伊勢すずめのすずろある記

伊勢雀の漫歩…。
 伊勢の山々から志摩の海までの、自然史スポット&とっておき情報など…。
  感性の趣くままに-。

最近思うこと…。 その2 ~「地球と人類の社会進化」の問題を、チョビッとばかり…。

2012年01月30日 | 随筆・雑感・回想など

 

美しい志摩の外海


 その大昔、中生代になって一気に進化を遂げ、2億年近く地球上に君臨し続け、大型化しすぎて、その「環境」ですら手に負えなくなった、「地球」=「恐竜王国」の、多様化した恐竜共を壊滅させたのは、たった一日の出来事だった。しかもそれは、地球全体を一変させるのに、丸で計算され尽くされたかのような、最適の場所(ユカタン半島)に、最適の衝突角度でひとかけらの天体がぶつかったエピローグを考えると、あのサイズ10キロ程度の「小惑星」は、神がかり的現象だったのでは、と思えてなりません。まるで何モノかが、恐竜共を絶滅させる必要性から、意思を持ってそのように成した事ではあるまいか、とさえ・・・。

 生物進化の「謎」の一つに、「個体の巨大化」が掲げられるのだが、果たして自然界の生物現象だけで起こり得るのだろうか。当然食料となる「植物」も巨大化し、大森林をつくっていたはずである。ある動物種が巨大化をすれば、それらの死肉を餌としていた小型動物らにも、有利に作用したはずだ。巨大化の手っ取り早い方法は、遺伝子の組み替え操作ではないのか。

 最近は、地球の歴史には登場しない、「意思を持った必然的事象」を引き起こした「何モノ」かの作用を考えずにはいられなくなり、そのような超科学的な作用を組み入れてみると、地質時代の多くの疑問(謎)が、一気にすっきりする事はするのだが・・・。

 太陽系の探査が進めば進むほど、この惑星上で知的文明を築き、今、私たちが能率的に「社会進化」を進行させ続けている「惑星・地球」は、絶妙なほどの「自浄化作用」と「保温システム」を過去には具え、地質時代を通して、「何モノ」かによって巧みに温存されて来たかのごとく、客観視をせずにはいられない。


 日本では、今社会現象としての少子化が政治問題のひとつになっている。日本ばかりではないかも知れないが、地球全体では人口は際限なく増加し続けている。戦争あり、疫病あり、癌・脳卒中・心不全、交通事故などでの世界全体の人間の死亡数を差し引いても、出生率からみれば、ほんの一握りである。確実に一日につき20万人ほどは増加していると言われている。

 日本のように、少子化が進めば将来の納税者が減り、近未来の高齢化社会を支えきれなくなってしまうのは明らかであろう。だが、今生まれてくる子供達にとって、大人に成長し社会人となった頃に、今以上の、さらに理想的な社会生活の構築と補償はあるのだろうか。誰しもが、この問題は、「なるようにしか成らない」事象だと言う事を知っており、中国のように、一時的な「一人っ子政策」が日本には馴染まず、又、いくら政治主導であっても、いきなり戦後社会のような「子だくさんの家庭」は、一部の裕福な資産家や皇室以外には、庶民には出来ない相談である。日本の物価高を考慮すれば、普通の家庭では3人止まりが限度であろう。

 人々が生活圏を至便化し増加させれば、自然環境がせばまり、まず生態系が狂ってしまう。そして増えた人口を養うのに食料の生産問題や雇用問題、今話題のエネルギー問題をはじめ、インフラの整備、処理しきれない公害・環境汚染の拡大防止策、大企業の合理化・海外への移転の歯止め・・・と、さらに、多様化し巧妙化した犯罪問題、一向に減らない交通事故、医療施設や養護施設・保育園などの絶対数の不足、そして、ネット社会が生み出す人々の偏った精神作用の健全化への対策・・・。

