事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

第5報~ガソリン

2011-03-17 | ニュース

第4報はこちら

ガソリンがこんなに問題になるとは。

まず首都圏のスーパーからお米が消えつつある、ってあたりの事情がわかりやすい。

お米、余ってます。それはもう確実。明日食べるお米がないというならともかく、現物は日本に哀しいほど存在します。

外米が輸入されるきっかけになった不作のときですら、実はお米はちゃんとあったわけですから、まず冷静になりましょうよ。

同じことをガソリンに敷衍するのは確かに乱暴。医者におばあちゃんを連れて行くガソリンがない!緊急時のためにガソリンは絶対に必要だ!とか、不安になる要素はたーくさんある。

でも、携帯缶が売れているというニュースを聞くと考えこむ。オイルショックのときの教訓はどこへいったのかと。集団心理おそるべし。

酒田では時候のあいさつのように「今日、どこのスタンド開いてた?」と言い交わしているけれど、こんなことがいつまで続くものだか。

わたしが応援したいのは全国の気弱な方々。

「被災地のことを考えて、少しずつ我慢しよう」

そんな小声の正論を「この甲斐性なし!」と怒られちゃう感じは、おそらく終戦直後はすごかったんでしょうね。

でも、被災地以外の人たちは、少しなら我慢できるでしょう?計画停電にはいろいろと問題もあるし、もっとスマートにやれないのかとも思うけれど、まず、ヒステリーになることだけは避けましょう。

で、気弱な方々を批判しないでいてくれるとうれしい。それって、GSに並ぶ根性のない、まさしくわたしのことだから。あ、別にウチの妻が怒ってるわけじゃないですよ。ウチは逆に、原理的エコロジストである妻に……

第6報につづく

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明細書を見ろ!2011年3月号「危険な話」

2011-03-17 | 明細書を見ろ!(事務だより)

N_605gnbr1012pl 2011年2月号「内示」はこちら

修了式だわ内示だわ給料日だわ……でも文句は申しますまい。小学校はこれに卒業式まで。

事務職員としても忙しいので、ひょっとしたら二校の事務だよりをお目にかけるのは最後かもしれないのに、ネタは使い回し。すみません。しかも深い意味はありませんが原発ネタです。

北海道と東北の事務職員たちが集まる会で、定年近い福島の事務職員に、“住民でなければ知ることもない”ディープな原発話をたっぷり聞くことができました。

この人は太平洋側の相馬地区に勤務していましたが、ここは今回の事件でおわかりのようにいわゆる原発銀座。

「だいたいね、東電は絶対安全なんて言ってるけど、そんなこと全然ないんだ。」

福島弁のアクセントは内陸弁に良く似ています。

「あ、やっぱり。」

「従業員の放射能対策だってちゃんとやってるっていうけど、それは正社員だけのことでね、炉心の近くには下請けとか外人が特攻してんのよ。」

「へー」

「地元じゃみんな知ってるんだぁ。原発出るとき汚いジャンパー着てるのは危なくないとか。」

「は?」

「汚いのを着てるってことは、帰りに着替えてないってことだろ?そーゆーのは塗装とか危なくない方をやってるわけ。」

「あ、そうか。じゃあ特攻組は……」

「そう、ちゃんと着替えて出てくるわけよ。」

「なるほどねぇ。」

「それにね、私は釣りが好きなんだけど、あの辺りの漁業権はみんな東電が買ってるんだ。それでも漁は禁止されてるわけでもないからみんな獲ってるの。漁師も私も。」

「はあ。」

「でまたこれが何でか知らないけどでっかいのが揚がるのよ。」

「魚が、でっかいんですか。」

「うん。まあ温水が出てるってこともあるんだろうし、他の理由もあんのかもしんないねぇ。」

「他の理由って……ヤじゃないですか。」

「そうだねえ。でもそのでっかい魚、地元じゃ食べなくて、陸送で築地に持ってくと高く売れるんだって。なんたって大ぶりだから。そいで高級料亭に出てるんだってよ、原発近くの魚が。」

「しっかし何でその……」

「地元は分っててなんで文句言わないのかってことでしょ?東電に。いやそれはさあ、私の前任校に行けばわかるよ。そりゃもう凄い設備だから。町のグランドだって観客席可動式だよ。交付金あるうちは町民は何にも言えないの。」

「うーん」

「そのくせ事故対策に公民館にヨウ素用意しろっていう要望は却下されるんだよ。」

「何でですか?」

「だってほら、事故は絶対に起こんないって建前だから。」

「…………。」

※画像は、山形県人である池田敏春が撮った反原発映画「人魚伝説」。主演の白都真理は宗教に走ってしまい、清水健太郎はご存じのとおり。しかも池田がこのあいだ入水自殺してしまった呪われた作品でもあります。

2011年4月号~出勤簿のルールにつづく

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