生き生き箕面通信

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生き生き箕面通信614 ・菅政権の対米従属外交でイラン戦に巻き込まれる日本

2010-08-09 06:33:08 | 日記
おはようございます。今日は65回目の「長崎原爆の日」です。「原爆に逝きにし父の忌めぐり来て夏幾度の桐の花咲く」(朝日歌壇より)
生き生き箕面通信614(100809)をお届けします。

・菅政権の対米従属外交でイラン戦へ巻き込まれる日本

 アメリカが本腰を入れて、「対イラン戦争」を仕掛け始めました。米政府は8月4日に日本政府に実務者としてアインホーン・対イラン・北朝鮮制裁履行調整官を派遣し、イラン制裁の強化を要請しました。政府間の話ですから、表向きは「要請」の形をとりますが、事実は日本への「命令」です。

 菅政権は、「おっしゃる通り、イラン制裁を強化する必要がある」と、唯々諾々”命令”に従いますと応えました。

 アメリカの対イラン戦争準備の本気度は、7月1日に「イラン制裁強化法」を成立させたことで明確になりました。この制裁強化には「もし、日本が石油関連などでイランと取引したときは、その企業は対米取引をできなくする。銀行などの場合は、アメリカから追い出す」という厳しい内容です。

 背後には、イスラエルがいます。イスラエルにとって、核開発を進めているとみられるイランは単なる目障りを通り越して、「今のうちにつぶしておかなければならない」と位置づけられる存在になりました。そして、アメリカへ強力なロビーイングをした結果、かつて例のないほどの制裁強化法を成立させることに成功したのです。

 いまの戦争は砲弾を打ち合うよりも、「経済面で締め上げて降伏させる」戦略が主になっています。これで相手が武力に訴えてくれば、何倍もの武力でたたきつぶす、そうした2段構えです。

 菅政権は、前段の戦争にまともに追随することを世界に表明しました。これで、イラン側からみれば「日本は明確な敵」ということになりました。今の戦争では、テロという手段も使われます。イランからは、「日本はテロを仕掛ける相手」としてリストアップされることになりました。

 対米従属外交の行きつく帰結です。国際的には、「平和国家・日本」のイメージが消え、「アメリカに追随して戦争を行う国」とみられるようになったのです。東京で、自爆テロがいつあってもおかしくない状況になりつつあります。

 今日は65回目の「長崎原爆の日」。まもなく「敗戦の日」です。65年前には、「もう戦争はこりごり。二度と戦争はごめんだ」と心の底から思いました。しかし、今は沖縄の辺野古に、アメリカ軍のための最新鋭の基地を造って差し上げようとしています。政権交代の意味は何だったのか。民主党は、自民党よりもしまつにおえない役割を果たしつつあります。