(1)ピクピク肉は、中国の主婦が買ってきた牛肉の塊を切ろうとしたら、「ピクッ」と動いた・・・・という事件で、肉の塊が動く様子が映像で流れた。
「新鮮だから動くこともある」と言う人も中国にはいるらしい。
(2)日本ではしかし、牛肉はもちろん、豚肉も鶏肉も、買ってきた肉が動くことはあり得ない。
牛肉や豚肉は、と畜されてからさまざまな検査が行われ、その後、枝肉の状態で取引される。枝肉は、血液、皮、頭部、内臓などを除去し、これを中心線に沿って背骨のところから二分割したものだ。
枝肉になってから肉が動くことはまずない。
その後、多くは枝肉を部位別に分割し、余分な脂肪や骨などを除去し、整形した部分肉(カット肉)が小売店などで流通する。
(3)中国では、(2)のような流通段階を一切経由しないで、と畜後いきなり消費者へ部分肉が販売されるのかもしれない。
解体直後の肉は柔らかい。しかし、解体後数時間で死後硬直が始まり、肉は硬くなる。
日本では、死後硬直で硬くなった肉を冷蔵状態で熟成させ、柔らかくしてから流通させる。
牛肉・・・・1~2週間後
豚肉・・・・3~5日後
鶏肉・・・・5~12時間後
が食べごろとされる。
いずれにせよ、何の検査もされていない(推定)肉が流通する中国は、食の安全について大きな不安が残る。
(4)ゾンビ肉は、中国政府が冷凍肉の密輸グループを摘発したところ、40年前の肉が見つかった、というものだ。
解体直後の肉も
40年も寝かせた肉も
流通する中国は、「何でもあり」状態だ。
(5)中国の不衛生肉といえば、昨年、マクドナルドやファミリーマートが仕入れていた中国企業の期限切れ肉や青カビ肉事件があった。
あのショッキングな映像の肉が、日本に輸入されたのか否か、分かっていない。中国でトップクラスの企業の工場で生産された商品でさえ、日本に入ったか否かが分からないのが中国だ。
(6)2015年1月、中国公安当局は、2008年ごろから病死した豚を加工して売りさばいていた容疑者役110人を拘束した。病死豚肉の販売先は中国国内だったが、買い主がさらに売りさばいた先は不明だ。日本向け餃子のひき肉に使われなかった保証はない。
中国国内の取引の実態は、中国政府ですら明確には把握していない。
(7)日本の検疫で(6)のような不衛生な肉を発見することができるか・・・・できない。ほぼ不可能だ。
マクドナルドの取引先の期限切れ肉が輸入されても「それを検疫で見付けることは難しい」【厚労省】。
中国産の原材料が使われているかどうか、多くの加工食品には表示義務がないので、不明なままだ。
原料原産地表示を拡大しないと、消費者の選ぶ権利は発揮できない。
□垣田達哉「ピクピク肉にゾンビ肉、またぞろあきれた中国の食の事件」(「週刊金曜日」2015年7月24日号)
↓クリック、プリーズ。↓
【参考】
「【中国】【食】隠れ中国産チキン ~ファミレス・ファストフード・コンビニ・スーパー~」
「【中国】【食】日本マクドナルドの対策の不徹底 ~中国産チキン問題~」
「【中国】チキンの恐怖 ~ファストフード、ファミレス12社~」
「【食】中国の鶏肉問題--流通のグローバル化で食の安全はますます困難に」
「【中国】チキンの恐怖 ~日本マクドナルドの中国産鶏肉の危険性~」
「【中国】習近平、見えてきた独裁者の正体 ~外交・内政・軍事・経済~」
「【中国】システムの危機と上部からの腐敗 ~老化する大国(3)~ 」
「【中国】党指導部はゲームの脇役 ~老化する大国(2)~ 」
「【中国】共産主義の崩壊と伝統的家族への回帰 ~老化する大国(1)~」
「【中国】低迷する経済 ~習近平政権の1年~」
「【中国】現地取材で痛感 やっぱり危ない中国産食品」
「【中国】実録・猛毒食品「僕らだって怖い!」 ~中国人は語る~」
