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職員室は1階に、安全マニュアルに異例の明記へ…大阪
職員室は1階か、それとも2階か――。少年(17)が校舎2階の職員室まで侵入、教職員3人が殺傷された大阪府寝屋川市立中央小学校の事件を受け、府教委は26日までに、学校安全マニュアルに「小中学校の職員室は1階に設置するのが望ましい」と明記することを決めた。外部からの侵入に迅速に対応できるという判断からだ。都道府県教委が学校現場に対し、職員室の設置場所まで示すのは異例だという。児童の体力や災害時の避難を考慮して低学年の教室や養護学級を1階、職員室を2階に置く学校は全国的に少なくない。“職員室のあるべき場所”を巡って、教育界に波紋が広がっている。
読売新聞2005/2/26
ところで、塀もない田舎の学校は不審者対応といわれてもねぇ。ハード面も大事だけど、何か違うような気がするのは私だけでしょうか?
……うーん確かに。ウチの学校を見渡しても、最上川の堤防と酒田港方面をどう囲うかってなぁ。ところで上の記事を読んでほしい。これ以前に、池田小の事件後に「事務室を1階において来校者の受付的性格を持たせよう」という指針が出たのをおぼえている人も多いはず。例の肉弾戦向け事務職員採用が現実味をおびてくる(笑)。どうも職員室を何階におくかなど、小手先の論議が多いような気がするのだ。
わたしが考える今回の事件の最大の問題は、犯人の少年がおよそ学校以外の世界を見つけられなかったことにあるんだと思う。軽率な憶測はまずいんだろうが、教室のなかのいじめ、担任への怨恨(逆恨みかもしれない)、学歴コンプレックス、復讐の対象としての学校……彼の頭の中には、家庭以外には“学校しか社会が存在しなかった”みたいだ。
だからもし寝屋川の学校、あるいは担任に(つまり日本全国の学校に、すべての教職員に)責める点があるとすれば、それは学校に行かなくても充実した人生を送る方法はいくらでもある、という発想を提供できなかったことだろう。そんな空手形に意味はない?だったら、学校に行かなければ充実した人生が送れないとする社会の方に欠陥があるんじゃないのか。少年に非があることはもちろんだ。その上で、わたしは寝屋川の事件においてこの欠陥こそが何より哀しいと思う。
【寝屋川の事件・了】
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