キチキチキチッ！ 堤防で出会ったオオカマキリの写真を撮っていると，突然オスのショウリョウバッタが足元に飛び込んで来ました。飛び込んで来たというのは変なのですが，じつにタイミングよくどこからかやって来たのです。わたしも撮って！ いかにもそのような感じで。
「それなら」というわけで，たった二枚なのですが，撮りました。その間，動きもせずにじっとしたまま。
二枚目を撮り終わった瞬間，またパッと向こうの方に行ってしまいました。なんともおもしろい一瞬でした。
Ｎ公園にて。
この時期のナツアカネはふつうに見られます。生息期間が長いだけに，あちらでもこちらでも見かけます。こうして，なにかにとまっているのを接写で撮るのはむずかしくはありませんが，前方向から撮るとなるとちょっと工夫が要ります。工夫といっても，コツのようなもので，横方向でなく前方向への動きをしながら，ゆっくり，そして速やかに近づいていくというものです。
翅を含めて全身が入ったところでシャッターを切りました。
トンボが，動きあるものを含め周りの環境を敏く感じるのは生きるための生命線。この生命線に，いわば挑んでいくわけです。見え方をごまかすとでもいえるでしょう。このときはこれ以上は近寄れませんでした。
もっと晴れていたら，くっきり撮れたのにと贅沢な思いでいます。