事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

転勤

2009-04-18 | 情宣「さかた」裏版

 わたしは今までに4回転勤している。内示をうけるたびに、家族に予告はするわけだが……
「で、次の学校に給食はあるの?」
妻よ、給食の有無の前に校名ぐらいはきいてくれないか。
 
 内示が各所属においてどんなパターンで行われているかは千差万別だろう。経験したなかで一番ドライ、というかわたし好みだったのは、4月1日付で統合される学校での内示だった。なにしろ全員が異動対象だったため、職員室において大々的に発表されたのだ。

Matsuyamaken01 「えー、堀センセーは……○○中ですね」

その新所属に確たるイメージをもっていなかったわたしは、まわりの連中に「どんな学校なの?」ときいてみると……

「確か有名な蕎麦屋があったな」

ラーメンのレベルは高いぞあそこは」

「もちろんマンジュウもうまい」

わたしの人事って食い物で決まったのか。

 山形県の教職員の人事異動については、やはりそれなりの特徴がある。最大の欠点は、内示の翌日、ヘタをすると当日の夕刊で新聞発表されてしまうことだ。これのどこが“内示”なんだか。しかも時期が圧倒的に遅い。

たとえば年度末休業の開始が山形よりもはるかに遅い千葉などは、今年の内示は3月15日だというし、関西方面では、異動日の1ヶ月前の内示を、と求めている県もあるほどなのに。まあ、県下を3分割し、驚くほどの遠距離交流人事を行っている東北の某県や、学閥が激しく人事に影響する北陸や東海の某県よりはましなのかもしれないが。

 先日、公立学校共済組合員に配布された「教職員のための新メンタルヘルス・ハンドブック」をお読みになった方も多いと思う。そのなかに、なるほどなあ、と感じさせられるデータがあった。

 神経科における「公立学校教員の異動後の年数別初診者数と休業者数」のグラフが掲載されていて、ご想像のとおり異動後1~2年の数字が群を抜いているのだ。

 このストレスの原因を考えてみる。小中学校は、その構えの大きさと知名度から誤解されやすいが、それぞれの所属を【職場】としてみれば、構成人数はほとんど20数名。多くても50名弱の小さなユニットにすぎない。会社でいえば、文句なく小企業なのである。そのため、それぞれの人間関係が濃く、深い傾向があるのではないか。

 これらの小さなユニットを横断する組織としての労働組合の存在意義は、こんなところにもうかがえる。それでなくとも人事異動はわたしたちにとって大きな勤務条件の変更だ。何かあったら、すぐに書記局へ連絡を。

「情宣さかた」裏版2004年3月9日号。支部長任期終了直前。これ以降、2度の転勤をこなしたが、やれやれ今回のがいちばんしんどいかも(笑)

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