伊勢すずめのすずろある記

伊勢雀の漫歩…。
 伊勢の山々から志摩の海までの、自然史スポット&とっておき情報など…。
  感性の趣くままに-。

霜月もあと数日、晩秋の小春日和に紅葉 ( こうよう ) を見に行く

2020年11月25日 | 随筆・雑感・回想など


紅葉の映える 「晩秋の五十鈴川」( 宇治橋川上の 「飛び石」 にて撮影 )

  祭日の 「勤労感謝の日」 までの三連休が過ぎ、霜月もあと数日となったこの処、ずっと小春日和が続いている。 伊勢市の市街地は、 「 Go To キャンペーン 」 で来訪の観光客らの歩く姿も殆ど無くなり、通勤・通学の時間帯を除いて、人通りがめっきりと減った。
 スーパーに買い物に行くと、早々とクリスマスや正月の B.G.M が流れている。
 師走の足音が迫る中、見頃となった紅葉を眺めに、伊勢市内から少し先の近郊まで、なるべく人のいないスポットに出かけてみた。


かつて、市街地の街路に色づいていた 「プラタナスの並木路 」( 2016年11月 撮影 )


 御幸道路を始め、市街地の色づく街路樹は悉く枝払いをされ、晩秋の紅葉の映える並木路は全く無くなってしまった。
 以前は、厚生小学校横の 「月夜見宮」 の辺りから宮町の大通りへと続く街路に、鮮やかに黄色く色づいていたプラタナス ( すずかけの木 )も、見るも無残な痛々しい姿となってしまっている。


朝日に映える、神宮司廳内部道路の 「銀杏並木」


 市内には、只一箇所だけ 「銀杏並木」 の残っている場所があるが、市民の出入りの出来にくい 「神宮司廳領頒部第二奉製所」 ( 宇治館町 ) のゲートを入った内部道路で、その入口から 100m 程、黄色一色の見事な銀杏の並木路 ( みち ) が続いている。


神宮司廳・第二奉製所入口のゲートから続く 「銀杏の並木路」


 昨今は色づいた楓やもみじ、桜、銀杏、ポプラ等の並木は、市街地では殆ど見られなくなったし、漆やナナカマド、ナンテンの実、カラス瓜、アケビ、蔦等の灌木や蔓草のブッシュ ( 藪 ) も、少し近郊に出ないと眺められなくなった。


大仏山公園内の 「晩秋の雑木林の散策路」


 晩秋の色とりどりの紅葉の立木やブッシュを眺めながら、そっと散策を楽しめるような小径は、県営の 「大仏山公園」 ( 伊勢市小俣町 ~ 玉城町・明和町 ) ぐらいしか無くなってしまったのが、今の伊勢市の現状である。
 ハイテク化が進む時代の進行に合わせた、町街地のインフラ等の整備は大変結構な事だが、「伊勢の町」 が歴史や文学、芸術、スポーツ等の振興・奨励都市であるだけに、四季折々の風情を感じさせなくなった晩秋の並木路の殺風景には、昭和時代を長く過ごしてきた者にとっては、一抹の寂しさを禁じえず、都市整備の行政に対して残念な気がしてならない。


紅葉の綺麗な 「晩秋の一之瀬川」(日向橋下の川原にて撮影)


   ( ※ 掲載写真5枚は、2020年11月24日に撮影を致しました。 )

  

コメント
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