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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

光る君へ 第41回「揺らぎ」

2024-10-28 | 大河ドラマ

第40回「君を置きて」はこちら

怒涛の日曜日。朝から総合防災訓練。自治会のみなさんのご機嫌をうかがい、その後は廃校となったわたしが卒業した小学校跡地で、バケツリレーや土嚢づくり。午後からは……それだけではない。

ワールドシリーズでは山本が勝ち、それはいいのだけれど大谷が負傷。衆院選はご存じのとおりの結果で、放映時間が変更になった大河ドラマの真裏では日本シリーズ。やれやれ。

ここは気合いで大河でしょ。あと何回もないわけだし。

こちらも衆院選以上に熾烈な権力争い。三条天皇と道長が主導権をどちらが握るかで駆け引きがつづく。三条天皇の気持ちもわからないではない。なにしろ一条天皇の在位が25年も続いたので、自分が天皇になったのは36歳にもなってからなのだ。まあ、平成天皇と今上を考えれば若いわけですけど。

彼はやりたいこともたくさんあったろう。それを左大臣である道長に牽制されたくはない。

女性たちの方もたいしたものだ。一条天皇が亡くなったことを嘆く彰子のために、紫式部は和歌の会を開くことを提案。しかしそこには招かれざる客である清少納言がやってきて痛切なセリフを。しかも喪服を着て。

「ここはわたしが歌を詠みたくなるような場ではございませぬ」

これにはさすがの紫式部もぶち切れて、紫式部日記に

「清少納言こそ、したり顔にいみじうはべりける人」と記す。

要するに偉そうなふるまいがすぎると。対立は決定的なものになる。

先週紹介した「火口のふたり」の柄本佑と瀧内公美が、なんであたしの子を優遇してくれないのよ!ともめるあたり、しみじみとする。みなさんあの映画は傑作ですやっぱり。あ、成人映画であることはお忘れなく。

画像は古川日出男による現代語訳「紫式部日記」そんなの出てたの!?

第42回「川辺の誓い」につづく

コメント (2)
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光る君へ 第40回「君を置きて」

2024-10-21 | 大河ドラマ

第39回「とだえぬ絆」はこちら

毎回毎回、胃が痛くなるような……これは大河ではなくて日本プロ野球のクライマックスシリーズのこと。ここまで打てないか巨人。そしてまもなく最終戦が始まる。あ、始まった。大河のほうを急いでアップしなければ。

昨日のオンエアもBSで。総合の真裏では試合が終盤だろうしなあ……正解。8時45分にはもう終わってました。しかしCSでこうなんだよ。来週はこれに開票速報と日本シリーズがからんでくるのだ。忙しいことです。放送時間の変更には気をつけないと。

さて大河。イケメンである一条天皇が崩御。占いでそれを予測していた藤原道長は、要所要所に自分の子を配置して体制を盤石のものにしようと……主人公がダークサイドに落ちていくのは近年の大河のルーティンになっている。

北条義時徳川家康、そして藤原道長。いずれも、だからこそ魅力的だ。

道長を演じている柄本佑の主演映画を観ました。「火口のふたり」。ヒロインはこの大河で道長の二番目の妻(だっけか)の明子役の瀧内公美。このふたりが何かに追いまくられるようにセックスばかりしている作品なのだけど、これがすばらしかった。もちろん成人映画で、瀧内公美のヘアも出しまくり。しかし濃厚なセックスシーンのあとの、ことが終わった微妙な雰囲気とかがとても普通なの。

これは、脚本家である荒井晴彦の演出の丁寧さもあるだろうが、主役のふたりの圧倒的な演技力がそうさせているんだと思う。

にしても荒井が「仁義なき戦い」などの脚本家、笠原和夫にインタビューした「昭和の劇」において、「Wの悲劇」における薬師丸ひろ子の処女喪失の場面で、澤井信一郎監督に異議申し立てをかましたくだり(「そんなとき、がに股で歩く女なんていませんよ」)には笑ったなあ。今回は自分の思うとおりの描写ができたんだろうな。監督業に進出して正解かも。

第41回「揺らぎ」につづく

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光る君へ 第39回「とだえぬ絆」

2024-10-13 | 大河ドラマ

第38回「まぶしき闇」はこちら

長いことこの大河を観てきて、今回が一番泣けたかもしれない。

それは、紫式部の弟、藤原惟規(高杉真宙)の死が描かれたからだ。考えてみてほしい。このドラマでは登場人物の多くが腹に一物かかえていて、特に今は皇統がどうなるかで大騒ぎだ。

でも惟規は違う。自分の立身出世に「そんなに働いたおぼえはないんだけどなー」と照れ(あるいは姉と藤原道長の関係のおかげなのかとニヒっている)、同時に姉の気持ちを理解もしている。乳母であるいと(信川清順……この人はいいですよね)からは若様と呼ばれ、一家の人気者だ。しかし、父為時(岸谷五朗)が越後に赴任するのに同行し、途上で亡くなってしまう。

