伊勢すずめのすずろある記

伊勢雀の漫歩…。
 伊勢の山々から志摩の海までの、自然史スポット&とっておき情報など…。
  感性の趣くままに-。

9月の終りに、二見浦( ふたみがうら )に寄り、志摩の海へとドライブ

2021年09月30日 | 伊勢志摩旅情


高波の押し寄せる 「大野浜海岸の海景」 ~  2021年9月28日撮影

 今夏から初秋の9月にかけては、三重県の南部 ( 伊勢・志摩・度会郡以南 ) は例年になく雨天が多く、お盆も彼岸も雨降り続きであった。 9月下旬の彼岸明けも、24日は一日中曇り空で、25日の昼前から翌26日の夜半にかけては、伊勢志摩地方に南東方向から雨雲の塊が次々に流れ込み、北西方向へは進まず停滞後に南下し、三重県の南部に集中豪雨をもたらせた。
 津市以北の中勢から北勢地方にかけては、残暑を思わせる程の日射しの晴天であったようだし、隣接の愛知県や奈良県、和歌山県にも晴れマークがついていた。

 天気図を見ると、前線も気圧の谷も見られずに、北から張り出した高気圧に覆われていたのに、伊勢市以南は祟られたように、雨足の強いドシャ降りの雨天が丸一日半ほど続いた。 全く不思議な雨天の空模様であった。
 翌27日は朝から久しぶりの日射しが眩しく、カラリと晴れ、29日までの3日間は良く晴れた秋日和となった。
 しかし、月末の30日は朝から小雨模様で、気象衛星の画像を見ると、はるか南方洋上に停滞気味の大型の台風外周の雲がかかり始めた様子が読み取れた。
この日拾ってきた 「二見海岸石」( 緑色片岩 ~ 左右幅約12cm )
 この間の秋晴れを利用し、志摩地方の海岸に行ってみようと、28日の朝から二見浦の江海岸に立ち寄った処、大潮なのか潮位が高く、しかも大波が砕けて次々と打ち寄せていた。
 海風も強烈と言う程では無く、江の川河口の防波堤下の海岸に下りたとたん、天気は良いのに高波がひどくて、浜砂利などの小石を見回る事は諦め、1つだけひと握りの形状の佳い緑色片岩の海石を拾った。

 池の浦を眺めながら、高速道路から続く伊勢・二見・鳥羽ラインの自動車道を少し戻り、第二伊勢道路を経て、志摩の大野浜 ( 大王町名田 ) まで、ノンストップのドライブとなった。
 外洋だけに、快晴であるのに高波がさらにひどく、渚の浜砂利はガラガラと強烈な音を立てながら、浚われては打ち返し、明らかに大型の台風から来る「うねり」の影響で、弧状を描く砂利浜も3分の1程度しか露れていなかった。 とても小礫探しどころでは無く、渚はかなり危険な状態であった。
 但し、防波堤から眺める海景は、希に見るほど見晴らしが良く、水平線上に神島や渥美半島が浮かび、その背後の三河地方の山々まで見渡せた。


高波の押し寄せる 「大野浜海岸の突端」 ~   2021年9月28日撮影


 大野浜では写真を撮っただけで、渚での小礫の物色は諦めて、すぐに隣の名田漁港へと回った。 ここでも、目前の「明神島」や突端の岬へ打ち寄せる高波は、巨大な程の砕け波となって次々にがぶっては砕け、波消しブロックに囲まれた漁港内の渚へも、その高波はサブザブと打ち寄せていた。


高波の押し寄せる 「名田漁港の海岸」 ~  2021年9月28日撮影


 ここの突堤には、外来の釣り人が一人だけいたが、見ている間も無く引き返し、帰って行った。渚を見ながら、少しだけ「黄色玉石」と「准那智黒石」を拾い集め、海景の写真を撮って車へと引き返した。
 気が付くと時折潮風の勢い ( 風の息 ) が強まり、晴天下の海は、荒れた海面を除けば、心地よいほど秋さながらの海景であった。
 帰りの道端には彼岸花がちらつき、昼前の眩しいほどの日射しも、凌ぎよい秋の到来を感じさせた。


この日に名田の渚で拾ってきた 「准那智黒石」 ~ 最長幅約2.5cm


コメント
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