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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信303 ・アフガン「勇気の医師」

2009-09-25 06:16:58 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信303(090925)をお届けします。

・アフガン「勇気の医師」
 中村哲医師のアフガンでの活動をルポした映像を、昨晩のテレビ「報道ステーション」(6ch)で見ました。

 かれこれ10年続くアフガンの大干ばつ、清潔な水がないためにさまざまな病に苦しむ子どもたち、20数キロの水路を掘る計画を立て固い岩盤と取り組む本業は医師の中村さん、水路を流れてくる水(水の流れがこんなに美しいとは)、豊かに実った麦畑。そのなかを嬉々としてして駆け回る子どもたちの姿をみたとき、こみ上げてくるものがありました。

 いま、国連では「核なき世界」をめざす決議1887が全会一致で採択されました。安保理事会は首脳級会議を開き、オバマ米大統領が国連大使に代わり史上初めて議長役をつとめ採択したものです。本気度を示したといえます。

 しかし、いぜん、アフガンでは熾烈な闘いが続いています。今日の朝刊でも現地の司令官がゲーツ国防長官へ増派を要請する見通しが大きく報じられていました。アフガン問題の根底には、貧しさ、つまり生きていけないという”叫び”があります。

 米ソの冷戦がソ連崩壊で終結したあと、世界は大掛かりな軍備が不必要になることから、「平和の果実」が世界中をうるおすと期待されました。確かに冷戦終結直後はその兆しが見えたのですが、すぐに「対テロ戦争」なるものをアメリカはおっぱじめ、「平和の果実」となるはずの巨費が「戦争費」に化けてしまいました。

 日本は、インド洋上での給油活動を継続することを求められていますが、これで給油された艦船は「テロとの戦い」という名目で人々を苦しめる結果となっています。

 中村さんは「アフガンは民生支援を求めています。軍隊は全く不要です」と断言しています。人々が穏やかに暮らせるようにすることこそが、最大の「テロ対策」になると、自らの長い間の体験を通して主張しています。

 アフガン戦争に費やされた巨額の戦費が、もし民生支援に使われていたら、どれほど人々は助かったでしょう。社会のインフラが破壊されることなく整備され、経済も活性化して人々は職を持つことができ、子どもたちも平和に学校に通えていたかもしれません。そうなれば、テロに走ることもなくなるはずです。

 中村さんらの活動組織「ペシャワール会」は、昨年、アフガンで伊藤和也さんが犠牲になり、活動家をすべて引き上げざるを得ませんでしたが、そのなかで中村さんは現地に踏みとどまり、井戸や水路を掘り続けたのです。日本が進むべき方向を自らの態度で示してくれています。

 鳩山政権は、11月下旬に予定されるオバマ訪日の際、アフガン問題については「給油活動撤退・民生支援強化」を提案し合意してもらいたいと思います。