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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

2304 ・やはり日本がいい。安倍晋三などに壊されてなるものか

2015-04-16 12:32:53 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2304(150415)をお届けします。

・やはり日本がいい。安倍晋三などに壊されてなるものか

 今朝(4月15日)のシャルル・ド・ゴール空港発、関空行きのエール・フランス便で2週間ぶりに大阪に戻るので、「箕面通信」では、日本をフランスとくらべてみました。

 こちらで出合った何人かの日本人からは、「フランスでの生活は、日本のように息苦しくない」という感想が聞かれました。「それは、こちら(フランス)の人がそれぞれ自分の意見を率直にぶつけあうので、その時は緊張しているけれど、その後は実にフランクに付き合える」といいます。

 フランスでは、自分というものを持っていないとまともには生きていけない社会のようです。だから、小さいときから自然に自分の意見というものを持つように育つ。

 日本では小さいときから、「周りに合わせて生きる」という大衆集合社会。「和の社会」です。だから、自分の意見を持っている人は、それをセーブしなければならない仕組みになっていると感じる。つまり、自分を出さないようにしなければならないので、息苦しく感じるようです。

 そして、安倍政権のもとで、本当のことが言えないような社会にどんどん変えられつつあります。ABCテレビ「報道ステーション」のコメンテーターから古賀茂明氏(元経産省官僚)が、官邸からテレビ局へ圧力がかかった(とされる)結果、引きずり降ろされたように圧殺される社会になってきました。

 官邸には、世耕弘成、飯島薫などという世論対策担当がネットを含め主なメディアに厳しい監視の目を光らせています。飯島という男は、小泉政権のときから海坊主みたいな異相でメディア対策も担当していました。

 世耕という人物は、家業ともいえる近畿大の理事長職を引き継ぎもした和歌山県に巣食う安倍すり寄り人間です。安倍を盛り上げることで自分も権力を手にしてきたのですが、広告最大手の電通と結託し、さらには「チーム世耕」を立ち上げてきめ細かく世論の動向に目を光らせています。

 その目の光らせる範囲はメディア関係にとどまらず、学識経験者や文化人、芸能人にまで幅広くカバーしています。監視社会になっているのです。ジョージ・オーウェルの未来小説「1984年」が、日本で現実に行われているといえる状態です。

 安倍もどきが跋扈する日本では、政権が望むとおりに適当に流されていればラクチンです。しかし、自分の意見を持つ「独立自尊」の人間には、実に住みにくい。

 それでも、日本は食べ物がおいしく、大衆社会を構成する人々は概して善良な人が多いといえます。だから、治安も世界に誇れるレベルですし、公衆トイレも使いやすいところにあります。

 フランスでは電車の駅にも公衆トイレはありません。有名なヴィトンの店でも、買い物客が使えるトイレはなし。前立腺の手術後、頻尿症状のボクには大変不便です。このことだけでフランス社会が住みにくいと感じるくらい。

 それはともかく、安倍晋三という男に政治面を中心に日本が壊されつつありますが、まだ捨てたものではないいい面がたくさんあります。

 しかし、このままのスピードで破壊され続ければ、とんでもない独裁国家に変貌させられてしまいます。そんな社会を次の世代以降に来る人に引き継ぐわけにはいかない。安倍なんぞに壊されてなるものか、です。

 やれやれという気分半分、ほっとする気分半分で日本に戻ります。

 *パソコンの操作が不十分で送信したはずが送られていませんでした。遅ればせながら、送信します。


 


2303 ・「大国のヴィートウ(拒否権)が諸悪の根源」と、元ユネスコの事務局長

2015-04-14 15:20:29 | 政治

こんにちは。
生き生きフランス通信2303(150414)をお届けします。

・「大国のヴィートウ(拒否権)が諸悪の根源」と、元ユネスコの事務局長

 日本人初、アジア初のユネスコ事務局長を務めた松浦晃一郎さんの講演会が昨日4月13日(月)に開かれると聞いて、行ってきました。

 パレスチナが国際舞台にデビューすることに関しては、さまざまな妨害があってなかなか実現しませんが、ユネスコは敢然と正式メンバ―として参加を認めたのでした。そこの裏話などが聞けるのではないかと期待してのことです。

