![浚渫工事中の 「御側橋」 下の五十鈴川の川原 ~ 2023年1月29日撮影 浚渫工事中の 「御側橋」 下の五十鈴川の川原 ~ 2023年1月29日撮影](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/70/0b375b0f96ae2d3989f02ddd544a42a9.jpg)
今年の新年は、断続的な寒波にみまわれ、伊勢市の市街地にも雪が積もった。 1月20日の「大寒」は過ぎたものの、今が真冬の真っ只中なので、多少の寒さは仕方がないが、それにしても今冬は寒冷すぎる。 先週から続いている強烈な寒波による外気の異常低温も、完全に収まった訳ではないので、上天気の日々もずっと自宅に引きこもりがちのままに、1月も月末となった。
しかし、自宅で暖をとっていても、気になっている事があるのは精神的に良くないので、風の凪いだ1月29日の昼前に、買い物に出たついでに、嫌がる身体に鞭を打ち、昨年末に一度眺めて来ただけの、浚渫工事中の御側橋( おそばはし )橋下の五十鈴川の川原( 伊勢市中村町 )に立ち寄った。
時期的に少なくなった流水路は狭まり、川原を覆っていた雑草もすっかり枯れて、むき出しになった河床の転石が日射を受けて、だだっ広く広がっている。 市街地でこのような場所へ車を横付けにし、石拾いの出来るのはここだけであろう。
五十鈴川は、中央構造線以南の外帯を横切るように流下する清流で、中 ~ 上流は伊勢神宮の内宮の神域やその背後の宮域林であり、中 ~ 下流域の乏しい河川である。 転石に花崗岩や片麻岩類は全く見られないが、殆どの堆積岩や塩基性火成岩類、緑色岩を主とする変成岩など、良質の水石を形成する岩石の種類は豊富である。
石質の良さに加え、奇石( 奇形石 )や紋様石、形象石などもいろいろと産するし、「異剥石」の巨晶など転石中の鉱物も見逃せない。 この日は約1時間見回っただけなので、大した収穫はなかったが、一応目にしてきた水石となる岩石と鉱物を列記しておこう。
◆ 水石となる岩石 朝熊石(蛇紋岩等の風化岩)、伊勢青石(角閃岩)、伊勢赤石(赤チャート)、紫雲石(輝緑凝灰岩)
◆ 奇石(奇形石) 神足石、三稜石
◆ 紋様石(緑色岩に伴う残存曹長石脈)
◆ 鉱物 石英(水晶 ~ チャート中の分泌石英脈中)、二酸化マンガン鉱、含マンガン赤鉄鉱、鉄石英(赤玉石)、
磁鉄鉱(塩基性岩中)、曹長石、方解石、緑簾石、異剥石(塩基性岩中)
![斑糲岩の転石中の 「異剥石」( 約2cm )~ 2023年1月29日に採集 斑糲岩の転石中の 「異剥石」( 約2cm )~ 2023年1月29日に採集](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/53/92e1d55df7e4ffa9984fa33edecf115a.jpg)