけですが、その内容は有坂さんの記述に基づいているわけです。

また、描かれた図としては更に遡ること明治時代に大人を対象として、各地に残る土俗玩具を採り上げた清水晴風さんの「うなゐの友第2編」に描かれた丸〆猫が当時としてもっとも古い図のようでした。配色や表情の違いはあるものの、お手本となった丸〆猫と構図といい意匠といいよく似たものです。

最近目にした本などで、「まるじめねこ」とルビの振ってある記事があったかと思いますが、江戸東京のものである以上、濁らすに「まるしめ」ではないでしょうか?たとえば芥川龍之助は「駒形」は「こまかた」と濁らないのが正しいと何かに書いていますし、「鳥越」は地方の地名では濁るけれど、浅草の「鳥越」は「とりこえ」であるという話を聞いたことがあります。江戸東京の人形問屋の総元締でいらっしゃる吉徳さんでは「まるしめのねこ」と呼んでいらっしゃたので私もそれに従っています。しかし「今戸」は「いまど」なんですね。昔は「今津」という地名だったそうですが、、。

丸〆猫に関する記事は①から⑭まであります。お時間ありましたら通してご覧くださると幸いです。

丸〆猫作りについて採り上げられたTV番組についての記事はこちらです。

 

(検索 今戸焼 今戸人形 今戸神社 縁結び パワースポット お守り 招き猫 発祥の地 ご利益 白井 半七 工房 販売 土人形 郷土玩具 

民芸品 おみやげ 浅草 隅田川 スカイツリー 東京)


最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
iinaのブログを、「今戸」で検索したところ、次の... (iina)
2010-03-21 10:41:33
http://blog.goo.ne.jp/iinna/s/%BA%A3%B8%CD
返信する
これと同じ丸〆猫は以前入手して持っています。た... (tomi)
2010-07-08 19:30:54
これと同じ丸〆猫は以前入手して持っています。たしか「いまの人形」となっていましたが、いまどき人形様のお作なのでしょうか?
返信する
tomiさま (いまどき人形)
2010-07-09 16:19:40
コメントをありがとうございます。
ご指摘の「いまの人形」ですが、以前はそう名乗っておりました。
昔の今戸人形を再現してみたい、という動機ではじめたことなのですが、実質的に今戸を目指しはしていても、自ら「今戸」となのることはおこがましいので「いまの人形」としました。「ジェラート」とか「ミラーノ」とかみたいに「イマーノ」だとイタリアンぽくて面白いと思っていたのですが、今は亡き、湯島にいらっしゃたHさんという方にはひとかどならぬお世話をいただきまして、この方が「いまどき人形」と呼んでくださったのが面白く、「いまどき人形」と名乗っているわけです。拙作の丸〆猫をご所蔵くださっておられるとの事ありがとうございます。
返信する

コメントを投稿