自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

昆虫の頭・顔 ~アオハダトンボ~

2021-05-01 | 昆虫

アオハダトンボの頭部写真を撮るチャンスがきました。といっても,トンボを至近距離からじっくり撮るというのはまず無理です。今回は一時捕獲して,台上において撮ることにしました。止むを得ません。夜動きが止まって,その翌朝早くさっさと撮り終える手法です。

 

複眼の上部がうっすらと褐色を帯びています。からだの金属光沢が輝きます。

 

近寄りました。口元を見ると,トンボの獰猛さがわかる気がします。

 

真正面から撮りました。このかたちはこの種のトンボに共通しています。なんとも愛嬌があるように見えます。これはただの感想にすぎません。実際は,昆虫食なのでとても機能的なつくりになっているのです。

 

こういうすがたを自然の中で,あるがままに撮れたら申し分ないのですが……。

 


「コットン紙,できませんか」(6)

2021-05-01 | 野草紙

糸の塊り(ダマ・ネップ)ができないようにするには,短めの繊維にネリをしっかり加えて混ぜる手がまず浮かぶ案です。

手元にある繊維を1cmより短く切りました。考えてみると,繊維は縦横に絡み合っているので,1cmに切ったとしてもそれより長いものがたくさんあることになります。わざわざ長めの繊維を混ぜなくてもうまくいくはず。

というわけで,切ったのが下写真のもの。

 

これをミキサーに入れ,粘剤を加えてスイッチ! 単なる撹拌でなく,離解・打解・叩解を合わせた工程になります。粘剤の入った水は少量。繊維共で容量の三分の一以内。それが躍るような動きになるのが,ミキサーの回転力を生かす目安です。

 

これを取り出して水洗い。洗っていて,やはりダマ状の筋が無数にあります。もうこれ以上はわたしの手には負えません。実のところ,職人さんが手漉きされた直後の写真では,繊維がどろどろ状態に見えます。スゴイ!

わたしの手でできたものが下写真の繊維です。繊維自体は細かくなった感じがします。ひとことでいえば,“ふわっと感”ですね。でも,どろどろ状態には程遠い!

 

おしまいに,容器に入れて水と粘剤を加え,手で撹拌。太めの筋が均等に散らばっています。均等なら,紙料を流し込んだとき,均一に散在することになるため,紙質としては大きな問題にならないのかもしれません。

 

次回は,コットン紙の紙漉き作業について触れます。