3月6日(金)。保存していた真正種子をルーペで見ながら選抜。充実したものを蒔かなくては台無しですから。
3月8日(日)。まず,ビニールポットと育苗箱に培土を入れ,真正種子を植える準備をしました。この土のことでちょっとばかり。昨年度は種蒔き培土で大失敗した苦い経験があります。購入した土にどうやら濃い肥料が入っていたようで,発芽後,多くが枯れ始めたのです。枯れ方が異常でした。同じ失敗は繰り返したくないので,今年は別の培土を購入しました。
ポットには全部で220粒を蒔きました。極小の種子は扱いがたいへん。指で摘まんで蒔くと,一度に複数の種子が落ちがちです。それを避けるために,ちょっとたいへんですが,爪楊枝を使いました。楊枝の先をわずかに湿らせておいて,種子を1個引っ付けて培土に置いていくのです。
育苗箱には,一方に56粒,もう一方にバラバラでたくさん,蒔きました。
結果,粒数を確認したのは合計276,バラ蒔きは粒数不明。
シャーレにも,畑の土を入れて蒔きました。これは室内で発芽の様子を継続観察するためです。灌水後に撮影した一粒を載せておきます。目には見えませんが,長期間休眠状態にあった種子が,発芽に向けて組織内部で変化を始めたところです。
種子の長さは1.75mm。いかに小さいかがわかります。扁平形なので,胚がUの字になってよく見えます。これが根や茎などになる部分です。他は胚乳で,そこには胚が成長していく際に必要とする最少の栄養分,つまり“お弁当”が貯えられています。
順調にいけば,2週間程度で発芽が始まるでしょう。