伊勢すずめのすずろある記

伊勢雀の漫歩…。
 伊勢の山々から志摩の海までの、自然史スポット&とっておき情報など…。
  感性の趣くままに-。

10月末から11月上旬にかけて、宇治橋下流の五十鈴川の全川原を踏査

2023年11月07日 | 伊勢志摩~奥伊勢のフィールド・ワーク

「新橋」 川上の晩秋の五十鈴川の風景 ~ 2023年11月3日 撮影

 秋の深まりと共に、10月末から11月初旬にかけては天候も安定し、初冬のような肌寒い日はあったものの、11月の3連休は連日好天の小春日和となった。 伊勢神宮は、外宮・内宮共に平日でも観光客が大勢押し寄せ、例年以上に賑わっているように見える。


「新橋」 から眺めた、その先の五十鈴川川上の風景 ~ 2023年11月3日 撮影

「新橋」 から下流の 「浦田橋」 にかけて広がる五十鈴川右岸の川原 ~ 2023年11月3日 撮影


 この好天を利用し、夏以降ずっと気になっていた、五十鈴川の氾濫後の未踏査の川原を遡り、11月4日の土曜日までかけて、宇治橋のすぐ下流の川原まで踏査をした。 全長約1.5km程であるが、「浦田橋」からその上流の「新橋」までの川原は、昼間は観光客らの遊歩もあるので、石探しの恰好で歩き回るのはどうかと思い、いずれの日も早朝に試みた次第だ。


かつて 「神足石」 の多産した、五十鈴川の 「新橋」 直下の川原 ~ 2023年11月3日 撮影


 日の出に合わせて午前6時半頃から、何回かに分けて歩いたが、川原の堆積礫の真新しさもあり、1~2時間がすぐに経過した。 午前8時半を過ぎると、右岸の河川敷の市営駐車場にも何台かの車が入ってくるし、対岸の観光街である「おかげ横丁」のあるお祓い町通りや、五十鈴川沿いの裏小路にも清流を眺めながら行きかう人々が絶えなくなるので、やむなく朝露に湿っている川原の石を見回った次第だ。


11月3日 に 「新橋」 下流の川原で採集をした、大変きれいな緑色岩の 「三稜石」 ~ 辺稜の長さは7cmから12cm

10月末から11月3日までに採集の、五十鈴川産の小型の 「神足石」 ~ 最長約7cm

 特に、「浦田橋」からその上流の「新橋」直下の川原は、かつては「神足石」の宝庫であったが、今回もそれなりの成果はあった。
「浦田橋」から川下の「御側橋」にかけては、干上がると只っ広い平坦な川原が出現し、広すぎて1度や2度では見回りきれない。 過日ブログに投稿した掲載記事のように、ここでは「神足石」と共に「三稜石」が比較的多く見られるが、一通り踏査はしたものの見逃しも随分あったと思っている。 しかし、今回で気になっていた川原は全て見回ったので、五十鈴川での今年の採集と探石は、これで終了と致します。
 以上の文中並びに、以下に掲載の転石等の写真は、今回の最新の成果です。


11月3日に採集の 「赤玉石」 の貫入脈のある転石  ~ 写真の左右幅約6.5cm

11月3日に揚石のきれいな珪質岩の 「滝石」 ~ 横幅約9cm

11月3日に揚石の残存曹長石の紋様石 「銘 ・ 笹舟に乗ったカッパの子」 ~ 高さ約5cm
10月29日に揚石の、残存曹長石脈の浮き出た 「白花の紋様石」 ~ 横幅約10cm

10月29日に揚石の白紋入りの緑色岩の 「紋様石」 ~ 高さ約11cm


上載写真左下の 「白紋」 の部分アップです

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