自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

キアゲハの卵と寄生バチ(2)

2021-10-20 | キアゲハ

10月8日(金)。卵を見ると、色が濃くなってきました。それにそれぞれが混とんとした様相を呈しています。それぞれというほどに、一つひとつの様子が異なっています。異なっていながら、異変が生じているようなのです。

 

窪んだ部分がありますが,問題なし,といったところ。

 

10月9日(土)。いずれも黒っぽくなってきました。いかにも中にはいのちがあるような感じがしてきます。

まず,すぐ上の写真の卵は……。

 

他の卵は……。

 

かたちが見えます。

 

いのちがいくつか詰まっているように見えます。

 

 


キアゲハの卵,孵化へ

2021-10-19 | キアゲハ

10月7日(木)。今日キアゲハの卵をいくつか発見。孵化するまでを追うことにします。

 

10月9日(土)。はちまき状に帯斑紋が見えてきました。これは正常な変化です。この卵については産付日は定かではありません。

 

10月10日(日)。深夜。ほとんど変化はありません。順調のようです。

 

10月11日(月)。早朝。たった6時間経っただけで,大変化。もうかたちがしっかりできていて,今日中には孵化しそう。

 

動きはありません。

 

空間の気泡が見えます。これがどんどん広がって孵化準備が整います。

 

昼見ると,孵化済み! ちょっと気を抜いていました。

 


キアゲハの卵と寄生バチ(1)

2021-10-18 | キアゲハ

10月7日(木)。昼間,隣家の畑の片隅にあるミツバ群落でキアゲハを見ました。どうやら産卵していたよう。過日我が家のパセリで発見した幼虫はすべて蛹になり,ほとんどが羽化しました。今日産卵したはずの卵はたぶん,今年最後に産み付けられたもので,育った幼虫は蛹になってそのまま越冬するでしょう。

卵を探すと,うれしいことにあちこちにありました。パッ,パッと目に付くほどに。それらが孵化するところを撮影したくて葉を採取。

 

これは産付後日が浅いものです。

 

卵を撮影しているうちに,一つの卵の内部に寄生バチの兆候を発見。こんな光景を見たのは,今回が初めてです。実際には何匹育っているのでしょう。現段階での貴重な写真となります。

 

さらに,一枚の葉に三個の卵が産み付けられた例で,どうやらいずれの卵も寄生バチに襲われたらしいものが見つかりました。

 

それらを接写したものが以下の画像です。

 

寄生バチの被害を受けた卵はまだあります。これらの卵の変化を追うシリーズを始めます。

 


'21秋 虫の目レンズは友 ~続 アサギマダラ~

2021-10-17 | 昆虫

10月12日(火)。畑仕事をしていると,携帯が鳴りました。同じむらの知人からのもので,「アサギマダラが二頭来ているので,写真を撮りに来て!」とのこと。さっそく伺いました。

花壇にはフジバカマがたくさん。そこにアサギマダラが二頭。ともにオスです。ゆったりとした吸蜜行動はいつものとおり。向こうは山の斜面です。

 

花壇は家と山とに挟まれたようにしてつくられています。もっと晴れていたらいいのに。

 

ゆったり舞って花から花へ。

 

シュウメイギクにも舞い降りました。しかし,吸蜜しているようには見えませんでした。

 

うんと近寄って撮りました。触覚がピンと伸びています。

 

青空が見えかけました。山際で,辺りが陰になりかけた時刻。

 


'21秋 虫の目レンズは友 ~アサギマダラ~

2021-10-16 | 昆虫

古刹を訪ねました。参道脇のわずか一坪程度の傾斜地に,フジバカマが植えられています。そこに旅するチョウであるアサギマダラがわんさか。ざっと数えると40頭。これはすごい景観でした。次回その一部をご紹介することにして,今回は虫の目レンズでとらえた様子をアップします。

わずかに青空が覗いただけで,あとは雲ばかり。

 

翅先はレンズに触れています。このチョウはおとなしくて,ヒトが近づいても平気。ゆっくりとした姿で吸蜜中でした。

 

マーキングしたチョウが一頭。

 

参道の横なので目に付きます。

 

アマチュアカメラマンを何人も見かけました。この写真に写っているのは,たまたまここでお会いした知人。

 

晴れていたら鮮やかな色彩を残せたのですが,この天気ではどうも。来年まで待つには惜しい気がします。もう一度訪ねようかなと思案しています。

 


