事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ドリームガールズ」 Dreamgirls (2006 米)

2009-01-12 | 洋画

Beyonce01_2  脚本、監督:ビル・コンドン 出演:ビヨンセ・ノウルズ 、ジェイミー・フォックス 、エディ・マーフィ 、ジェニファー・ハドソン 、アニカ・ノニ・ローズ 、ダニー・グローバー

あ、そうか。だから“夢の女たち”というタイトルだったのか、とラストでようやく気づく。

基調音になっているのは中古車販売業からショービジネスに転じて一大帝国(モータウンがモデル)を築くカーティス・テイラー・ジュニアの一生。つまりかのペリー・ゴーディ・ジュニアのお話。

黒人による黒人のためのソウルから、白人にも受け入れられるポップミュージックへ転換させた稀代の名プロデューサーが、アーティストとして自己主張をはじめる歌い手たちと次第に心が離れて……。リアルな人間ではなく、夢の存在としてしか女たちを観ることができなかった男の悲劇ともいえる。

カーラジオでプロデュースした曲を聴いていて「ちっ、黒人局は電波が弱いんだ」とクルマを切り返すシーンなど、芸が細かい。

しかしそんなストーリー性よりも、やはり楽曲とシンガーたちのすばらしさがこの映画のキモだろう。アカデミー助演女優賞をとったジェニファー・ハドスンばかりが注目されているけれど、なんつってもここはビヨンセ!

メイクもモデルとなったダイアナ・ロス風に決めてディスコ・クイーンとなる彼女は、“カーティスの人形”でありつつもまばゆいくらいに美しい。ま、現実にもビヨンセより綺麗な女性は世界に5人くらいしかいないから当然っちゃ当然ですけどね。

他にもジャクソン・ファイブやスモーキー・ロビンソンのモデルたちもいて楽しいです。落ち目かと思われたエディ・マーフィが、没落していくアーティストを(よくこの役うけたよな)を演じてキャリア復活。

シュープリームスがモデルっつっても米米クラブは関係ないっす☆☆☆★★★

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マイベスト2007~読書篇

2009-01-12 | 本と雑誌

Photo 08年のベストの前に、07年のをアップしていなかったのでご紹介します。

 07年に読んだ本は127冊。映画と同様これまたいっきに減少した。だいたい芋焼酎を飲んでから本を読もうって根性がまず間違ってますが。

 ではジャンル別にベストを。

【ミステリ】

隠蔽捜査」今野敏著

……「警官の血」(佐々木譲)「ゴールデンスランバー」(伊坂幸太郎)の、どれがベストでも文句はない。ほぼ1/3が警察小説だったわたしの2007年を象徴しているような結果かな。なにしろ去年一年だけで今野の
「残照」
「陽炎」
「硝子の殺人者」
「警視庁神南署」
果断
「レッド」
「半夏生」
「虚構の殺人者」
「白夜街道」
「二重標的」
「曙光の街」
「ICON」
「リオ」
これだけ読んでいるのだし。

先月、身体中が痛かったのに伊坂幸太郎だけは読み返せるという彼のリーダビリティもすごいけれど。

01 【非ミステリ】

星新一 1001話をつくった人」最相葉月著

……かなり暗い話ではある。クールで、洒脱なショートショートを作りつづけた星新一の、実は屈託の多い人生。後継者が結局うまれなかったワン・アンド・オンリーであることは、偉業として評価されても、星にとって最大の痛恨事だったのではないだろうか。再評価の引き金になったことも含めて、最相の仕事はすばらしかったと思う。「絶対音感」も読ませるのでぜひ。

 次点は
しゃべれどもしゃべれども」(佐藤多佳子……「一瞬の風になれ」を読んでないのでおそるおそる)

作家の値段」(出久根達郎)

「シーラブズユー 東京バンドワゴン2」(小路幸也)

あたりかな。「中原の虹」(浅田次郎)を完読していたら、いっきにベストにもっていったかもしれない。

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