思えば、このドラマで最も愛すべき人物だったのだ。一種の評論家としてこのドラマを上空から俯瞰してもいた。残念。

才のない人物が、才がないことを意識することは苦痛であるはずなのに、この弟はそれを微塵も感じさせなかった(和歌の才はめちゃめちゃあったらしいけれども)。姉が優秀な人物であることに、ただただ誇りをもっていて、彼女の苦境に見て見ぬふりをする気づかいもあった。

大石静さんとしても物語をつむぐ上で、とても貴重な人物だったはず。だからナレ死ではなく、あれほどの尺を使ったのだろう。いやー泣いちゃいました。

「この人、もうすぐ死んじゃうらしいんだよね」

いっしょに見ていた妻にいうと

「そうなの……でも今日じゃないわよね?」

いきなりでした。で、来週は誰が死ぬんですか?わたしは「鎌倉殿の13人」を経過しているので、たいがいのことでは驚きませんよ。

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光る君へ 第38回「まぶしき闇」

2024-10-07 | 大河ドラマ

第37回「波紋」はこちら

紫式部、清少納言、和泉式部そろい踏みの回。まひろ(吉高由里子)とききょう(ファースト・サマーウィカ)は、それぞれの作品によって代理戦争のような状況になっている。天皇、中宮の寵愛を作品によって得る形。

「私は腹を立てておりますのよ、まひろ様に。源氏の物語を、恨んでおりますの」

はっきりしています。ふたりの対立があからさまになる。

架空のお話とはいえ、大河ドラマはそれなりに影響力があるので、歴史上の人物のイメージがドラマによって形成されるのは無理ない。

たとえば織田信長をどうイメージするだろうか。年配の方なら「太閤記」の高橋幸治や「徳川家康」の役所広司かもしれない。ひねったところでは「麒麟がくる」の染谷将太、そして去年の岡田准一の怪演が思い出される。多彩な役者がそれぞれに力演したので、大枠としての信長像は多種多様だ。

しかし紫式部と清少納言は、これまで描かれてこなかったので、吉高由里子とファースト・サマーウィカのイメージで焼き付けられることになる。

それと、この大河はわざとなのだろうけれど、源氏物語をまったく映像化していない。これまで何度となく描かれてきた光源氏その人を描かないのだ。もちろんここで超美男である光源氏を登場させたら、実在の人物(藤原道長とか一条天皇とか)が投影されていることと矛盾してしまうということなのだろうか。

さて、ここしばらくは悪役を一手に引き受けていた藤原伊周(三浦翔平)の退場。ドラマも終盤にさしかかったので、これからこのパターンがつづくことになるだろう。

第39回「とだえぬ絆」につづく

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「光る君へ」第37回「波紋」

2024-09-30 | 大河ドラマ

第36回「待ち望まれた日」はこちら

怒涛の一週間。立憲民主党と自由民主党の党首争いはなかなか味わい深いものがあった。特に自民党の場合は、嫌われもの合戦という趣き。女性党首が誕生していたら面白かったのになあ。伝統ある政党の滅びを見学することができたろうに。

さて平安時代においても政争は激しい。藤原道長は自分の娘が天皇の子を産んだことで権勢を盤石のものにしたいと考えている。しかし娘の方は……

紫式部も娘との関係が微妙。実家に帰った式部は、宮中のきらびやかさを、飲んだいきおいもあってあからさまに自慢。そんな母親に娘は嫌悪をおぼえてしまう。

前もそうだったけれど、紫式部の欠点は頭が良すぎたことだろう。“わからない、ということがわからない”人だったのだと思う。だからどうしても人間関係を俯瞰でとらえてしまう。そんな傾向があったからこそ、あれほど長大な物語を破綻なく紡ぐことができたのかも。

そして伊藤健太郎登場。まあ色々とあったけれども、いい仕事をしていくしか汚名の返上はかなうまい。がんばってほしい。

職場の同僚とタバコを吸っているときに、どんな人物を呼んだら講演会が盛り上がるかの話になる。

「飛鳥涼だろぉ?音楽関係の話もいいけど、薬物乱用防止もいける(笑)」

「槇原敬之もいいんじゃないか?」

「肝心なのはさ、あの人たちはスキャンダルがあっても、またヒット曲をつくって世間を見返してることだよな」

「だなあ……でもまあ、あの人たちは印税だけで一生遊んで暮らせるわけだけどね」

「うらやましいなあ」

なんか、さみしい話になってしまったのでした。

第38回につづく

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光る君へ 第36回「待ち望まれた日」

2024-09-23 | 大河ドラマ

第35回「中宮の涙」はこちら

雨続きの三連休。穏やかに過ごしましょうか……エリアメールが鳴るほどの豪雨。勘弁してくれよ。能登の人たちの苦境がすべてではないにしろ理解できる。がんばってください。そして、がんばりすぎないでください

