事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「レイクサイド マーダーケース」(’04 東宝)

2008-07-05 | 邦画

511wpjxhgkl 「ハサミ男」同様、豊川悦司が彼でなければできない役を好演。あの長い手足、美しい指、枯れた声……要するに豊川は一種の“天使”なのであり、だからこそ事件に直接にコミットすることができない(あ、ネタバレ)。

三島賞受賞作家の青山真治に、いまや超メジャー東野圭吾の作品を監督させようというアイデアはいいが(平成の「犬神家の一族」を撮りませんか、とでも口説いたのだろうか)、ミステリとしては弱い。犯人は途中でまるわかりだし、そんなもんかまっていられるか、と開き直っているふうでもないのがつらい。

しかし北九州三部作と同様、青山の最大の特徴である(とわたしは勝手に思っている)映画としての“オシャレさ”は十分に感じることができる。画像のDVDのパッケージもオシャレじゃないっすか。

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山形県人監督特集その2 「ハサミ男」(‘04)

2008-07-05 | 邦画

1523848 冨樫森篇はこちら

 意外な拾いもの。殊能将之の原作をすでに読んでいたわたしのような観客も楽しめるようにつくってある。っていうか、そのための脚色こそが山形県人である池田敏春がやりたかったことかも。

途中で、かの有名なあの作品とおんなじ手を使ってるな、と気づくが(はたしてあなたはどのあたりで気づくかな?)それでもグイグイと引っぱっていく力業。池田、あいかわらずです。

かつて「人魚伝説」や「死霊の罠」(小野みゆきが久しぶりに出ています)で見せた過剰なまでの画面のパワーは健在。盟友、相米慎二や長谷川和彦が協力したこともあり、充実した映画になっている。豊川悦司が、彼でなければできない役を演じているのだが、彼については次回「レイクサイドマーダーケース」の特集で。

……身びいきではなしに、山形県出身監督の特徴は現場で優しいことと興行的に苦戦していること(笑)かな。特別出演が多いのはそのせいもあろう。冨樫森と池田敏春、応援してね。

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山形県人監督特集その1 「鉄人28号」(’04 松竹)

2008-07-05 | 邦画

T28  監督の冨樫森はわたしと同学年。酒田でわたしが酒田港座グリーンハウスに通っていた同じころ、彼は鶴岡座で青春を過ごしていたわけだ。同学年の事務職員から「あたしの同級生に映画監督がいる」ときかされて「え?誰?」と思ったら、なんと「非・バランス」などの有望株だったわけ。いいなあ、同級会で蒼井優の話が聞けるなんて。

 横山光輝の原作でいつもイライラさせられたのは、リモコンがよく奪われて悪人に利用されたりするところ。しかしこの映画では、金田正太郎少年がなぜリモコンを使わなければならないのか、という点をみごとにクリアしていてうれしい。薬師丸ひろ子、香川照之たちが大マジで演じていてナイス。意外な特別出演が多いのも、冨樫の人柄をしのばせます。

※今なら「あの空をおぼえてる」がらみで竹野内豊や水野美紀のお話も聞けるぞ。おまけに「20世紀少年」(浦沢直樹)において鉄人は……なんて話も。いいなあ鶴南出身者は。

次回は池田敏春篇

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わたし怒ってます ~ その1「石油」

2008-07-05 | ニュース

Wallstreet_3 道路特定財源がらみの「25円」ネタはこちら

「ありがとうございまーす。サインお願いしまーす。」
スタンドマンから手渡された伝票に目をむく。

【ハイオクガソリン 54.00リットル × 単価195円 =10,530円

でえぇえええ。ついにガソリン満タン1万円越えの時代到来。なんてこったい。

素人が経済に首を突っこむとろくなことにならないが、この原油高はど素人にもわかりやすい構図になっている。

・サブプライムローン(要するにアメリカのバブルですわね)の破綻。それにしてもいわば“貧乏人向け住宅ローン”がこげついただけでこんな大騒ぎ。

・投資先を失ってだぶついた米金融マネーが、中国やインドなどの消費増があるものだから値上げ基調にあった原油市場に向かう。

・油の値段が上がったおかげでこれまただぶついたオイルマネーが、やっぱりアメリカ経由で原油市場に向かい、さらに原油価格アップ。

・そしてまただぶついたお金が……

こんなスパイラル。供給が需要に追いつかないという理由で値が上がっているわけではないし、こんな高水準の価格が実態なわけでもないので、これも要するにバブル。バブルである以上、どこかで破裂するわけだけど、そのときにババをつかまなければいいんだと能天気に原油市場に投資はつづいている。

 でも、必ず誰かがババをひくのだ。それまでわたしたち消費者は延々としんどい思いをしなければならないのは悔しい。ただでさえ若い連中はクルマに熱中しなくなっているというのに、これでますます自動車は売れなくなるだろう。生活雑貨は連動して値上がりし、給料は増えないから可処分所得はどんどん小さくなり……どん底の不景気が待っている気配。

 でもちょっと待って。マジでそれだけなんだろうか。本当に頭のいいやつなら、ここで逆目にはるのではないか。脱石油に向けて着々と投資をしている連中がどこかにいるはず。“次の勝ち組”は、きっとそいつらになるんだと思う。

 わたしが怒っているのは、だから目先の利益を求めて馬鹿正直に原油市場に投資をつづける連中よりも、石油市場ってものをこんな賭場みたいにした元凶の人間だ。石油会社の利益を代行し、中東を戦場に変えたあの男なのである。ったく馬鹿が大統領(と副大統領)になるとみんなが迷惑をする典型例。もはや死に体なので誰も批判していないようだけど、いちばん悪いのは(加えて無能なのは)やっぱりあいつじゃん!

第二弾「たばこ1000円」につづく。

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「もののけ姫」Princess Mononoke(’97 スタジオジブリ)

2008-07-05 | アニメ・コミック・ゲーム

 娘が「お父さん!あたし今すぐ『もののけ姫』が観たい!どうしても!」ということなのでいきなりレンタル。夜にわたしも独りで再見。やはり傑作。瑕も見えるけれど、宮崎駿としてもあの時点ではいっぱいいっぱいの表現だと思う。にしてもだいだらぼっちの造型がまんま手塚治虫なのは惜しい。

だいだらぼっちは英字幕では……えーともう忘れました(笑)☆☆☆☆★

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「ソードフィッシュ」Swordfish(‘01)

2008-07-05 | 洋画

Swordfish03 今観るとすごい豪華キャスト。ハル・ベリーが脱ぎまくってくれていてうれしいかぎりです。ヒュー・ジャックマンはこういう被害者っぽいものの方がお似合いかな。天才ハッカーにはとても見えませんが。

この映画も実は9.11を予見した内容になっているのに(特にラスト)、誰も指摘しないのはなんで?

トラボルタがとにかく魅力的。特に「狼たちの午後」について語り続けるオープニングはすばらしい。大好き☆☆☆★★

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