道路特定財源がらみの「25円」ネタはこちら。
「ありがとうございまーす。サインお願いしまーす。」
スタンドマンから手渡された伝票に目をむく。
【ハイオクガソリン 54.00リットル × 単価195円 =10,530円】
でえぇえええ。ついにガソリン満タン1万円越えの時代到来。なんてこったい。
素人が経済に首を突っこむとろくなことにならないが、この原油高はど素人にもわかりやすい構図になっている。
・サブプライムローン(要するにアメリカのバブルですわね)の破綻。それにしてもいわば“貧乏人向け住宅ローン”がこげついただけでこんな大騒ぎ。
・投資先を失ってだぶついた米金融マネーが、中国やインドなどの消費増があるものだから値上げ基調にあった原油市場に向かう。
・油の値段が上がったおかげでこれまただぶついたオイルマネーが、やっぱりアメリカ経由で原油市場に向かい、さらに原油価格アップ。
・そしてまただぶついたお金が……
こんなスパイラル。供給が需要に追いつかないという理由で値が上がっているわけではないし、こんな高水準の価格が実態なわけでもないので、これも要するにバブル。バブルである以上、どこかで破裂するわけだけど、そのときにババをつかまなければいいんだと能天気に原油市場に投資はつづいている。
でも、必ず誰かがババをひくのだ。それまでわたしたち消費者は延々としんどい思いをしなければならないのは悔しい。ただでさえ若い連中はクルマに熱中しなくなっているというのに、これでますます自動車は売れなくなるだろう。生活雑貨は連動して値上がりし、給料は増えないから可処分所得はどんどん小さくなり……どん底の不景気が待っている気配。
でもちょっと待って。マジでそれだけなんだろうか。本当に頭のいいやつなら、ここで逆目にはるのではないか。脱石油に向けて着々と投資をしている連中がどこかにいるはず。“次の勝ち組”は、きっとそいつらになるんだと思う。
わたしが怒っているのは、だから目先の利益を求めて馬鹿正直に原油市場に投資をつづける連中よりも、石油市場ってものをこんな賭場みたいにした元凶の人間だ。石油会社の利益を代行し、中東を戦場に変えたあの男なのである。ったく馬鹿が大統領(と副大統領)になるとみんなが迷惑をする典型例。もはや死に体なので誰も批判していないようだけど、いちばん悪いのは(加えて無能なのは)やっぱりあいつじゃん!
第二弾「たばこ1000円」につづく。