相変わらず毎日給食だよりをつくっています。先週の「ラストに至って道長と紫式部が月を見上げる」というシーンを(月見献立だったので)紹介したのはいいのだけれど、それを物陰からじっと見ている女性がいることまで紹介したのは余計だった。中学生にそんな情報はいらない……んじゃないかな(笑)

さあ今週からは不倫がらみのドロドロを描くことになる。でも基本的にこの時代の人たちは不倫なんていう言葉もなかったわけだし、下品だけどやりまくりだったわけでしょう?

でも大石静さんは、そっち系のお話を視聴者が大好きであることを知っている。やることなすことうまくいく藤原道長が、中級以下の娘である(空恐ろしいほどの文才があったとはいえ)まひろと昔エッチしたからなんなんだ、って理屈をドラマツルギーでなぎ倒しています

今週、わたしはディスカスで「花腐し(はなくたし)」という映画をDVDでレンタル。綾野剛がピンク映画の脚本が書けないお話。そして、彼と微妙な関係にある男を演じたのが柄本佑でした。

業界が業界なので、過激な描写が続きます。もちろん成人映画。監督したのは荒井晴彦という、映画界で知らない人はいない人です(断言)。

まるで「傷だらけの天使」のようなバディムービー。綾野も佑もすばらしい。

そしてヒロインがさとうほなみで、ゲスの極み乙女のドラマーであることに驚愕しました。これだけやるの?わたしは川上絵音のスキャンダルに何の興味もなかったけれど、こんなドラマーがいるバンドのことをもっと知りたいと思いました。マジ。

第37回「波紋」はこちら

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光る君へ 第35回「中宮の涙」

2024-09-16 | 大河ドラマ

第34回「目覚め」はこちら

この三連休も、寺や畑の草刈り。朦朧となる。少しずつ、涼しくはなっているのだけれど、よくぞこんなに汗がかけるものだと我ながらあきれる。

そして部屋にもどってエアコンをガンガンに効かせ、それでも足りずに扇風機も「強」にして身体に当てる。ほんとに不健康で不経済な生活。

さて大河。今回はついに一条天皇(塩野瑛久)と彰子(見上愛)が結ばれる展開。

まさにこの回に向けたように、脚本の大石静さんが文春オンラインにおける有働由美子アナとの対談でかましまくっている。

「欲しい男は必ず押し倒していました。好きな人には『好きです』と打って出る。男の人って気が弱いから、必ず『そんなに僕を好きなら付き合って見ましょうか』ってなりました、昔は」

おおおすごいな。亡くなった旦那さんとはお互いに嫉妬しない関係で、どちらもよろしくやっていたとか。平安時代の男女関係もびっくり。まるで宍戸錠が奥さんと「嫉妬するのも嫌だろうし、お前も他の男とやっていいから」と協定を結んだのに似ているかも。違うかも。

だから彰子が涙ながらに「お上、お慕いしております」というどストレートな告白をし、一条天皇がついに陥落するあたりの展開に似ているかも。やっぱり違うかも。

そして大石脚本のおみごとなところは、紫式部(吉高由里子)が道長(柄本佑)に向かって源氏物語について

「わが身に起きたことにございます。わが身に起きたことは全て物語の種にございますれば」

「物語になってしまえば、わが身に起きたことなど霧のかなた」

は紫式部に仮託した脚本家としての強烈なマニフェストかな。名セリフですよね。

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光る君へ 第34回「目覚め」

2024-09-09 | 大河ドラマ

第33回「式部誕生」はこちら

先週に引き続き、週末は畑の草刈り。暑いなか、刈り払い機をぶん回していると、次第に意識がもうろうとしてくる。いかんいかんこまめな水分補給だ。と軽トラで近くの自動販売機に走り、コーラを一気飲み。不健康な生活。

きのうも朝6時から草刈り。そして長寿祝いのお赤飯を近所の餅屋に受け取りに行く。そして配って歩く。自治会長はつらいよ。

あ、ちょっと宣伝していいですか。このお赤飯は酒田女鶴(めづる)という品種のもち米でできているんだけど、すんごくうまいです。敬老会で自分の分のお赤飯をいただき、お昼にぱくつく。ああおいしい。舞妓さんの踊りも見れたし、自治会長は楽しいよ。

そんなことだから18時のBSのオンエアを見ている最中に撃沈。20時からのでようやくフルに見ることができました。

興福寺の僧らが都に押し寄せて道長に要求を突きつける。しかし道長は政治家としての意地(のために現首相は辞めると言い放ちましたが)もあってはねつける。しかしそれ以降、都では不幸がつづく。そして道長は……な展開。来週はテロの予感。