 戦後、急速なスピードで高度成長し、経済大国化した日本社会のみならず、先進国では自由経済システムのより優勢な「社会進化」が最優先され、国土も狭くて、地下資源もエネルギー資源も皆無に等しく、「自給自足」すら出来なくなったわが国は、政治主導と商社中心の交易によっての「利ざや」のみが、国内生産と消費の陰で、国益と多くの国民生活を支えている訳だが、それも今や限界が見え隠れし出している。


 さあ、どのように日本の未来のマニフェストを考え、一つひとつを実行してゆけばよいのだろうか。少子化対策や、目先の社会保障と増税だけのマジックでは、もう国家が持たない・・・。 そこへ未曾有の天災が重なって続けば、庶民は、只々、野生動物しかりの「生き延びる為に、今を生きる」しかないのだと思うが―。

 

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趣味の「水石」探し

2012年01月27日 | 伊勢志摩~奥伊勢のフィールド・ワーク

名石の宝庫・彦山川の上流

 自然界にあるものを収集するコレクターは、日常社会に蠢く人口からすれば、ほんの一握りであろうが、学者や教員らのように研究目的や、標本集めなどの必要性がなくても、何かのきっかけで一旦興味を覚えれば、収集癖とも言えるその対象物への執着心は、誰しもが尋常なものではない。休みの日毎ならまだしも、季節や天気に左右されるとあらば、平日でも採りに行くのはお構い無しである。
 コレクションの対象物としては、植物、昆虫、岩石、鉱物、化石などが一般的であるが、ブームが来れば、それらの人口は収集家のみならず、ビジネス業者も加わり一気に増える。昭和の中頃(戦後の30年代から40年代前半にかけて)に、一時、鑑賞石(美貴石や水石)のブームが到来し、全国的に我も我もとマニアが蔓延し、同行会が至る所に乱立さえした。
 山や川はもちろんの事、田舎では野面積みの猪よけや棚田の石垣までもが狙われ、ある山村では夜中に庭石目的の業者が、ウインチを積んだ軽トラで谷川沿いの林道などに乗り着けて、目ぼしい巨石をごそっと採って行くので、川の転石にペンキで記号を付けたのだと言う。採石禁止の立札など何のそのであった。


 自然物でないもののコレクターは、意外と多い。例えば一昔前ならば古銭や切手、最近ではフィギュアやテレカのほか、数々の小物骨董品など、インター・ネットのオークションを見れば、マニアックな入札者をねらって、多岐にわたって実に多くのレトロ・グッズが出品されている。
 自然物で比較的人気があり、全国的に一定のコレクターがいるのは、昆虫と鉱物(宝石は別)、化石であろう。例の水石はと言うと、県によっても地方によっても天と地ほどの違いがあり、今は全国的とはとても言いがたい。一般人から見れば、「たかが石であり、石が何なのだ・・・。」である。「隕石」や「宝石」なら兎も角、とても鑑賞どころではない。全てがゴロタ石程度の扱いである。

 伊勢すずめは、小学生の頃、理科の先生の影響もあって、「自然のしくみ」に興味を持ち、三重県下の産出鉱物中心のコレクターとなったが、県下の新産鉱物種や新種を除いて一通り集めた事もあり、最近は、従前以上に「水石」と「宝飾鉱物の原石」に魅かれるようになった。退屈しのぎに伊勢市郊外の谷川などをしょっちゅう歩き回っている。何がそんなにいいのだろうと人は言う。けれど、自然の営みが成しえた「妙技」の産物を手にとって鑑賞すれば、地元の「名石」をターゲットに山野を跋渉せずには居られない。探石の楽しさとともに、健康にも大変いいのだ。
 「一家に一石、自採石の銘石を愛石とし、家宝となす」でよいのだろうが、もはやその数300を越え、家じゅう石だらけになってしまった。最近揚石した「名石」を、幾つか紹介しよう。

◇◆◇◆◇   ◇◆◇◆◇   ◇◆◇◆◇   ◇◆◇◆◇

青玉鎧石

I伊勢古谷石(山肌土中石)

