事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

おんな城主直虎 第13回 城主はつらいよ

2017-04-02 | 大河ドラマ

第12回「おんな城主直虎」はこちら

前回の視聴率は12.9%と降下。タイトルチューンとして勝負に出た回だけにNHKとしてもつらいところか。で、今回のサブタイトルはもちろん「男はつらいよ」をいただいているんだろうけれど、だったら前田吟がいるうちにやってほしかった気も。

実際、城主をやっていくのは大変な作業だと思う。特に貧乏で強国にはさまれている状況では。偽悪的な政次は、こんな井伊の城主に誰もなろうとは思わないでしょう?と今川側に告げることで次郎法師から直虎への変貌をサポートする。いい人だ政次。誰も認めてないけど。

治世のそのほとんどは税制に代表される経済的調整であるはずで、戦争がその延長線上にあると考えれば、政治家の日常は確かにドラマティックではない。悪の帝王が世界征服を実現しても、それ、きっとつらいだけだよ。

その辺の甘さを露呈し、徳政令を安請け合いしたことで臣下から見限られる直虎。この調子だと視聴者からも見限られるかも、と思った瞬間にムロツヨシ再登場。おとわの櫛で得た金を元手にわらしべ長者となって、いまでは井伊の強大な債権者。

そして彼の意見をいれて苦況を脱しようとする直虎……守旧派である家臣たちと改革派の争いに見せたいようだけど、ちょっとこれも無理があるような。

一気に軽くなったキャスト。でも、「深夜食堂」の山中崇、「木更津キャッツアイ」の橋本じゅん(「日系でーす!」には笑ったなあ)、ダメ田十勇士の、というより「ごめんね青春!」のみしまるくんだった矢本悠馬、そして菅原大吉や矢島健一などのくせ者がそろっているのでそちらはけっこうなお味。

ただ、この軽さが視聴率にどう影響するのか。渋さと美貌を高橋一生(すばらしい剣技だった)だけに背負わせるのは……今回の視聴率は12%台前半に降下と読みました。

第14回「徳政令の行方」につづく

コメント (2)
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