 松浦さんは、2009年までの10年間、ユネスコのトップの事務局長をつとめ、それまで脱退していたアメリカを復帰させることに尽力し、成功したなど数々の業績を挙げたことで、知る人ぞ知る。とくに「国連教育科学文化機関」というユネスコ本来の「教育」に力を入れ、アフリカ諸国などからも絶大な支持を得た人です。

 今回の催しは、実は息子がフランス社会での日仏の交流、結びつきを強めようと、まず自分の出身大学・東大のフランス在住OB、OGに働きかけて「赤門会」を立ち上げ、講演会などのイベントを開くようになったそうです。

 会場はパリ市内なので、この日は公共交通機関を使うことにし、車は最寄りの駅でパーク・アンド・ライド。郊外電車は揺れも少なく、乗り心地は悪くない。明るい陽射しの午後の時間帯だったので、治安も問題なし。

 パリの名所のひとつとして有名なカタコンブ(骸骨だらけの不気味な地下墓所)がある近くで下車し、そこからバスで会場まで。1時間を回る行程でした。

 会場は、日仏親善に力を入れている笹川日仏財団のパリの拠点オフィス会議室。

 話は横道にそれますが、競艇ギャンブルからの収益で活動する笹川良一・陽平親子(良一氏は故人)にはさまざまなレッテルが貼られてきましたが、現在の陽平氏は日本財団(日本船舶振興会)の会長として笹川日仏財団を積極的に支えており、さらにハンセン病制圧のためにインドやアフリカ諸国を飛び回り、その功績は正しく評価されるべきではないかと思っています。

 本筋に戻って松浦氏の話ですが、パレスチナがユネスコには参加できたけれど、国連本体にはいまだに参加できないことについては、ただ一言、「ヴィートウ(拒否権)だよ」というだけでした。

 つまり、アメリカがヴィートウ(拒否権)を発動して邪魔するので、国連の正式メンバーになれないわけです。アメリカは、ユネスコがパレスチナ加盟を認めたことに腹を立て、ユネスコへの拠出金を止めて事実上、また脱退状態に戻ってしまったのです。ユネスコ財政の22%を占めるアメリカの拠出金がなくなり、ユネスコの台所は火の車だそうです。

 「ヴィートウ」――。国連常任理事国の米、英、仏、露、中の5か国だけが持つ、全ての議案に対する拒否権。1か国でも反対すると議案は成立せず、国連を機能不全に陥れる「大国の横暴権」です。これを5か国だけに認めているため、世界の平和がどれほど阻害されてきたことか。

 松浦さんも、「大国の横暴」を苦々しく思っているようですが、そこは元外交官。あからさまには表現することは避けた口ぶりで、少し物足りなくも感じられました。

 *本日の「箕面通信」は、「フランス通信」と名付けました。孫二人と遊びながらゆっくり過ごした2週間のフランス滞在。それもいよいよ終わり、明日4月15日(水)は昼に立つエール・フランス便で大阪に戻ります。

 


2302 ・穏やかで平和な一日

2015-04-13 13:16:06 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2302(150413)をお届けします。

・穏やかで平和な一日

 今朝(4月12日)は、雲一つない青空で、気温も温かく、絶好の行楽日和。ということでブローニュの森へ遊びにいくことにしました。ちょうど息子がソフトボールの練習があるというので、それに便乗したのです。

 森の広さには、びっくりしました。森の中に、競馬場が二つあり、紳氏、淑女が集うロンシャン競馬場が知られていますが、ほかに障害レース専用の競馬場も。庭園内庭園がいくつもあります。人々は草原の広場でサッカーの練習をしたり、模型飛行機を飛ばしたり、ジョギング、サイクリングなどを楽しんでいます。庭園内庭園ではクジャクなどが放し飼いで、野良猫と平和共存していました。それがパリ市内の16区にあるのです。

    

   

