日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「道自づから」推敲

2019年12月26日 | 日記
 22日、冬至の茶会にちなんで、23日に詠んだ歌を、推敲します。

 この歌は、初めは、次のように形をとりました。

祖々の 技と心を養ひし 道自づから 久しかるべし

 「祖々(おやおや)」と詠んだのは、茶室を建てられ、茶会を続けられた、現在の庵主のご先祖のお話が、印象に残っていたからですが、「おやおや」という音が、別の連想を引き出して、美しくありません。
 そこで、茶道その他の文化に親しんだ、多くの人々を偲んで、「八十人(やそひと)」と変えました。

八十人の 技と心を 養ひし 道自づから 久しかるべし

 さらに、この歌の2句目、「技」と「心」を入れ替えて、「心と技を」と変えたいと思います。「わざと」という音が、やはり別の連想を引き出して、あまり美しくないのとの、「の」に「こころ」と続くほうが、響きで柔らかくなるからです。

八十人の 心と技を 養ひし 道自づから 久しかるべし

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