「【食】添加物の危険性 ~煮付け油揚げ~」
「【食】危険な除草剤の増加 ~除草剤耐性GM作物~」
「【食】イオンの産地偽装 ~中国猛毒米~」
「【中国】汚染大国 ~PM2.5、農薬、重金属まみれの野菜~」
「【食】中国における食品汚染事件 ~悪質ケース50(抄)~」
「【食】「危ない中国産」を見破る法 ~ジュース・菓子~」
「【食】中国産ウナギ肝から国際基準の1.5倍のカドニウム」
「【食】外食、どのメニューに中国産が入っているか ~中国食品を見破れ(3)~」
「【食】安いものにはウラがある ~成型肉の添加物~」
「【食】中国産から身を守るためのQ&A ~中国食品を見破れ(2)~」
「【食】中国食品を見破れ ~スーパー・外食~」
「【食】中国猛毒食品(2) ~アサリ・エビ・ピーナッツ・漬物・ウナギ~」
「【食】中国猛毒食品 ~絶対に食べてはいけない遺伝子組み換え米~」
「【中国】影の銀行つぶし ~アベノミクスの行方を左右する中国の政策~」
「【中国】凄まじい貧富の格差」
「【中国】政経一体システム ~今後どうビジネスを展開するか~」
「【中国】政府から独立している軍隊 ~尖閣をめぐる軍事的問題~」
「【中国】外交と国内問題との関係 ~今後の展望~」
「【中国】改善されない環境問題 ~大気汚染・水質汚染・食品汚染~」
「【中国】恐るべき階級社会 ~農村戸籍と都市戸籍~」
「【中国】5大リスク ~不衛生・格差・バブル崩壊・少子高齢化・軍の暴走~」
「【食】中国産鶏肉の危険(2) ~有機塩素・残留ホルモン~」
「【食】日本マクドナルドが輸入する中国産鶏肉の危険 ~抗生物質~」
「【食】中国産食材は大丈夫か? 日本の外食産業は?」
「【食】【TPP】原産地表示の抜け道 ~食のグローバル化~」
「【食】中国食品の有害物質混入、表示偽装 ~黒心食品~」
「【食】中国産薬漬け・病気鶏肉を輸入する日本マクドナルド・その後」
「【食】中国産薬漬け・病気鶏肉を輸入する日本マクドナルド」
「新鮮だから動くこともある」と言う人も中国にはいるらしい。
(2)日本ではしかし、牛肉はもちろん、豚肉も鶏肉も、買ってきた肉が動くことはあり得ない。
牛肉や豚肉は、と畜されてからさまざまな検査が行われ、その後、枝肉の状態で取引される。枝肉は、血液、皮、頭部、内臓などを除去し、これを中心線に沿って背骨のところから二分割したものだ。
枝肉になってから肉が動くことはまずない。
その後、多くは枝肉を部位別に分割し、余分な脂肪や骨などを除去し、整形した部分肉(カット肉)が小売店などで流通する。
(3)中国では、(2)のような流通段階を一切経由しないで、と畜後いきなり消費者へ部分肉が販売されるのかもしれない。
解体直後の肉は柔らかい。しかし、解体後数時間で死後硬直が始まり、肉は硬くなる。
日本では、死後硬直で硬くなった肉を冷蔵状態で熟成させ、柔らかくしてから流通させる。
牛肉・・・・1~2週間後
豚肉・・・・3~5日後
鶏肉・・・・5~12時間後
が食べごろとされる。
いずれにせよ、何の検査もされていない(推定)肉が流通する中国は、食の安全について大きな不安が残る。
(4)ゾンビ肉は、中国政府が冷凍肉の密輸グループを摘発したところ、40年前の肉が見つかった、というものだ。
解体直後の肉も
40年も寝かせた肉も
流通する中国は、「何でもあり」状態だ。
(5)中国の不衛生肉といえば、昨年、マクドナルドやファミリーマートが仕入れていた中国企業の期限切れ肉や青カビ肉事件があった。
あのショッキングな映像の肉が、日本に輸入されたのか否か、分かっていない。中国でトップクラスの企業の工場で生産された商品でさえ、日本に入ったか否かが分からないのが中国だ。
