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東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

人形の底の仕上げのいろいろ

2018-08-01 21:34:25 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 江戸から明治、昭和戦前の最後の生粋の作者であった尾張屋・金沢春吉翁(明治元年~昭和19年)までの今戸人形の流れの中でいろいろな人形や玩具が作られていた中で、単純に2枚型から抜き出して作る人形の底の作りについてご紹介します。

①一番オーソドックスなのは上の画像の中で上左側の「鞠猫」と「丸〆猫・嘉永安政風型」のように2枚の割型が底を持ち、抜き出した人形が合わせに沿ってバリを持つようないわば(平底型)。

②上右端の「丸〆猫・昭和戦前風型」のように割型に底がなく、前後を合わせてから延ばした粘土を当てて底をつける(上げ底風型)。

③下左端の「招き狐・台座つき」や下右端の「堤式の奉納狐」また画像にありませんが「鉄砲狐」のような「底なし型」。

④下真ん中の「犬」のように脚の谷間を切り出すものもあります。

⑤また型で抜いている小さなもので「ひねりの犬」のようなものは、中は中空ではなくぎっしり粘土が詰まっているようなものもあります。

基本的には立てたり置いたりする底が座るようになっています。

折に触れお問い合わせのあることなので、まずはこういう底の仕上げの違いがあるということでご紹介しました。