日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「鳴く蝉の」採録

2016年07月31日 | 日記
 今日は昼過ぎまでよく晴れて、夕立があり、晴れ上がったあと、森を歩くと、湿気と蝉しぐれが充満していました。短い命を尽くして鳴く蝉に圧倒されながら、全身で聞きいっているのは、なんとぜいたくな時間だろうと、いつも思います。

 『くりぷとむねじあ歌物語』『くりぷとむねじあ和歌集』の「五の巻、憂い」から、蝉の歌を採録します。

よのうれい ひとのうれいも なくせみの いまをかぎりと ねをのみぞきく
世の憂ひ 人の憂ひも 鳴く蝉の 今を限りと 音をのみぞ聴く
(世には多くの憂いがあり、人にも多くの憂いがあります。蝉はそんな憂いは何もないかのようにひたむきに鳴き、私はその蝉の声をひたむきに聴いています)

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