伊勢古谷石(川石)

T滝 石

縞帯状五色石



◇◆◇◆◇   ◇◆◇◆◇   ◇◆◇◆◇   ◇◆◇◆◇

画像上
名石の宝庫・彦山川の上流
画像下
1. 青玉鎧石・彦山川産~左右幅約19㎝
2. 伊勢古谷石・伊勢路川産~左右幅約20㎝
3. 伊勢古谷石・彦山川産~左右幅約15㎝
4. 滝 石・小萩川産~左右幅約13㎝
5. 縞帯状五色石・小萩川産~左右幅約10㎝
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最近思うこと…。まず、日本各地の「地震鯰」の事

2012年01月24日 | 随筆・雑感・回想など

 今、やっと日本列島の各地で頻繁に発生する、小~中規模地震の原因が見えてきました。一言で言うと、日本列島の地下深くに沈み込んでゆく海洋プレートの残骸から成る、「コールド・プルーム」の渋滞(行き詰まり)か、その逆戻り(急浮上)に伴う日本列島地下の岩盤のひび割れの増加ですね。なぜそうなるのかと言えば、岩盤の中のマグマの増加→幾つものマグマ溜まりの体積の増加(膨張)と、周辺岩盤の高温化→岩盤の熱膨張の度合いのアンバランスさが無数の亀裂を発生させ、そこにもマグマが貫入・・・。日本各地のマイクロ・プレート(地塊岩盤)相互のミニ・アイソスタシー(地塊岩盤の浮上バランス・均衡状態)も、去年の東北の超巨大地震を境にして、かなり狂ってしまったようで、これが原因でその上の大地を振動させている。 ・・・と、「地震鯰」については、こんなストーリーです。

 今ひとつ解らないのは、マントル内部に沈み込み、中心核付近でホット・プルームに転化し、プルームの熱対流を生じさせているマントル層そのものに異変が生じたからなのか、「コールド・プルーム」の実態や振る舞いについては、あまりにもデータ不足である事は否めませんが。


地球深部の物質循環の図~大阪公立大学共同出版会発行「地球科学へのいざない」より

 この時代になって、始めて我々が遭遇する、このような「変動帯」地下での現象は、文明社会以前の地質時代(新生代第四紀の更新世~完新世)に遡れば、周期的に繰り返され、表日本の沈水海岸地形の形成が、どこもかしこも、数年間の間で一気に形成されたのではないか・・・、とも、思われてなりません。むろん地質時代のごく細かな出来事は、地形史の中では知る事が出来ず、根幹を成した機軸的な最初の変動など、その後の侵食作用や、地盤の昇降運動の懐中に消滅してしまい、「アルプス造山運動」として一括されている大雑把な地質時代の出来事のみが浮き絵となり、細かな現象など全部その中に埋没し、残像すら描かれませんね。

 しかし、日本列島を含む環太平洋の変動帯が、地質時代にしか無かったようなスケールで、大異変の徴候を示しているのではないかと思われてなりません。この変動のスケールは、グリーン・タフ造山運動に匹敵し、太平洋沿岸のリアス式海岸地形を、恐らくは数日間で一変してしまうかも知れません。恐ろしさを通り越した地球規模での、「地球大振動」の始まりではないかとさえ思えてなりません。

 かつて、地学で学んだ、地質時代を介しての、過去の「地形史」(地形の形成プロセス)は、地質時代的なスケールでの長期間の出来事として捉えられて来ました。急激な「地殻変動」についてみると、「地震と火山の噴火」以外にも、我々の未だ知らない「巨大スケールの未知のパターン」があったのだとすれば、これからの数年間で、太平洋側の陸地は、殆どがぶっ壊れるかも知れませんね。アトランティスやムウ大陸の瞬く間の水没も、案外そうだったのかも知れません。

