整理していたら出てきた海老。これは何かというと正月の飾りのパーツとして作られていたものらしいです。素焼きに着彩されていて土の焼色は赤みがかっていて仮に今戸焼と言っても不自然ではありませんが、埼玉の旧家から出たという話を聞きました。
半製品でデッドストックみたいです。型抜きした本体に針金でヒゲを差し込み、乾燥させて素焼きした感じです。赤い部分は古いスカーレット染料に膠ではなくて群馬豊岡のダルマがまだ手張りだった時代の赤い塗料(近年の吹付け塗料とも異なる)に似ているように思います。厚みをもった透明感があり、青みがかった赤(洋画材でいうならクリムソンレーキのような)です。
自分がまだ小学生の頃正月の車のフロントに飾られていた海老や橙の飾りを思い出すと、海老は焼の入っていない土だったように思いますが焼のあるなしどちらもアリだと思います。この海老とは別にこうした海老のための抜き型がうちにあり、それを品ダシした人に聞いたら日暮里辺りの家からだと聞きました。こうした手内職があったとしても不自然ではありません。
画像のものが今戸焼かどうかは断定できませんが、地続きの土地で作られていたと空想すれば楽しいです。うちにある抜き型を使って真似してみたいです。
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