伊勢すずめのすずろある記

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伊勢・志摩・度会の石紀行 その10 志摩市阿児町立神 「 立石浦の立石 ( 夫婦岩 ) 」

2020年07月25日 | 伊勢・志摩・度会の石紀行


立神・立石浦の 「立石明神の立石」

 志摩市阿児町立神は、リアス式海岸の複雑な湾入を成す英虞湾が東に入り組んだ湾奥にあり、英虞湾を望む自然公園となっている登茂山半島北の対岸、西山 ( 半島 ) の付け根に位置するひと群れの村落である。
 志摩市の中では、特に真珠養殖が盛んであり、英虞湾に突き出した羊歯の葉状の西山を取り巻く沿岸には、幾つかの作業小屋やタンポ ( 真珠筏 ) がひしめいている。


立石浦の干潮時の 「立石」

立石浦の満潮時の 「立石」


 この立神には、立石浦と称する海岸があり、二見ヶ浦の立石 ( 夫婦岩 ) を小さくしたような、小形の 「立石」 ( 夫婦岩 ) が海中から突き出している。
 この 「立石」 は、直前の立石明神 ( 立石神社 ) の 「御神体」 でもあり、こじんまりした境内には祭壇が設けられ、祠前方の海中に立てられた鳥居ごしに遥拝が出来る。
 入口には、 「立石浦の立石」 についての謂れなどを詳述した解説板がある。


立石浦の 「立石明神」 の入口

立石明神の 「解説板」


 この立石のサイズは、西側の大石が高さ約 2.3 m で、頂頭に輪注連縄がかけられている。 これより 2 m 程隔たった東側の小石は高さ約 1 m で、満潮時には大石の頂頭だけが水面上に残され、小石は完全に水没する。
 岩質は、見かけはいずれも硬砂岩のようである。


湾岸から眺めた立石浦の 「立石」

湾岸から眺めた立石浦の 「立石」 のアップ


 昔は、旧暦の正月四日に執り行われる立石明神の祭りには、志摩の各地から人々が参集し、露店なども立ち並んで、大変賑わったそうである。


立神・宇気比神社裏手の西山の道角にある 「道標」

「道標」 のアップ


 立神の村落は、メイン道路が貫通しているものの、村道がかなり入り組んでいて、立石浦へ降りる道は複数あるので、初めての探訪者には解りにくいと思われる。
  一番簡単なのは、村落西方のこんもりとした 「宇気比神社」 の正面を目指し、ここから右手回りに背後に回ると、西山の 「慕情ヶ丘」 に行く道と、 「立石浦」 へ下る道との分岐路に至り、この道角の道標に従って左に下れば、まもなく英虞湾の湾奥が見え、1 km 程で立石明神 ( 立石神社 ) に至る。



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