 現象の原因こそ違え、かつて小松左京さんの描いた大ヒット作、「日本沈没」が、その当時の地球科学最前線の学説に基づく立派な科学小説だった事を、今になって再評価をしないではいられません。

 それに、各地の原発の止めようの無い「破壊と暴走」が加われば、日本はもはや、「沈没」だけではなく、「最後の日」を迎えるに至るのかも・・・、と。

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「伊勢すずめ」がブログを再開しました

2012年01月22日 | ブログ

中央構造線の地形(栃ヶ池)

 2010年11月に、エッセイ中心のブログを終了してから瞬く間に1年以上が経ち、辰年の新春を迎えて、「伊勢すずめ」もそろそろ寝ぐらから再び外に出て、羽ばたいてみようかなと、14ヶ月目になって、少しずつ外界を覗き出しました。

 しかし、屋外は真冬日が厳しく大寒のまっ只中、身も心もふところも冷えびえと凍てつきながら、震えてばかりはいられないので、春暖へと向かう外の情景を、身は枯れつつも、感性の趣くままに眺めてゆきたいと思う次第です。

◇◆◇◆◇   ◇◆◇◆◇   ◇◆◇◆◇   ◇◆◇◆◇

 

 はてさて、この一年、一体何をしていたのだろうか。ホームページを立ち上げるべく、高校の後輩T氏が開校している、志摩市の「パソコン教室」にお世話になってはいたものの、ホームページは未だに一部しか公開出来ずに、冴えない頭の壊れかけた記憶装置を非効率に消耗させながら、馬齢を食んでしまったようだ。しかし・・・。

 年金生活が進むにつれ、生活の余力も無くなり、その日暮らしになったとは言え、身体能力の低下だけは避けたいと考えての事もあり、度会郡の自然環境に囲まれた某中学校からの要請を受けて、長年体得してきた「剣道」の部活指導と授業をやらせて戴いて来た。中学生の諸君は、今春(平成24年度)からは、「保健体育」の授業の中に「武道」が取り入れられ、剣道、柔道、相撲道のいずれか一つを、男女とも選択必修すべくカリキュラムが変わるのだ。

 「伊勢すずめ」が行って来た中学校は、剣道部の部活も活発で、今年度は、平成24年度に先駆けての試みであった。夏場は部活指導を引き受け、主に試合向けの技術指導で男女ともかなり強くなってくれ、三年生中心の女子団体戦のチームは、地区予選を勝ち抜き県大会に出場して、見事北勢地区の有力校との一回戦に勝利してくれた。二年生中心の男子チームも、秋の大会には南勢地区の有力校と互角に戦えるまでに、力をつけてくれた。

 冬場は、体育館で全校生徒(1学年~3学年)の授業を受け持ち、数時間の授業で剣道の基本を指導させて頂いた。

 以上は、県の「地域スポーツ人材の活用実践支援事業」による、三重県教育委員会発令の委嘱によっての体験である。

 そのほかでは、昨年の秋、同じく度会郡内のある小学校の6年生の体験学習に同行し、野外学習の講師として、中央構造線の地形・露頭の見学や、丹生の鉱山跡に行って「伊勢水銀」の話をしたり、櫛田川の川原で拾った岩石(転石)に名前を付けたりもした。

 あとは・・・、「伊勢すずめのお宿」に、外来の仔猫が二匹(黒猫の雌とトラ猫の雌)増えてしまい、やむなく七匹になったのと、部屋飼いのチビ雀が四年目の夏にダニにやられて病死してしまい、ヒヨ(?)とキジバトの二羽になってしまった事。二羽とも雛から飼育して早や三年半になるが、至って元気である。

 そんなことぐらいで、退屈しのぎに山や川を歩いては、水石探しの生活が中心だったのかな・・・。

第58回 三重県中学校剣道大会(2011年7月31日・県営総合競技場

画像上
中央構造線の地形(栃ヶ池)
画像下
第58回三重県中学校剣道大会・2011年7月31日 県営総合競技場
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