源氏物語は次第に人気を集めていく。天皇すら、次はどうなると紫式部に直接に問うぐらいだ。しかし、その面白さをまったく理解できないのが中宮の彰子(見上愛)だ。中宮とはいえ、一条天皇との接触もなく、男女間の機微など想像すらできない彼女に、あの物語は確かにしんどいだろう。

しかし紫式部のアドバイスもあり(作者本人からだから説得力がある)、彰子は次第に“目覚め”ていく。被害者ルックスの彰子の覚醒は、喜ばしいような残念なような。

曲水の儀、というイベントにはわらった。どう見てもお風呂のアヒル人形を水に浮かべて……TOKIOが出てくるのかと思ってしまいました。

第35回「中宮の涙」につづく

 

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光る君へ 第33回「式部誕生」

2024-09-02 | 大河ドラマ

第32回「誰がために書く」はこちら

昨日は朝から刈り払い機で耕作放棄地の草刈り。ゼーゼー言ってました。午後はキュウリが終わったので後始末。うわ、ネットがからまってめんどくさ。一日中、汗がボタボタ。OS-1でなんとかしのいだ感じ。

あまりにへたったので、6時からのBSはパス。で、8時からのオンエアをやはりゼーゼー言いながら見る。

そうか今日は年に一度の黄色いTシャツの日なのか。でもさっきチェックしたら大河の視聴率はさほど下がっていない。視聴者があまりかぶっていないということなんでしょう。

その例証がわたしだ。この24時間、日テレを見ていませんもの。いや、わたしはあの番組を嫌いではないんです。偉大なる井原高忠プロデューサーがぶちあげたあの企画こそ、地方局との連携に絶大な効果があったわけだし。まさか義援金に手をつけるバカが出るとは思わなかったでしょうが。

さて、今回からヒロインを式部と呼べることになるのかな。中宮である彰子(見上愛)のもとで働くことになる彼女は、しかしプライバシーもへったくれもない状況で源氏物語の執筆を中断し、実家に帰ると道長に伝える……

女房たちの部屋を上からなめるカットが笑える。なるほどもの書きにとってこの状況はつらいだろう。

でもわたしは不思議に思っていた。近ごろの(少なくとも売れている)作家たちは、仕事場と自宅を分けている人が多い。事務所へ出勤するとくればまるでサラリーマンじゃないですか。

昔の文豪たちの、例えば司馬遼太郎の書斎はそのまま記念館に再現されているらしいし、われらが藤沢周平にしても、鶴岡のど真ん中にある記念館に執筆状況が保存されている。わたしの妻と娘はいたく感動したそうだ。藤沢周平ファンとして、わたしも行かなきゃ。

原稿があがるのを各社の編集者が自宅で待ち続け、奥さんが彼ら彼女らに饗応する、なんて時代じゃないのはわかります。それに、井上雄彦のように、ネームをファミレスやカフェをハシゴして描く人もいる。“仕事場”というのは、やはり日常と切り離すべきなのかなあ。お前が死んだとき、そのままパソコンまわりを公開できるか?無理無理無理無理。

あれとあれとあれとあれは捨てて。

第34回「目覚め」につづく

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光る君へ 第32回「誰がために書く」

2024-08-26 | 大河ドラマ

第31回「月の下で」はこちら

今回のタイトルを「たがために」とみんなが読めるのは、あのヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」のおかげだと思う。で、あの名作をみんなが知っているのは、映画のおかげもあるはず。イングリット・バーグマンとゲイリー・クーパーのやりとりが今でも鮮烈だ。

Where do the noses go? I always wondered where the noses would go

「キスをするときに、鼻は邪魔にならないの?」

スペイン市民戦争の最中におけるやりとり。泣ける。んで、ご存じのように鼻は邪魔にならないです。あなた、なりました?ついでに言えば、あの和田誠さんは英語教師が原題の

For Whom the Bell Tolls

For Whom the Bell Rings

と語ったことでその教師への尊敬を一切失ったらしい。怖い怖い。

さて「光る君へ」だけど、読者として帝を想定して書き始めた「源氏物語」なのに、もう紫式部にとってそんなことはどうでもよくなっている。作家の業とはそんなものだという大石静さんの宣言だろうか。誰のためにでもない。自分のために書く

陰陽師である安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)が逝く。藤原道長に、これからの圧倒的な隆盛を予言して。

確かに、これから道長にはいいことばかりが起こる。欠けることもない月に自分をなぞらえるくらいに。

教室の後ろのほうに年表が貼ってあって、平安時代はやけに長い。400年ぐらい続いたのだから。ああ平安な時代だったんだろうなあと子どもたちは思う。わたしもそう思いました。しかしその内実はこのように政争の連続だったわけで……怖い怖い。

第33回「式部誕生」につづく

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