先月末より始まった、五十鈴川に架かる新設の「御側橋」( おそばはし ~ 伊勢市中村町 )と並んで残っていた「旧 御側橋」の撤去作業が、昨年の初夏の洪水で堆くなっていた、この橋を挟む川原の浚渫工事と共にずっと続いている。 現場には何台かの重機( ユンボ )が入り、クレーン車が居座り、ショベルカーやブルドーザーが動き回り、行き来するダンプカーが多量の土砂が運び出していたが、大半は大きな土嚢袋に袋詰めにされたまま川原に並べ置かれ、今月の半ばになって、ようやく「御側橋」川下直下の右岸の川原の一部が解放されていた。 ごく狭いスペースではあるが、どうにか立入りが出来るようになった。
2月24日( 土曜日 )は、ここ1週間程断続的に続いていた降雨が上がり、久しぶりに冬晴れとなった。 肌寒さを除けば、日射しは春半ばを感じさせるような輝きで、梅雨晴れのような天気であったが、その後の工事現場の様子を見に立ち寄ってみた。 川原に並べられた土嚢袋の先には、ショベルカーによって彫り込まれた幅1m~2mの複数の溝に水が溜まっており、3連休のせいか作業が中断していたので、立ち入れるようになった僅かなスペースの右岸の川原に下りてみた。
川原には、まだキャタピラーの跡が生々しく残り、掘り起こされた転石礫は土砂まみれでかなり汚れていた。 期待をせずに20分程歩いた処、その中に思わない程幾つかのハート形の転石礫と共に、比較的きれいな緑色岩の「神足石」が数個見つかった。
五十鈴川の浦田橋( 伊勢市宇治浦田町 )より川下の川原では、昨年のブログに記したように、風食面のある三稜石( 三角礫 )が比較的数多く見られるが、この日歩いた川原でも、こぶし大以下の「三稜石」がちらほら認められ、標本になる形状のものを数個採集した。 歩き回った時間と川原のスペースを考えると、「神足石」と共に続出と言ってよい程の高確率であった。
工事中の「御側橋」直下から川上にかけての、浚渫後の川原の見回りが待ち遠しく楽しみである。