
この「寒紅の丑」に関してはふた周り目で、最初は竹とんぼの会の重鎮でいらっしゃったHさんのお世話で当時まだ続いていた日本橋東急の「全国郷土玩具展」に出品させていただいた時に作ったのがはじめてだったと憶えています。まだ三十代前半でした。
その時の紅丑はもっと大きくて彫りが生々しい感じだったと思います。
そのひとまわり後のときにはもっと小さく、角の取れたような感じを意識しましたが、今回は更に摩耗したような感じを意識しています。

古い今戸人形の丑(牛)といえば、この紅丑が代表的なもののように紹介されています。「なめくじか?」なんて言う人も見たことがありますが、形としては寝牛なのが摩耗してこうなったのではないでしょうか。

ものの本には「寒の土用の丑」に作られた紅には口中の荒れや女性の病に薬効があるとして重用されていたとか、、。またこの日には紅を商う小間物屋は画像のような今戸焼で作られた牛の姿をおまけとして配ったということです。
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