伊勢すずめのすずろある記

伊勢雀の漫歩…。
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新年の 1 月 6 日、志摩の名田漁港に行き 「 新型コロナウイルスの世界的蔓延について考える 」

2021年01月10日 | 随筆・雑感・回想など


志摩の名田漁港 ~ 2021年1月6日撮影

 新年になった正月 ・ 松の内の 1 月 6 日、寒波の少しやわらいだ冬日和に、修理の終わった車の調子を確かめるべ く、ふと思い立って名田漁港 ( 志摩市大王町 ) までドライブをした。
 こじんまりとした漁港には、真冬の荒波が打ち寄せるだけで、全く誰もいず、海風の吹く防波堤に行き、写真を撮った。 そして、寒さに耐えながら、昨今の時事問題をいろいろと考えてみた。
 今回は、その考察等を記してみた次第である。

 まず、第一は 「コロナ」 である。 この言葉ですぐに思い当たるのは、トヨタ自動車の乗用車の名前であり、地学や天文学の関係者なら 「太陽コロナ」 を思い浮かべるであろう。
 「コロナ」 の意味とその語源を調べてみると、ギリシャ語の 「王冠」 を意味する 「 corona ( コロナ )」 に由来するものだそうで、外来語辞典 ( カタカナ新語辞典 ) によると、
  ① 太陽の光冠  ② 教会などの円形シャンデリア  ③ キリスト教の僧の冠りもの
とある。

 次に、パンデミック ( pandemic ) と言う言葉は、日本語的には “ 感染爆発 ” などと訳され、感染症や伝染病が全国的 ・ 世界的に大流行し、非常に多くの感染者や患者を発生 … 云々、と説明されている。 英和辞典には、 「 (病気が) 広地域流行の 」 と和訳された形容詞となっている。
 さらに語源を調べると、これも元はギリシャ語の 「パンデミア」 で、パンは 「全て」 、デミアは 「人々」 を意味すると記されている。

 類似した用語に 「パンスペルミア」 と言う言葉があるが、これは地球の生命の起源に関する仮説のひとつで、パンスペルミア説 ( パンスペルミアせつ、 panspermia ) は、生命は宇宙に広く多く存在し、地球の生命の起源は地球ではなく、他の天体で発生した微生物の芽胞が地球に到達したものである - とする学説である。

名田漁港の防波堤と明神島 ~ 2021年1月6日撮影


 昨今は、 「コロナ」 と言えば 「新型コロナウイルス」 並びにその変異種を、即意味するようになった。 今や全世界的にこのウイルスが蔓延し、どの国も感染者が増加の一途か高止まりの様相であり、減少に転じたとのニュースは入って来ない。

 特に、医療関係者にとっては、その感染者らの治療や処置等の対応に追われ、心身の休息やケアの時間もゆとりも無く、院内感染のリスクを背負いながらも、道義的責任から日夜奮闘し、疲労困憊の日々であろう事を思うと、一庶民としては感謝の極みである。


 さて、ウイルスと言うこの 「ろ過性病原体」 は、細菌のレベル処ではなく、どこからでも体内に侵入する、超ミクロな始末の悪い生き物である。
 抗生物質が効かない事は勿論、やっと開発に漕ぎ着けた複数の製薬会社のワクチンの接種がどうにか始まったものの、人種や年齢、性別、体質、持病、病歴などに対して、果たして 100 % 万全なのか、その有効性の検証期間や臨床結果の蓄積データが殆ど伝わって来ないので、一抹の不安が無いでもない。

 もはや時間との戦いで、一つの国ではどうしようも無い程、一刻の猶予もない程にまで蔓延していて、地球規模での危機的状況なのではないだろうか … 。
 我が日本は、政府も含め、多くの国民の行動や社会的対応を傍観していると、国境が海洋に囲まれているせいか、はたまた、国民の微生物学的な知識や、医学 ( 感染症 ) に対する根本的な知識が欠如しているせいなのか、 「緊急事態宣言」 が成されても、まだまだ他人事のようにのんびりと暮らしている感が否めない。 都道府県レベルでの行政がいくら規制をかけようと、首都圏や大都会、都市部においては、その効果や感染のピークすら未だに見えて来ずに、 「医療崩壊」 が肉薄しているのではないだろうか … 。
 もはや、手遅れだとも言う医療関係者の発言も、ささやかれているようである。

