伊勢すずめのすずろある記

伊勢雀の漫歩…。
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  感性の趣くままに-。

師走の下旬になって、気になっていた一之瀬川 ~ 彦山川を歩く …。

2019年12月23日 | 伊勢志摩~奥伊勢のフィールド・ワーク

日向橋付近の一之瀬川 ~ 橋下の川原から川上を撮影


 今年の春以降、夏から秋にかけて殆どフィールドに出向かなかった事は、先月のブログに記しておいたが、やはり相次いだ台風や大雨後の一之瀬川は、その後ずっと気になっていた。
 師走もいよいよ暮れなずむ時期となり、昨日の午後から降り出した湾岸低気圧の雨も、一夜が明けた23日は朝からからりと晴れ渡り、少し季節風があるものの肌寒い程では無く、朝夕を除けば、今冬は異常なほど寒さを感じない日が続いている。

対岸から眺めた、宮川支流の一之瀬川の河口


 午後になっても寒風が無く、小春を思わせるような日射しに誘われて、思い切って一之瀬川を度会町の火打石まで行ってみた。
 途中、川口、畦地、栗原、道ヶ野 ( どがの ) の川原はスルーをし、日向橋の下の川原に降りて少し歩いてみた処、橋を挟んで右岸に続くだだっ広い川原の転石は、以前に比べてかなり動いていた。
 随所に上流からの新たな土砂が加わり、流木も入り混じっていて、幾らか新鮮味はあったものの、鑑賞石となるような佳い石は殆ど見当たらなく、どうしようもない 「ごろた石」 ばかりであった。


一之瀬川に注ぐ、合流地点(落合)の彦山川の川原


 この川原は幾ら探し廻っても、時間の無駄だと見切りをつけて、火打石の旧天祥橋下の川原に降りてみた。
 ここは、支流の彦山川が合流する一之瀬川との落合でもあり、転石も結構真新しかった。 しかし思った程の良石は無かったが、それでも紫雲石の化け石など、鑑賞に値する転石3個を厳選して揚石をした。
この日に揚石をした 「小形の滝石」~ 左右幅約9.5cm

この日に揚石をした 「紫雲石の化け石」~ 左右幅約13cm


 まだかなり時間があったので、彦山川右岸の火打石林道を少し入ってみた。 途中の炭焼き窯の少し先でUターンをし、谷川の小狭い川原や石溜りなど、3ヶ所程渓流に下りて見回った処、どこもかも上流から押し流されて来た転石が堆く覆いかぶさり、石溜りは随分と盛り上がっていたし、水流も流路が幾分か変わっていた。
 これなら佳い水石が得られるかも知れないと思い、1時間程かけて丹念に調べてみたが、先に入川した人がいたらしく、幾つかの巨礫の上にちょっとした小石が載せてあった。


紅葉の残る、炭焼き窯付近の「彦山川の渓流」


 やはり人の歩いた後では、これはと思うような良石は見当たらず、残念ながら空振りに終わった。
 彦山川のような、豪雨時にはいわゆる 「暴れ川」 となる谷川は、その直後を逃さずに探石をしなけれは、名石などはとてもゲット出来ない事は然りで、今となっては後の祭りである。
 もう少し前に来るべきだったと悔みながら、今は狩猟中の時期でもあり、これ以上谷奥への深入りはせずに帰途に着いた。

   ( ※ 掲載写真は、全て12月23日の午後に撮影致しました。 )

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