生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信329 ・180兆円の郵貯は守られた

2009-10-21 06:19:35 | 日記
おはようございます。冷蔵庫の麦茶から、今朝は熱いコーヒーにしました。
生き生き箕面通信329(091021)をお届けします。

・180兆円の郵貯は守られた
 日本郵政の西川善文社長が辞意を表明し、「反小泉路線」は大きな山場を越えようとしています。前々回の小泉・郵政選挙で小泉チルドレンを生むほどの自民圧勝のあと、手の平を反すかのような今回の民主大勝。いずれも地すべり的な激変ですが、投票したのは同じ有権者。日本丸はいまも行方定まらぬ漂流を続けています。

 それにしても西川さん、よく粘りましたねえ。昨年、鳩山邦夫・元総務相がやめさせられたとき、喧嘩両成敗で西川さんも退かざるをえないと思いましたが、しゃあしゃあと居座り続けました。何がそんなにこだわり続けさせたのでしょうか。

 さて、いま「郵政4会社」はどうすればいいのか、となると、確たる方向性があるのかよく見えません。「もとの官営に戻すというのではない」と亀井静香・金融・郵政担当相はいっています。官営に戻して、郵貯資金を国債だけで運用するようでは、巨額の資金が民間に回らず、活性化には役に立たないから、当然です。

 しかし、山間僻地のおじいちゃん、おばあちゃんのところまで足を運んで、金融サービス、あるいは簡単な決済機能を提供できるのか、それを含め全体で赤字にしない健全経営を維持できるのか。おそらく無理です。

 新政権は「郵政見直し」を閣議決定した以上、このむずかしい課題に答えを出して結果を見せてくれなければなりません。亀井さんに振り回されるだけでなければいいのですが。しばらく様子をみましょう。

 それはともかく、アメリカが狙っていた総額180兆円におよぶ郵貯資金が米国債の紙切れに化けることはとりあえず避けることができたように見えます。当面は守られたというところでしょうか。

 しかし、まだ油断はできません。なにしろアメリカはお金がなくて、アフガン戦争の継続もままならないくらいに追いつめられています。オバマ大統領の重い足かせは、財政問題。アメリカの借金となる米国債をだれかに買ってもらわなければならないのですが、紙切れになることが目に見えている国債をだれが買うのでしょう。中国も避けつつあります。アメリカの首根っこを抑えるだけの国債は充分に保有したから、もうこれ以上危険を冒す必要はない。

 来月訪日するオバマ大統領の大きな狙いは、普天間移設や、アフガン協力などが表の課題、裏の要求は「米国債の購入押し付け」です。

 アメリカの要求に沿う「小泉・竹中・西川路線」はとえりあえず挫折させましたが、郵政改革はこれからが本番です。