 筆者は、寒波の到来で大雪にみまわれた地方は、さらに大変な状況ではないかと危惧しつつも、四国から東海地方、関東から東北地方の太平洋沿岸で、今にも巨大地震が発生しそうだと考えると、近未来はどうなるのであろうかと思わずにはいられない。
 医療のみならず、行政機関の崩壊に至れば、敗戦時のような混乱のもとに、富める者だけが生き延び、貧しい者は滅びゆくか、暴動に至る狂気の沙汰か、そんな宿命が待ち受けているようにさえ思われる。

 コロナウイルスの起源は、地質時代の原始の海にまで遡るであろう。 先カンブリア時代の海に発生した単純なプレ有機物 ( 有機物の先駆体 ) が化学進化を遂げて、単細胞生物へと進化し、約 6 億年に及ぶ地質時代の間に、動 ・ 植物の大発生や絶滅を繰り返し、幾度かのカタストロフィ ( 破局、破滅、生物の大絶滅、地球規模の大異変 ) に遭遇し、この間に古動物たちは、数知れない細菌やウイルスと体内で戦っていたであろう。
 それらに対する免疫をうまく獲得したものだけが、地質時代を生き延び、約 200 万年前に哺乳動物の繁栄した新生代の第三紀が終わり、第四紀の更新世時代になって、幾度もの氷河期を生き延びた動物の一種が、類人猿から始まって、人類へと進化したのは誰しもが知る処である。

 その後、約1万年の完新世時代の間に、人類は文明社会を構築し、地表を国家群へと区画し、地球生態系の破壊を省みずに、自然界の一部 ( 地形 ) を次々と営利的に至便化社会環境へと加工し続けて、その 「社会進化」 の度合よって、先進国、発展途上国、後進国等との区別や呼称が生まれた。
 しかし、地球を包む大気や海洋を満たす海水は、国家区画や社会進化とは関係なしに、毎年汚染を加速しながら周回し、地球の三圏を流転している。


志摩の海岸から神島を眺望 ~ 2021年1月6日・名田漁港にて撮影


 元来、コロナウイルスには複数のタイプがあって、各々の野生動物に寄生 ( 感染 ) をし、共存して来ていると考えられる。
 人類にとっては 「新型」 であっても、野生動物にはごくあたりまえの普通の病原体なのであろう。 それに感染していても全く発症しないのは、多くの野生動物は地質時代を通して既に免疫を獲得していて、その耐性形質が親から子へと代々遺伝するのだと考えられるのだが … 。
 生まれつき体力のないひ弱な仔動物などは、変異種には勝てなかったであろうが、現存しいてる野生動物の多くは、人にうつす事はあっても、人からうつるウイルスは希で、感染するのは 「真菌」 ぐらいではないかと思う次第だ。


 新年になった今、日本列島のみならず、世界中が新型コロナウイルスとその変異種の増加による、発症者多発の危機に直面している。
 もはや、一人ひとりが何をし、どうすれば感染を防いで生き延びられるのかを、第一に考えなければならないであろう。
 マスクを二重 ・ 三重にしての外出、室内 ・ 外での 3 密を避けるのはもとより、帰宅時の充分な手洗い、身体と衣服の完全なまでの消毒、喉や口腔のうがい、検温、並びに眼と鼻腔、耳穴などの洗浄も欠かせないはずである。


 そして、真近に迫っている太平洋沿海での巨大地震と、伊豆半島沖から富士山にかけての活火山の噴火も懸念されている。 この事もしっかりと念頭に置いて、日々の生活をすべきであろう。
 特に富士山は活火山であり、いつ何時に、およそ 300 年周期の大噴火が発生しても不思議ではないのです。
 ちなみに、直近過去の大噴火は 1707 年 ( 宝永四年 ) でした。




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