脚本、監督:ビル・コンドン 出演:ビヨンセ・ノウルズ 、ジェイミー・フォックス 、エディ・マーフィ 、ジェニファー・ハドソン 、アニカ・ノニ・ローズ 、ダニー・グローバー
あ、そうか。だから“夢の女たち”というタイトルだったのか、とラストでようやく気づく。
基調音になっているのは中古車販売業からショービジネスに転じて一大帝国(モータウンがモデル)を築くカーティス・テイラー・ジュニアの一生。つまりかのペリー・ゴーディ・ジュニアのお話。
黒人による黒人のためのソウルから、白人にも受け入れられるポップミュージックへ転換させた稀代の名プロデューサーが、アーティストとして自己主張をはじめる歌い手たちと次第に心が離れて……。リアルな人間ではなく、夢の存在としてしか女たちを観ることができなかった男の悲劇ともいえる。
カーラジオでプロデュースした曲を聴いていて「ちっ、黒人局は電波が弱いんだ」とクルマを切り返すシーンなど、芸が細かい。
しかしそんなストーリー性よりも、やはり楽曲とシンガーたちのすばらしさがこの映画のキモだろう。アカデミー助演女優賞をとったジェニファー・ハドスンばかりが注目されているけれど、なんつってもここはビヨンセ!
メイクもモデルとなったダイアナ・ロス風に決めてディスコ・クイーンとなる彼女は、“カーティスの人形”でありつつもまばゆいくらいに美しい。ま、現実にもビヨンセより綺麗な女性は世界に5人くらいしかいないから当然っちゃ当然ですけどね。
他にもジャクソン・ファイブやスモーキー・ロビンソンのモデルたちもいて楽しいです。落ち目かと思われたエディ・マーフィが、没落していくアーティストを(よくこの役うけたよな)を演じてキャリア復活。
シュープリームスがモデルっつっても米米クラブは関係ないっす☆☆☆★★★
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