古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

竹切りに精を出しています。

2011年02月16日 02時27分38秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 我が家の裏山はびっしり真竹の生い茂った竹薮でした。うちの宅地まで竹が頭を垂れていました。そこで山の持ち主にお願いして竹を切らせてもらいました。家の建築に取り掛かるまでに宅地に近いところの竹を切り倒し、宅地に引きずり出して山と積み上げ、宅地を整備する業者にダンプカーに二杯の竹を持ち帰ってもらいました。
 それから家を建て、年の暮れに神戸から移り住み、裏山を借りてさらに竹を切り、二年目には木を植えるようになりました。あの頃は写真に見えるクヌギやコナラの木はまだ竹薮の奥にかすかに見えるだけで「あの木の根元まで竹を切り進む日が来る」とは思いもしませんでした。あの木たちはそんな遠い存在でした。
 ところがここに暮らして4年目の去年の冬、なにを思ったか猛然と竹を切りはじめました。切った竹を置く場所はないけれど、とにかく空いたスペースに竹を積み上げて切り登っていきました。「細い道でもいい。とにかく山のてっぺんまで切って道をつけよう」そんな気持ちでした。
 すると竹薮の奥にあってどこか神秘的に見えていた木が、身近に感じられるようになりました。幹に手を当てて見上げると、竹の上に枝を張ってしっかり立っています。でも幹のまわりは竹に取り囲まれ「竹の枝や葉にいつもさわられて、うっとうしいだろうな。竹に邪魔されず自由に枝葉を伸ばしたいだろうな」と木の気持ちを思います。
 そこでコナラやクヌギの木のまわりの竹を切り倒していきました。「こんなに大きな木だったか」と思う立派な姿が現れます。春にはこの木が芽吹き、山が若葉色になり、夏は木陰を与え、秋には紅葉し、落葉し、また冬がやってくる。この木はなんと多くの楽しみと癒しを与えてくれるだろう。
 というようなことで去年は山の上にブランコをつくり、みんなで弁当を食べ、孫たちは「拝み場」をつくりました。竹がなくなった空間には狐が通りかかり、野ウサギが現れ、野鳥が訪ねてくるようになりました。
 今年の冬はこの竹のない空間を幅20メートルに広げよう。
 きのうはこの冬で一番多く竹を切り倒しました。折り重なって倒れている竹を片付けるには二日以上の手間がかかりますが、それでもとにかく早く竹のない空間を家の窓から眺めてみたかったのです。半分は切り上がったでしょうか。2月も半分過ぎました。2月中にはてっぺんまで切り上がります。
 
 
コメント (2)
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