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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信302 ・協調外交強調は「幻想」の落とし穴

2009-09-24 06:34:51 | 日記
おはようございます。秋分を過ぎ、今日から日一日と昼の時間が短くなります。年末はすぐ。
生き生き箕面通信302(090924)をお届けします。

・協調外交強調は「幻想」という落とし穴
 鳩山外交は、オバマ米大統領と信頼関係を築く「協調」で一致したと、今朝の新聞は一斉に報じています。同じようにオバマさんと胡錦涛・中国国家主席との米中会談も「協調」で一致だそうです。これらの報道の陰で見えてきたことは、「懸案事項の先送り」です。そしてもうひとつ、「国連外交」の重要性浮上です。

 鳩山・オバマ会談では、最初から予定されていたことですが、沖縄・普天間基地の移設、インド洋での給油活動からの撤退は踏み込むことはなく、今後に持ち越されました。11月下旬にオバマさんが訪日する予定ですから、それまでに一定の結論を堕さなければなりませんが、普天間基地の辺野古への移転問題を「政権公約(マニフェスト)に書いてありますから、アメリカの要望には応じられません」といえるかどうか。いえる場合には、対案を提示しなければ、会談自体が成立しませんが、果たして対案を出せるのか。鳩山外交の真価はまさにそのときに試されます。

 世界的には、地球温暖化、核不拡散、テロ対策、経済危機などが目の前に迫っていますが、これらも「協調して解決しよう」とお題目を唱えるだけでした。

 注目されたのは、オバマさんが「アメリカ一国主義」を改め「国連重視」を打ち出したことです。アメリカ一国では解決できないことを認めたのです。つまり「パックス・アメリカーナ」の終焉です。

 国連の重みが増してきました。しかし、国連では主要各国が「妥協の精神」で臨まなければたちまち暗礁に乗り上げます。問題はここですよね。妥協できるか。それこそが「協調の真価」ですが、協調を強調した今回の世界の首脳たち、頼みますよ。



生き生き箕面通信301 ・国際舞台でいぶし銀の役者を演じられるか鳩山・日本外交

2009-09-23 06:48:46 | 日記
おはようございます。昨晩から雨。ひと雨ごとに秋が深まります。
生き生き箕面通信301(090923)をお届けします。

・国際舞台でいぶし銀の役者を演じられるか鳩山・日本外交
 鳩山首相が21日夜(日本時間22日午前)、米国・ニューヨークで開かれた国連気候変動首脳級会合に出席し、開会演説で「日本は米中などの削減努力を前提に温室効果ガスの25%削減(90年比)を国際公約しました。公式に「サイは投げられた」のです。日本の産業界はもちろん、一般家庭も大きな負担を覚悟せざるを得ません。

 また、これに先立つ胡錦涛・中国国家主席との会談では「友愛の理念を基礎とする『東アジア共同体』構想」を表明しました。

 岡田外相もニューヨーク入りし、ヒラリー・クリントン米国務長官と会談して、鳩山・オバマ会談の準備打ち合わせを行いました。

 民主党による日本外交が国際舞台にデビューしたわけですが、お目見えとしてはまずまずというより、上出来と評価できるのではないでしょうか。なにより「友愛」という旗の立て方は、各国に「その内容はどんなものか」という疑問を残しつつも、「アメリカ一辺倒の追随外交」から多少色合いが異なる独自色を見せる日本の覚悟として伝わりつつあるように思います。

 日本は世界大戦後の60数年、直接には戦争に手を染めず経済的な発展を遂げるという実績を残してきました。これは自民党政権の築いてきた実績でありますが、日本の”財産”として継承すべき「国の形」だと思います。

 国際舞台では、きれいごとだけではすまない武力を背景にした「パワーゲーム」の側面がいまなお色濃いのが現実ですが、その中で日本は21世紀を見据えた平和に徹する存在であり続けたい、世界の平和構築に懸命に努力するいぶし銀のような存在であり続けたいと考えます。国民感情からは我慢できないような場面でも「忍耐」を強いられたり、金銭的にも多額の負担を引き受けることが欠かせないかもしれず、並大抵の努力ではすまないでしょうが、「誇りある役回り」ではないでしょうか。



