刑事訴追されてしまえば有罪率は99.9%。日本の司法のゆがみがこの数字に集約されている。裁判所と検察との距離は、弁護士とそれに比べてはるかに短いらしい。
その事実に驚いたTBSのプロデューサーが、この企画を日曜9時というTBSの看板時間帯で実現。なんで今ごろ観てるんだよと突っこまれそうだけど、わたしはほら、ドラマを毎週見るという習慣がないし、ただひとつ観ている大河ドラマのすぐ後の時間帯なので、その頃は原稿をまとめていますから(笑)。
検察と警察、そして裁判所の問題に切り込んだ作品といえば、近年では周防正行の「それでもボクはやってない」や、是枝裕和の「三度目の殺人」が思い出される。だから本来はこの二作のように、陰鬱で陰惨なお話になるはず……ならないんだなあ(笑)。高視聴率はそのあたりの工夫によって達成されたのだろう。
とにかく徹底的にコメディタッチで押しまくる。斑目(まだらめ)弁護士事務所のスタッフ、松本潤と香川照之はオヤジギャグを競い、榮倉奈々はプロレス(特に新日)に夢中、マギーと片桐仁という、ほぼキャラがまるかぶりのふたりをコメディリリーフに使うぜいたくぶり。彼らのスラップスティックな動きは見ものだ。
てなことを言いつつわたしは、渡辺真起子のセクシーさにクラクラきているんですけれども。
思えばわたしは松本潤のドラマを見るのは初めてだ。わたしは彼の特徴は“暗さ”だと思っていて、冤罪被害者の息子という設定はそれなりに似合っている。ただ、こんなに喜劇がうまい役者だとは知らなかった。日本でいちばんスーツにリュックが似合う人かも知れない。
わたしは女性の審美眼に問題がある男として有名だけど(とてもうれしい……わけないだろ)松本潤というのは美男なんですか?そのあたりをつきつめると怒られそうなのでやめておきます。
さあ早くシーズン2を借りなければ。
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