事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「グリーンブック」Green Book (2018 GAGA)

2019-03-02 | 洋画

考え得る最高のタイミングでの公開。2月24日にアカデミー賞作品賞と助演男優賞、そして脚本賞をゲットして、その翌週に公開。これはGAGA(ギャガ)という配給会社への信頼が劇場側にあったからだろう。にしてもこれだけどんぴしゃだったのは凄い。

アカデミー賞をとった映画を公開されてすぐに見るのって、でも恥ずかしいじゃないですか。あ、それは自意識過剰ってもんか。妻に「グリーンブック見ないか」と誘ったら「見たかったの!」アカデミー賞効果。

混んだ劇場で見るのもいい。観客の感動がこっちにも伝わってくるし、例によって隣で妻は泣いてます。うん、まさかと思いましたがこの映画って泣ける映画だったんですよ。だって「メリーに首ったけ」の監督作品ですよ。キャメロン・ディアスの髪にあれがくっつくというお下劣な作品。 

1962年(この背景はとても重要)のニューヨーク。ブロンクスで生まれ育ったイタリア系の男が、黒人ピアニストのディープ・サウスへのコンサートツアーの運転手をつとめるお話。教えられた住所を訪ねたら、そこはカーネギーホールで、ピアニストはその上階に王侯のように住んでいる。

「甘い」という評価もわかる。でもわたしはそれでも娯楽映画のエリアにふんばって人種差別に切り込んだ姿勢はありだと思う。

「あのピアニストって『ドリーム』で主人公と結婚した人よね?」

妻はするどい。

まさしく、あの「ドリーム」と同様に、大甘であるからこそ観客に差別の理不尽さを感情で訴えている。

「あいつは北部でツアーしていれば3倍は稼げたんだ」

黒人ピアニストが、実はいかに戦っていたかが最後にあらわになる。おみごとです。妻も気づかなかったけど、でぶのイタリア人運転手を演じたのはなんと「ロード・オブ・ザ・リング」のアラルゴンでかっこよかったヴィゴ・モーテンセン。「イースタン・プロミス」でチンコ丸出しで凄みを出していた彼です。身体が倍になってる(笑)。傑作!

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