'21 秋 "魚露目8号" ~トンボたち~

2021-10-15 | 昆虫

トンボが盛んに舞う季節を迎えました。久しぶりに魚露目8号をセットしてトンボに近づいてみました。

トンボは棒先にとまっています。獲物がやって来ると発進。捕えると、元の棒か、近くの棒に戻って来ます。狩りがうまくいったときは、とまってむしゃむしゃ食べています。小さな獲物も食べます。「よくもまあ、こんなに小さな昆虫が目に付くものよ」と驚くばかりの視力です。

ナツアカネがいちばん目に付きます。そっと寄って行けば,警戒心は生じません。

 

どうやらオオキトンボのよう。全身が橙黄色を帯びています。かなりめずらしいトンボです。調べると絶滅危惧種に指定されているとか。

 

ここにもいました。

 

日がどんどん傾きます。ナツアカネが陽射しを浴びて休んでいます。

 

トンボの風景はまだまだ撮ろうと思っています。

 


山寺のアサギマダラ

2021-10-14 | 昆虫

山寺は山頂にあります。麓よりも気温が低いと見えて,アサギマダラにとってはひと休みできるくつろぎの場なのでしょう。

 

とにかくいっぱい。こんな風景を見たのは初めてです。飛ぶチョウの姿を撮ろうと思えば撮れたのですが,あまり気にしないままにシャッターを切りました。

 

落ち着き払っている様子を見ると,なんとゆったりしたチョウなのだろうと驚き入ります。

 

目前で吻が確認できます。

 

時には翅を広げます。その瞬間を待つたのしみがあります。

 

マーキングしてある個体を見かけました。アサギマダラの生態を追う人があちこちにいることが窺えます。

 

しばらく撮影に夢中になりました。

 

この風景に出会って,我が家の庭にもフジバカマを植えたいなあと思いかけました。

 


秋,アゲハの卵と寄生バチ(2)

2021-10-13 | アゲハ(ナミアゲハ)

10月6日(水)。赤っぽいものが二つ。複眼のように見えます。もしかすると,キイロタマゴバチなのかもしれません。まだ動きはありません。

 

10月7日(木)。ハチの影が確認できます。やはり動きはありません。

 

もう一つの卵では,影があるもののかたちはよくわかりません。

 

もうすぐ,大変化が起こりそうに思われます。

 


山里のアサギマダラ

2021-10-12 | 昆虫

アサギマダラの姿を求めて,山深くの里を訪れました。

ここは自然指導員の資格を持たれているNさんが,アサギマダラの旅を助けたくてフジバカマを植栽されている畑です。

 

今年のフジバカマは元気がなく,開花に至らない株が大部分だとか。そんなこともあってか,アサギマダラはほんのわずか。

 

かろうじてこんな写真が撮れただけ。アサギマダラの活動は気温が22℃辺りがいちばん盛んのようで,この日はそれより5℃も高い暑さを感じる日でした。ショウジョウバカマにやって来るのはほとんどがオス。交尾に備えたホルモン成分を得るためです。チョウの吸水行動と似通っています。

 

畑に現れたチョウが裏山の木陰に移動。暑さを避けているようです。

 

木にとまっているところをパチリ。

 

Nさんは退職後,アサギマダラを観察しようと地道に精を出していらっしゃるのです。マーキングされたチョウを見かけたら先方に連絡を入れる,自宅の一室に資料をおき自然研究館として運営する,アサギマダラについて情熱をもって語り掛ける,サルやコウノトリの生態を追う,など意欲にあふれた刺激的な方でした。

来年もぜひ来させてくださいとお願いして,山里を離れたのでした。

 


秋,アゲハの卵と寄生バチ(1)

2021-10-11 | アゲハ(ナミアゲハ)

10月3日(日)。新たに見つけたクロアゲハの卵についての話題です。卵の様子をずっと観察してきて,確かにハチが寄生していることがわかってきました。まだ幼虫の段階で,複数いるように見えます。アオムシコバチの可能性がもっとも高いと思われます。

 

もう一つ,上の卵からすこし離れたところにある卵もまた同じ様子です。

 

10月4日(月)。かたちが薄っすらと見えます。蛹になっているのでしょうか。

 

変化は微々たるもののようで,前日との違いはわかりません。