(6)2015年1月、中国公安当局は、2008年ごろから病死した豚を加工して売りさばいていた容疑者役110人を拘束した。病死豚肉の販売先は中国国内だったが、買い主がさらに売りさばいた先は不明だ。日本向け餃子のひき肉に使われなかった保証はない。
中国国内の取引の実態は、中国政府ですら明確には把握していない。
(7)日本の検疫で(6)のような不衛生な肉を発見することができるか・・・・できない。ほぼ不可能だ。
マクドナルドの取引先の期限切れ肉が輸入されても「それを検疫で見付けることは難しい」【厚労省】。
中国産の原材料が使われているかどうか、多くの加工食品には表示義務がないので、不明なままだ。
原料原産地表示を拡大しないと、消費者の選ぶ権利は発揮できない。
□垣田達哉「ピクピク肉にゾンビ肉、またぞろあきれた中国の食の事件」(「週刊金曜日」2015年7月24日号)
↓クリック、プリーズ。↓
【参考】
「【中国】【食】隠れ中国産チキン ~ファミレス・ファストフード・コンビニ・スーパー~」
「【中国】【食】日本マクドナルドの対策の不徹底 ~中国産チキン問題~」
「【中国】チキンの恐怖 ~ファストフード、ファミレス12社~」
「【食】中国の鶏肉問題--流通のグローバル化で食の安全はますます困難に」
「【中国】チキンの恐怖 ~日本マクドナルドの中国産鶏肉の危険性~」
「【中国】習近平、見えてきた独裁者の正体 ~外交・内政・軍事・経済~」
「【中国】システムの危機と上部からの腐敗 ~老化する大国(3)~ 」
「【中国】党指導部はゲームの脇役 ~老化する大国(2)~ 」
「【中国】共産主義の崩壊と伝統的家族への回帰 ~老化する大国(1)~」
「【中国】低迷する経済 ~習近平政権の1年~」
「【中国】現地取材で痛感 やっぱり危ない中国産食品」
「【中国】実録・猛毒食品「僕らだって怖い!」 ~中国人は語る~」
「【食】添加物の危険性 ~煮付け油揚げ~」
「【食】危険な除草剤の増加 ~除草剤耐性GM作物~」
「【食】イオンの産地偽装 ~中国猛毒米~」
「【中国】汚染大国 ~PM2.5、農薬、重金属まみれの野菜~」
「【食】中国における食品汚染事件 ~悪質ケース50(抄)~」
「【食】「危ない中国産」を見破る法 ~ジュース・菓子~」
「【食】中国産ウナギ肝から国際基準の1.5倍のカドニウム」
「【食】外食、どのメニューに中国産が入っているか ~中国食品を見破れ(3)~」
「【食】安いものにはウラがある ~成型肉の添加物~」
「【食】中国産から身を守るためのQ&A ~中国食品を見破れ(2)~」
「【食】中国食品を見破れ ~スーパー・外食~」
「【食】中国猛毒食品(2) ~アサリ・エビ・ピーナッツ・漬物・ウナギ~」
「【食】中国猛毒食品 ~絶対に食べてはいけない遺伝子組み換え米~」
「【中国】影の銀行つぶし ~アベノミクスの行方を左右する中国の政策~」
「【中国】凄まじい貧富の格差」
「【中国】政経一体システム ~今後どうビジネスを展開するか~」
「【中国】政府から独立している軍隊 ~尖閣をめぐる軍事的問題~」
「【中国】外交と国内問題との関係 ~今後の展望~」
「【中国】改善されない環境問題 ~大気汚染・水質汚染・食品汚染~」
「【中国】恐るべき階級社会 ~農村戸籍と都市戸籍~」
「【中国】5大リスク ~不衛生・格差・バブル崩壊・少子高齢化・軍の暴走~」
「【食】中国産鶏肉の危険(2) ~有機塩素・残留ホルモン~」
「【食】日本マクドナルドが輸入する中国産鶏肉の危険 ~抗生物質~」
「【食】中国産食材は大丈夫か? 日本の外食産業は?」
「【食】【TPP】原産地表示の抜け道 ~食のグローバル化~」
「【食】中国食品の有害物質混入、表示偽装 ~黒心食品~」
「【食】中国産薬漬け・病気鶏肉を輸入する日本マクドナルド・その後」
「【食】中国産薬漬け・病気鶏肉を輸入する日本マクドナルド」