生き生き箕面通信300 ・試される哲学「コンクリートより人へ」

2009-09-22 07:15:45 | 日記
おはようございます。季節の変わり目、まだ朝顔がいっぱい咲いているところがありました。
生き生き箕面通信300(090922)をお届けします。

・試される哲学「コンクリートより人へ」
 八ツ場ダムの本体建設中止が、当面の大きな政治課題として浮上してきました。新政権が掲げる「コンクリートより人へ」の理念に基づき、前原誠司国交相は「政権公約(マニフェスト)にも書いてある通り、建設を中止する方針は変わりません」と明瞭に言い切りました。前原国交相の手腕が問われる問題ともなっています。

 ぼくの立場は、なんとしても「コンクリートより人へ」の転換を図るべし、というものです。

 ただ、住民の感情を逆なでするような物言いは、絶対に避けなければならない。その意味では、あまり明瞭に「中止はありえない」と断言した態度は、支持する側には拍手喝采の反面、地元で苦労して建設へこぎつけた考える人たちの神経を逆なでしたことは事実だと思います。これは成田空港建設にあたって強権発動的な国の態度が地元感情を逆なでし、その”ボタンの掛け違い”が後々まで「成田闘争」としてこじれた経過を思い出させます。

 総合的な判断から「これが正しい」と国が判断しても、地元感情には理解が進むまで丁寧な対応が欠かせません。双方に信頼関係がなければ、進むものも進まない。このことは、今までいやというほど目にしてきたことであり、その教訓を民主党は活かさなければ、「?」、何してんだ、です。

 いまぼくは、前原さんの「若さ」あるいは「優等生」の側面が気になって仕方ありません。かろうじての救いは、「地元の理解が得られるまで、建設中止の手続きは進めない」と文書で地元へ伝えたことです。これを地元がどう受け取るか、前原さんは明日に現地視察と住民説明会の開催を予定していますが、成り行きが注目されます。「成り行き注目」はNHK的常套句ですが、実際、注目しているのです。

 政治は「哲学」であり、「理念」が重要です。しかし、住民感情も同じように大切にしなければ、たちまち「強権政治」の様相を帯びてしまう。そこが民主主義の根幹だと思うのです。哲学を実現するための「手続き」に細心の丁寧さが欠かせません。

 民主党がその丁寧さをどのような形で政治への信頼感醸成に結びつけることができるか、八ツ場ダムは試金石になってきました。



生き生き箕面通信299 ・自民党総裁選は大崩壊への分岐点

2009-09-21 07:14:49 | 日記
おはようございます。今朝も雲ひとつない青い秋晴れ。一瞬ですが、「日本は平和だなあ」。
生き生き箕面通信299(090921)をお届けします。

・自民総裁選は大崩壊への分岐点
 本日の朝刊が自民党総裁選をどう扱っているか、読売、朝日、日経の3紙を比べてみると、読売には1行もなく、全く「無視」の形。朝日は2面の片隅に2段で「排除か融和か、対立鮮明」の見出し。日経は3段見出しで「自民総裁選 遊説スタート」を箱にしています。

 3紙を通じた印象は「本当に党を再生しようとする気はあるのやろか。大丈夫かなあ」というものです。政党政治は与党と野党が丁々発止とやるから健全さが保たれるわけで、その意味からも自民党にしっかりとした党勢を維持してもらわなければなりません。

 立候補した3氏は、谷垣禎一氏が「みんなでやろうぜ」と党内融和を前面に押し出したのに対し、河野太郎氏は「古い自民党は切り捨てるべきだ」と主張し、森喜朗元首相をほぼ名指しするほどの激しさで「古い自民党」との決別を宣言しています。西村康稔氏は「若手にやらせてください」と、客観的には若手の分断役。争点は森氏らを切るかどうかになってきました。

 どうなるのでしょうか。ぼくは「結局、谷垣氏が勝つ。西村氏は予想通り若手分断の役割を果たし、河野氏の芽を摘み、森氏ら”古い自民党”をゾンビのように生き延びさせるだけ」と、見ます。大方の見方もそうではないでしょうか。

