伊勢すずめのすずろある記

伊勢雀の漫歩…。
 伊勢の山々から志摩の海までの、自然史スポット&とっておき情報など…。
  感性の趣くままに-。

七月最後の日曜日、午後の猛暑に一抹の「涼」を求めて

2016年08月05日 | 随筆・雑感・回想など

日向橋から眺めた夏の日の一之瀬川

 今夏は、7月の半ばに東海地方は梅雨が明けたものの、なかなか真夏日らしい日が来なく、下旬になってやっと全国的な梅雨明けとなった。7月も足早に過ぎ、気がつけばもう葉月(8月)… 。7月最後の31日の日曜日は、日が昇るにつれて気温も急上昇し、午後はうだるような猛暑日となり、久しぶりの本格的な真夏日であった。
 室内でエアコンの風に浸っていれば、熱中症は防げるが、野外での「納涼」とは程遠い。真夏の日曜日は、やはり野外に「涼」を求めて、海・山・渓流などに行かないと、寝転ろんでいるばかりでは気がめいってしまう事もあり、7月最後のこの日の午後、久しぶりに一抹の「涼」を求めて外出してみた。


日向橋下の夏の日の一之瀬川


 自宅からの至近距離の、水流のある涼しい場所と言えば、五十鈴川か宮川か二見海岸である。日射の厳しい海辺は日焼けもするし、体にきついので、川の上流がよいのだが、五十鈴川上流の高麗広へはちょっと行く気にはなれず、宮川を遡る事にした。
 宮川と言っても本流では無く、支流の一之瀬川である。水流と川原さえあれば、どこでもいいと考えながら、いつものように一之瀬川左岸沿いの県道を少し車で走ってみた。


栗原橋付近の夏の日の水遊びの風景

日向橋直下の夏の日の水遊びの風景


 普段なら水石の探石に下りて行く目ぼしい場所は、日曜の真夏日とあって、どこもかも水遊びの親子連れや行楽の若者達でいっぱいであった。しかたがなく、誰も居そうにない小萩川の秘密の場所に下りた。


夏の日の小萩川の渓流


 ここは、小萩の村落手前の川岸にある丁塚のような小丘真下の裏手で、繁みを通り抜けた先に、滝と呼ぶには程遠い流れの「禊瀧」があり、岩盤の露出するこじんまりとした渓流である。


小萩川渓流の「禊瀧」

「禊瀧」のアップ


 小丘の上へは石段が付いていて、そこに不動尊らしき仏像を囲って祭る小さな祠がある。村不動尊らしき仏像を祭る小丘上の小さな祠道から「禊瀧」の渓流は全く見えないし、むろん誰一人いない。
 暫し水流に足を入れて川を渡り、見るともなしに転石を眺める。飽く無き習性なのか、ついつい石を手にしてしまう。
 しかし、この日は水石になるような転石は見あたらなかった。

 20分程遊んだ後、とんぼ返りとなったが、帰りに通った前山町の棚田には、少し西に傾きかけた日射しに照らされた案山子があり、妙に懐しさを覚え、車を止めて少し立ち止まり、写真を撮った次第だ。


 8月に入ってここ数日、伊勢地方は猛暑の真夏日が続いているが、早やお盆の迫る立秋である … 。



夏の日の前山町の棚田の風景

コメント
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