陰陽師的日常

読みながら歩き、歩きながら読む

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2006-01-25 22:34:21 | weblog
先日までここで連載していた「女か虎か」の翻訳、手を入れた後、http://f59.aaa.livedoor.jp/~walkinon/にアップしました。

* * *

今日は職場の近くのモスバーガーで、遅めのお昼を食べました。
近くに工事現場があるらしく、交通整理をしているおじさんが、窓の外に見えました。

あの仕事は警備員と呼んでいいのでしょうか。
通行止めにしている道に、工事車両を誘導したり、出てくる車両のために、道路の車や歩道の人を通行停止させたりする仕事をしている人です。

見るともなしに見ていると、その人の動作が大きく、手だけでなく、全身を使って誘導し、停めていることに気がつきました。単に大きくてわかりやすいだけではない、熟練しているだけでなく、仕事を隅から隅まで知っていて、しかもそれを楽しんでいる人の動き、一種ダンスのように流麗で、軽やかさをもった動きでした。

わたしは食事の間、ずっと見ていたのですが、見ていて見飽きるということがありませんでした。

わたしが経験や観察から導き出したセオリーに、「一生懸命やらない仕事は辛い」というものがあります。

落ち込むようなことがあっても、気分を腐らせるようなことが起こっても、わたしは仕事に向かうときは、できるだけ気持を立て直して、いまやっていることに集中して、できるかぎり一生懸命やってこようとしました。もちろんうまくいくときも、いかないときもありましたが、逆にそれでずいぶん自分が救われてきたのだと思います。

いわゆるニートと言われる人たちがいますが、そういう人はほんとうに辛いだろうなと思います。自分の抱えている正体不明のものに、日長一日、向かい合っていなければならない。ほかのものに集中して、気持を切り替えることもできないのだから。

コンビニでもスーパーでも、いかにもいやそうにやっている人も見かけますが、その人たちも辛いだろうと思います。嫌々やっているのだから、上達や熟練とも縁がない。

ああ、なんだかお説教じみてきちゃいましたね。
だけど、パートであろうがバイトであろうが、熟練した人の動きは美しいものです。
楽しそうに仕事をしている人の姿は、見ているこちらの心まで暖めてくれます。

――こんど、あなたがお仕事をなさっているところを見せてください。――