 問題は、河野氏が負けた後はどうなるか。あれだけはっきりと森氏ら「年寄り組み」を批判した背景には、「負けた場合は自民党を脱退する」と覚悟があるとも伝えられています。おそらくそうするのではないでしょうか。

 河野氏は「小さい政府」という保守本来の「旗」を高く掲げました。その鮮明さたるや「まさに良し」の感を強くします。そうであってこそ、2大政党制の意味がある。国民には分かりやすい。しかし、河野氏の保守の結集はむずかしそうです。

 河野氏が自民党を割れば、自民党の活力はさらにレベルが下がります。先の衆院選ですでに”大崩壊”した自民党ですが、河野氏離党でさらに崩壊への道をたどらざるを得ません。そうなると、2大政党制の危機でもあります。自民党という批判勢力を失った民主党は、たちまち従来型利権官僚政治に逆戻りすることになります。これは人間の性。「自民党さん、しっかりして下さい」とエールを送りたいと思います。




生き生き箕面通信298 ・どうした民主党、経済政策、雇用対策が聞こえてこないぞ

2009-09-20 07:25:46 | 日記
おはようございます。花水木がすでに紅葉しまもなく散り始めます。
生き生き箕面通信298(090920)をお届けします。

・どうした民主党、経済政策、雇用対策が聞こえてこないぞ
 新閣僚がさっそうと登場し、それぞれはなばなしく第一声をあげました。

 ・岡田克也外相=核密約調査結果を11月末までに出すよう命令
 ・長妻昭厚労相=後期高齢者医療制度の廃止を明言
 ・前原誠司国交相=八ツ場ダム、川辺川ダムの建設中止を明言
 ・菅直人国家戦略相ら=閣僚委員会で前政権の補正予算を見直し

 矢継ぎ早の指示、命令が出され、官僚は対応に右往左往の様子が伝えられています。「日本丸」は鳩山船長のもと一見、順風満帆の船出のように見えます。政権公約(マニフェスト)は有権者との契約ですから、直ちに実行に移すべきものであり、粛々と着手しました。それはそれでいいのですが、大事なことでまだ見えてこない、聞こえてこないことがあり、非常に気がかりです。

 それは、経済政策と雇用対策です。世界が注目しているのは、そして私たちの生活に極めて大きな影響を持つのは、経済政策であり、雇用対策でることは、どなたもが承知していることです。ぼくも新政権発足直前の16日に「『働く場の確保』に全力を」(箕面通信294号)と訴えて以来、今か今かと注目しているのですが、出てきません。

 選挙中から自公に「民主党には成長戦略がない」と批判され、マニフェストにもろくな経済政策はありませんでした。民主党は「子ども手当てなどで消費が拡大するので、これが経済対策だ」などと苦しい反論をしていました。選挙中から危惧されていたことであり、民主党の首脳部もそれはよく分かっていることでしょう。だけど、有効な政策を打ち出せないのが実情なのではないでしょうか。欧米諸国も四苦八苦しています。

 21世紀初頭の地球は、人類が大転換期に直面しているのですから、そう簡単に処方箋を書けるわけがないともいえます。

 それだけに、「これからの宇宙船地球号はどこへ向かうのか、向かうべきなのか」を深く思索し、透徹した洞察力で方向性を探り充てることが喫緊の課題です。ここに集中したエネルギーを注ぐ必要があるはずです。そうした動きが見えてこない、聞こえてこないことが不安です。国家戦略局(室)はここにこそ焦点を当てるべきですが、菅さんは藤井さんと予算編成権の主導権争いにはまってしまった。予算編成権は本来、財務省の権限ですから、そこに任せて、いままでの欠点は藤井さんのもとで改めたらよろしい。

 目玉の「国家戦略局」は中途半端な存在になりかけています。「開店休業」と揶揄されはじめてのは、ぼくにはいかにも「ザ・ン・ネ・ン」。菅さんには「中長期の”絵”を描いて下さい。そのための知恵を集めるところに手腕を発揮して下さい」とお願いしたい気分です。民主党は「森を見ずに、木に気をとられている」とお節介を焼きたくなり、悶々としています。