 日没後は、別の姿を見せ、娼婦がずらりと立っているのだそうです。当局は取り締まっているのですが、いたちごっこだとか。昼間から”営業”する娼婦の姿も見かけるそうです。

 息子夫婦が、友人夫婦から「蜜蜂フェスティバル」に誘われているというので、午後はそちらに出かけました。この日はちょうどパリ・マラソンの日で、途中、セーヌ川のあたりでランナー達と出合いました。

 このマラソンは、世界のトップ選手が出場する国際公認大会ですが、100か国以上から数万人がエントリーする市民レースでもあります。水分を補給するところでは、ランナーが飲んだ後の紙コップが散乱し、足の踏み場もないほどでした。

 蜜蜂フェスティバルの会場は、こちらも広い庭園で、蜜蜂を実際に飛ばして蜜を集めさせていたり、民族音楽の数人の楽団に合わせて子どもたちがダンスをしたり、家族連れでにぎわっていました。息子の知り合いは、夫婦二人とも学者が本業ですが、趣味で蜜蜂をかっているのです。

 近くの丘の上からは、高速道路の向こうにパリ市街が一望できました。パリの緑地は2530ヘクタールもあり、パリ全体の四分の一を占めるそうです。世界的な大都市ながら、人々の暮らしの身近に緑が豊かです。市内でも蜜蜂が飼えるほどです。

 昼に食べたピザやスパゲティもまずまずでした。今日は日曜日のせいか、帰りもラッシュには巻き込まれず、スムーズでした。穏やかで平和な一日。夜はワインでゆっくり。こんな平穏な日々が続いてほしいものです。

 


2301 ・大砲を校章にしているフランスのあるエリート大学

2015-04-12 14:34:31 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2301(150411)をお届けします。

・大砲を校章にしているフランスのあるエリート大学

 パリの郊外にあるエコール・ポリテクニークは理工系のグランゼコール(高等専門教育機関)のひとつで、1794年、ナポレオンによって創設された古い歴史をもっています。フランス軍を指揮するナポレオンが、当時の最大の武器である大砲の技術者を養成するために設立したのです。

 実は息子がここの准教授をしているので、昨日4月10日は研究室などを見に行ってきました。

 ジスカール・デスタン・元フランス大統領やカルロス・ゴーン・日産自動車CEOなど数多くの偉才を輩出していることで知られています。毎年7月14日の独立記念日に行われる凱旋門からコンコルド広場までのシャンゼリゼ行進では、先頭をパレードする栄誉が与えられています。

 このパレードの時には、ナポレオン軍当時を思わせる金ボタン付き上下黒の着衣に、特徴のある二角帽子コックド・ハットをかぶり、サーベルを提げた正装で行進し、なかなかの壮観です。

 アメリカのマサチューセッツ工科大(MIT)は、エコール・ポリテクニークをモデルに創設されたのですが、日本の東京大学も設立にあたってはモデルの一つにしました。今では東大とエコールは国際交流協定を結んでおり、息子はその制度によって留学したのでした。

 そしていまは、留学卒業した”母校”で、経済学の研究生活です。下の写真はその研究室。

 ちょっとびっくりしたのは、校章が大砲2門をX時に組み合わせたデザインだったことです。ナポレオン由来の影が今も残り、キャンパスの中には軍人の銅像や胸像を結構見かけました。

         

 フランスは周りの国々とは地続きで、中世以前から戦争が絶えませんでした。パリがヒトラー・ドイツなどに占領された歴史もあります。映画「パリは燃えているか」は、ドイツの将軍がヒトラーの命令に背いてパリを破壊から守ったエピソードを映像にしたもので知られています。

 戦争の悲惨さを教訓として、かつての敵国ドイツとも和解の道を進み、欧州連合(EU)の設立、発展につくしました。イラク戦争に対しては、フランスはドイツ、ロシア、中国などとともに攻撃に激しく反対し、国連による武器査察を継続すべきと主張しました。しかし、アメリカは「大量破壊兵器がある」と譲らず攻撃に踏み切り、フセイン政権をつぶしました。が、結局、大量破壊兵器は存在しませんでした。アメリカは、イラクの石油を強奪した結果でした。

