生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信630 ・「日本丸の漂流」は止められないのか

2010-08-25 06:27:08 | 日記
おはようございます。「無策ニッポン」を見透かして、円高が止まりません。80円突破の予想が現実味を持ってきました。
生き生き箕面通信630(100825)をお届けします。

・「日本丸の漂流」は止められないのか

 いまの日本は、よってたかってみんなでダメにしようとしているかのようです。

 今朝の新聞各紙を見ても、日本がどの方向に進もうとしているのかを知る手がかりは一つも見当たりません。あるのは、国政では相変わらず「小沢は出るのか、出ないのか」を取りざたする右往左往の記事ばかりです。

 朝日の一面は、「出馬『一両日に判断』」がメインの見出しで、一応中立を保った仕立てにしました。

 読売の一面は、そで見出しで「出馬困難の見方」と、明確に「反小沢」のキャンペーンです。そのキャンペーンを補強するため、二面では「鳩山氏、小沢氏に『首相支持』」と追い討ちをかけ、「党幹部『外堀は埋められた』」と念を入れた記事も載せました。

 各社とも、民主党代表選では「日本の進むべき針路」について何を焦点に議論しなければならないのか、肝心の問題はそっちのけ。この国の将来を見据えた骨太の政治記事は1本もありません。政治記事のうすっぺらさは目を覆うばかり。

 菅さんも、政権の座にあるのだから、何に力を入れてこの国をどうするつもりなのか、明確にすべき義務があります。しかし、「強い財政」のキャッチフレーズで財政再建をめざそうとし、それに関連する消費税増税もちょっと批判されるとすぐ封印して、ブレてしまいました。すべてがブレブレで、腰を据えてやろうとしていることが全く見えません。

 しかし、こんな頼りないトップを、新聞各紙はそろって支持しています。理由は「1年間に3人も首相を変えるのはよくない」というだけの、きわめて消極的なあきれた理由です。1年に何人であろうと、最善の選択と思われるトップを持ってこなければ、また「失われた10年」を続けるだけです。

 菅さんを今回続投させても、来年春の予算審議国会では行き詰まりが見えています。そしてまた選挙です。そしてまた続く政治空白。円高、株安、デフレ継続――。

 「日本丸漂流」の大きな責任は、ジャーナリズムがみずからの使命を放棄して、政局がらみの低劣な記事ばかりを垂れ流ししているところにあるといわざるを得ません。新聞がしっかりしないと「新聞離れ」は地滑りを起こし、残念ながら新聞自身がアメリカと同様、回復しようのない奈落に落ち込んでしまいます。