ど派手な災害の描写がつづく予告篇が功を奏し、アメリカではふるわなかった興行も、日本では健闘したみたい。日本人はパニック映画(向こうではディザスター映画)が好きだからなあ……程度の感想。DVDになったら借りようかな。このタイトルだとゲオはやる気出しそうだし。
でもどうやらパニック描写が主眼の映画ではないらしい。なんか、感じとして面白そうな匂いがプンプンしてきた。ずるずると後回しにしていたら上映は2月28日までだという(三川イオンシネマ)。
気合いを入れてチケット購入。おっと主演はジェラルド・バトラーなのか(そんなことも知らなかった)。彼が出てきた途端に一気にB級感が(笑)。でも彼を取り囲むのがアンディ・ガルシア、エド・ハリスといった芸達者な人たちでうれしい。バトラーと対立する変な髪型の弟役はどっかで見たなあ。あ、「鑑定士と顔のない依頼人」のジム・スタージェスか。
異常気象がしゃれにならない地点まで来たために、各国が協力して気象をコントロールする人工衛星のネットワークを構築。その名はダッチボーイ(オランダの少年)。例の、堤防にあいた穴を、腕を突っこんで守った少年のエピソードからとられている。このあたりのセンスがうれしい。しかし何者かがこのシステムを悪用し、各地に津波、高温、寒波を引き起こす。それはなぜか、誰によるものか……
はっきり言ってこの映画に目新しい工夫など何もありません。でも、使い古された手も、ちゃんとした職人がうまく使えばここまで面白くできるのか、と感服。しゃれたセリフの応酬や女性シークレット・サービスの活躍など、うなる。
日本に雹、ドバイに津波、アフガニスタンに寒波という設定も間違っていない。ここを間違うと公開中止ですもんね。わたしが兄弟の物語に弱いことを差し引いても、娯楽映画として金を払う価値は十分にありました。あー面白かった。
え、アメリカでは酷評の嵐?そういう異常気象はダッチボーイで駆逐しなさい。とても泣かせる役で登場するドイツ人女優アレクサンドラ・マリア・ララは「RUSH/プライドと友情」で盛大に脱いでくれたあの美人ですっ。
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