 フランスは、アメリカにあがらってもできるだけ平和を維持する外交に重きをおいているように見受けます。どこかの国のアメリカのポチ公外交とは大きな差です。

 これは単に「地続きの国」と「海で隔てられた国」との差なのでしょうか。人権や民主主義を自分たちの手で勝ち取ったかどうかという歴史の差が大きいのでしょう。しかし、私たちの国は憲法9条をもっており、国際紛争を解決する手段としては威嚇や武力を行使しない。放棄すると決めています。いまはこの憲法の条文を実政治に適用させる努力が求められていることは、多くの人が承知しているはずです。

 


2300 ・トイレが少ないパリ。デモが多いパリ

2015-04-11 15:36:39 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2300(150410)をお届けします。

・トイレが少ないパリ。デモが多いパリ

 息子の運転で昨日4月9日、パリの中心部に出ました。6区のサン・ジェルマン・デ・プレ教会(現存するパリ最古の教会)の近くで妻が買い物をし、ついでにボナパルトという名のカフェで軽食。実はトイレを借りるのが主で、その店に入ったのでした。

 パリはよく知られているように、公衆トイレが極めて少ない街です。大観光都市でなぜこうもトイレを造らないのか、不思議です。治安が良くないので、トイレを造らないという説もあります。

 中世のパリは、多くの人々が犬や人の糞尿を道路にまき散らし、それはそれは臭くて不潔な街だったそうです。それが原因の一つとなって黒死病(ペスト)が大流行し、毎日たくさんの人が死んだ歴史があります。

 何とかしなければならないとなって、ナポレオン3世の時代に、あの大型の地下水道が建設されたのでした。それでも公衆トイレは発達しませんでした。有料のものがわずかにあるばかりです。

 サン・ジェルマン教会ならトイレを貸してくれるだろうと入ってみたのですが、礼拝堂の周りをぐるっと一周してもどこにもそれらしきものは見当たりません。”人間に冷たい教会”という印象をもちました。

教会の雰囲気

 この日のパリは急に気温が上がって20度を超えたそうです。若い女性が半そででさっそうと歩く姿はいいものです。今年は冬が長く続き、ようやく訪れた春本番を体いっぱいで喜んでいるような感じなのです。

 パリは、トイレは少ないけれど、デモやストはしょっちゅうだそうです。先日3月の中旬には、医療関係者が政府の保険関連法案強化に反対して3万人ほどがデモをした。開業医、看護師、薬剤師、歯科医、医学生らです。

 働く人が自分たちの役割りをきちんと認識し、社会のため(もちろん直接的には自分のため)に正当な権利としてデモやストで訴える。権利意識が普段の生活のなかに深く根付いているようです。周りの人々も、デモやストを当たり前の行動として受け止めている。日本では、政府側や経営者側に奪われてしまったような「正当な権利」です。

 パリで困ったことは、都心部の交通渋滞です。午後4時過ぎに帰途についたのですが、ルーブル美術館の前のチェイルリー庭園の横を抜けるだけで20分以上もかかりました。1台か2台ずつしか前に進みません。強引な割り込みも多い。パリの人々の交通マナーは、決してほめられたものではありません。

 ボクが住む大阪の人の交通マナーも良くないと定評ですが、それより悪い感じです。実際、昨日も若い人の運転する車が横から急に飛び出して来て、急ブレーキ。後ろの車に危うく追突されかけました。

 治安も良くないとのことです。公共交通機関でパリまで行こうと思ったのですが、息子に反対されました。メトロ(地下鉄)は主として低所得者の乗り物で、とくに治安が悪い。息子の同僚が通りで携帯電話を操作していたら、それを通りがかりの男に奪われ、走って逃げられたとか。

 スリや盗難も多いそうで、決して安全ではありません。その点、日本の治安の良さはまだまだ胸を張れる水準です。大切にしたいものです。

 こちらでは、2歳と生後4か月足らずの孫二人のお守りをしながら、ゆっくり、のんびりした時間を過ごしています。いまは10日、土曜日の朝、8時半を回りました。空は曇っています。薄暗い感じです。